ラスボス魔王の悪役令嬢、モブを目指します?

みおな

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約束

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「ローズ、本気なのか?」

 周囲から見たら、あり得ないことだろう。
 公爵令嬢が、手に職を付けて平民となり田舎暮らしをする。

 絶対無理だと言われる案件だ。

 ローズマリアだったなら、無理だろう。
 中身が私だからそれが現実になる可能性が出来る。

 体はローズマリアだから、少しずつでも体を鍛えないと、働くことは難しいだろう。

 平民になればドレスを着ることもないし、ひとりでお風呂も入れるし、着替えもドレスでなければできる。

 ご飯は・・・
まぁ、五年もあれば何とかなると思う。

 問題は住む場所よね。
小娘がひとりで住める場所があるかどうか。

 今回のことを恩に着て、ザハード王国で職と住を与えてくれないかな。

 うん。三年のうちに、その辺も頼めるように仲良くなっておこう。

「お兄様。もし、お祖母様やお母様が政略結婚を望まれるなら、レオナルド殿下以外であれば私はできる限り、それにお応えしたいと思っています。だけど、そうでないのなら、殿下やお姉様、オズワルド公爵家とは無縁の場所で生きていきたいのです」

 お祖母様たちには助けてもらったし、お世話にもなってるから、政略結婚を求められたら、よほどの相手じゃない限り応えたいと思ってる。

 思ってはいるけど、出来るなら好きな人と結ばれて、子供や孫にも恵まれて、幸せだったなぁって思って死にたい。

 この世界では、政略結婚も仕方ないんだろうってことは分かるけど。

「僕らが嫌とかいうわけでは・・・」

「まさか。お祖母様にも、叔父・・・お父様お母様、もちろんお兄様にも感謝しております。私を家族として大切にしてくださり、いつも手を差