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第三部 ルートン王国交換留学編
騎士達の後ろに海賊と繋がりがあると黒い噂されている伯爵が現れました
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遅れてやって来た騎士達は、謝るどころか、あろうことか私に剣を構えたのだ。
このルブラン公爵家の私に。
私に剣を向けるなんて、死にに来たようなものだ。
私にぶっ殺されても文句は言えないはずだ。
やってもいいわよね?
私は爆裂魔術をぶっ放す気満々だったのだ。
「何か言った?」
私は返答いかんによっては魔術をぶっ放そうと思ったのに、
「姉上、早まらないで!」
慌てたジェドが、止めなくて良いのに私を止めてきたのだ。
「貴様ら、頭が高いわ。こちらにおわすお方は、エルグラン王国の第二王子殿下のシルヴァン殿下であるぞ。不敬罪で処刑されたいのか?」
言わなくても良いのに、こういう時に限ってモーリスが前に出て水戸黄門の助さん格さんみたいに印籠を取り出したようにヴァンを紹介したのだ。
「えっ」
流石に王族と聞いて騎士達は少し動揺した。
その騎士たちの前にヴァンが前に出た。
「貴様らどういうことだ? 貴様らの行動が遅いから、仕方なしにルブラン公爵令嬢が助けられたのだ。今までどこにいたのだ。ひょっとして、物陰から高みの見物をしていたのではないだろうな?」
ヴァンが騎士達に向かって言い放った。
「何をおしゃるのです。そのような訳は無いではありませんか」
「ふんっ、どうだか。どのみち貴様らの行いについては、王太子殿下にはっきりとクレームを上げさせてもらおう」
ヴァンが言い切ったのだ。
「いや、少しお待ちいただきたい」
騎士達は慌てだした。
「状況把握するのに手間取りまして」
「ここまで来るのに時間がかかってしまったのです」
なんか必死に口先だけで誤魔化そうとしている。
何かめちゃくちゃ、むかつく。絶対にこいつらアルメリア王国とぐるだ。この場で後顧の憂いをなくすために、爆裂魔術をぶっぱなせたのに!
私は邪魔したジェドらにも少しお冠だった。
「ふんっ、本当にルートンの騎士はなっていないわね。海賊を恐れているのか終わった頃に出てくるなんて! それも出てきた途端、海賊の味方をしたわよ。ねえ、テオドラ」
私はテオドラに振ってみた。これに騎士どもが怒ってきたら、一撃必殺なのに!
「いや、フラン、私は騎士様をそこまでは疑っていないわ」
テオドラが否定するけれど、
「な、なんだと!」
騎士が乗ってきた。やった、これでやれる!
私は喜んだのに、
「ちょっと姉上、本当に騎士達を挑発するのは止めて」
ジェドに抱きついて止められるし、
「そこの騎士、焼き殺されたいのか?」
ヴァンは挑発ともとれない事を言ってくれるんだけど。
そこへ大きな蹄の音を立てて、馬が駆け込んできた。
「あっ、騎士団長」
騎士達が嬉々として喜んだ。
しかし、騎士団長は私を見ると、直ちに私に跪いたのだ。
「この度は色々ご足労賜り、本当に有難うございました」
騎士団長の態度に騎士達は唖然としていた。騎士達は騎士団長は自分らの味方をしてくれると思っていたのだろう。
「この騎士達、終わった後にのんびりと現れて、海賊を差し置いて私達を犯人扱いしてくれたんだけど」
私がぶすっとして言うと。
「いえ、騎士団長、これには訳がありまして、どう見てもやられていたのは海賊の男たちで、この者たちは全く被害を受けていなかったので、思わず、そちらが犯人だろうと」
「フランソワーズ様は、陛下がお認めになられた海賊退治の英雄であらせられるぞ。海賊風情が太刀打ちできる訳はなかろう」
騎士団長は言い切った。
「しかし、団長」
「お前ら、学園の警備に回していたはずではないか。そもそも何故ここにいるのだ」
騎士団長がきつい目で見出した。
「いえ、不審な者たちの動きが見えたのでそれを付けてきたのです」
何か後付けみたいだ。
「そのようなことが、言い訳として通用すると思うのか。貴様らの動きは怪しいと元々、内偵が進められていたのだ」
「な、なんですと」
「それは濡れ衣です」
「団長は仲間の我々の言うことを聞かずに、外国のエルグランの奴らの言うことを聞かれるのか」
騎士達が文句を言ってきた。
騎士団長も元々怪しい奴を警備に回すのはどうかと思う。
ひょっとして私達を使って不平分子を一掃しようと思っていたのだろうか?
それであればそうと元から言って欲しい。私が騎士団長にも不満を覚えた時だ。
「そうですぞ。騎士団長。この者達はルートン王国に忠実な騎士達ですぞ」
そこに何故かいきなり、後ろからコフレンテス伯爵が現れたのだ。アルメリア王国側だと目される伯爵だ。こいつが黒幕か?
でも、本人が出てくるとはどうしたんだろう? 普通は情勢が悪いと見るととかげの尻尾きりで、手下だけ切り捨てて逃げるはずなのに。この情勢で自ら出てくるなんて、おかしい。
だって、手下の海賊どもは捕まっているのだ。そんな所へのこのこ出てくれば、自分が犯人だと言っているようなものだ。でも、こいつが自ら自首して来るはずは絶対にない。
その上、この伯爵はとても自信たっぷりだ。
何か勝算があるんだろうか?
私はとても不安になった。
このルブラン公爵家の私に。
私に剣を向けるなんて、死にに来たようなものだ。
私にぶっ殺されても文句は言えないはずだ。
やってもいいわよね?
私は爆裂魔術をぶっ放す気満々だったのだ。
「何か言った?」
私は返答いかんによっては魔術をぶっ放そうと思ったのに、
「姉上、早まらないで!」
慌てたジェドが、止めなくて良いのに私を止めてきたのだ。
「貴様ら、頭が高いわ。こちらにおわすお方は、エルグラン王国の第二王子殿下のシルヴァン殿下であるぞ。不敬罪で処刑されたいのか?」
言わなくても良いのに、こういう時に限ってモーリスが前に出て水戸黄門の助さん格さんみたいに印籠を取り出したようにヴァンを紹介したのだ。
「えっ」
流石に王族と聞いて騎士達は少し動揺した。
その騎士たちの前にヴァンが前に出た。
「貴様らどういうことだ? 貴様らの行動が遅いから、仕方なしにルブラン公爵令嬢が助けられたのだ。今までどこにいたのだ。ひょっとして、物陰から高みの見物をしていたのではないだろうな?」
ヴァンが騎士達に向かって言い放った。
「何をおしゃるのです。そのような訳は無いではありませんか」
「ふんっ、どうだか。どのみち貴様らの行いについては、王太子殿下にはっきりとクレームを上げさせてもらおう」
ヴァンが言い切ったのだ。
「いや、少しお待ちいただきたい」
騎士達は慌てだした。
「状況把握するのに手間取りまして」
「ここまで来るのに時間がかかってしまったのです」
なんか必死に口先だけで誤魔化そうとしている。
何かめちゃくちゃ、むかつく。絶対にこいつらアルメリア王国とぐるだ。この場で後顧の憂いをなくすために、爆裂魔術をぶっぱなせたのに!
私は邪魔したジェドらにも少しお冠だった。
「ふんっ、本当にルートンの騎士はなっていないわね。海賊を恐れているのか終わった頃に出てくるなんて! それも出てきた途端、海賊の味方をしたわよ。ねえ、テオドラ」
私はテオドラに振ってみた。これに騎士どもが怒ってきたら、一撃必殺なのに!
「いや、フラン、私は騎士様をそこまでは疑っていないわ」
テオドラが否定するけれど、
「な、なんだと!」
騎士が乗ってきた。やった、これでやれる!
私は喜んだのに、
「ちょっと姉上、本当に騎士達を挑発するのは止めて」
ジェドに抱きついて止められるし、
「そこの騎士、焼き殺されたいのか?」
ヴァンは挑発ともとれない事を言ってくれるんだけど。
そこへ大きな蹄の音を立てて、馬が駆け込んできた。
「あっ、騎士団長」
騎士達が嬉々として喜んだ。
しかし、騎士団長は私を見ると、直ちに私に跪いたのだ。
「この度は色々ご足労賜り、本当に有難うございました」
騎士団長の態度に騎士達は唖然としていた。騎士達は騎士団長は自分らの味方をしてくれると思っていたのだろう。
「この騎士達、終わった後にのんびりと現れて、海賊を差し置いて私達を犯人扱いしてくれたんだけど」
私がぶすっとして言うと。
「いえ、騎士団長、これには訳がありまして、どう見てもやられていたのは海賊の男たちで、この者たちは全く被害を受けていなかったので、思わず、そちらが犯人だろうと」
「フランソワーズ様は、陛下がお認めになられた海賊退治の英雄であらせられるぞ。海賊風情が太刀打ちできる訳はなかろう」
騎士団長は言い切った。
「しかし、団長」
「お前ら、学園の警備に回していたはずではないか。そもそも何故ここにいるのだ」
騎士団長がきつい目で見出した。
「いえ、不審な者たちの動きが見えたのでそれを付けてきたのです」
何か後付けみたいだ。
「そのようなことが、言い訳として通用すると思うのか。貴様らの動きは怪しいと元々、内偵が進められていたのだ」
「な、なんですと」
「それは濡れ衣です」
「団長は仲間の我々の言うことを聞かずに、外国のエルグランの奴らの言うことを聞かれるのか」
騎士達が文句を言ってきた。
騎士団長も元々怪しい奴を警備に回すのはどうかと思う。
ひょっとして私達を使って不平分子を一掃しようと思っていたのだろうか?
それであればそうと元から言って欲しい。私が騎士団長にも不満を覚えた時だ。
「そうですぞ。騎士団長。この者達はルートン王国に忠実な騎士達ですぞ」
そこに何故かいきなり、後ろからコフレンテス伯爵が現れたのだ。アルメリア王国側だと目される伯爵だ。こいつが黒幕か?
でも、本人が出てくるとはどうしたんだろう? 普通は情勢が悪いと見るととかげの尻尾きりで、手下だけ切り捨てて逃げるはずなのに。この情勢で自ら出てくるなんて、おかしい。
だって、手下の海賊どもは捕まっているのだ。そんな所へのこのこ出てくれば、自分が犯人だと言っているようなものだ。でも、こいつが自ら自首して来るはずは絶対にない。
その上、この伯爵はとても自信たっぷりだ。
何か勝算があるんだろうか?
私はとても不安になった。
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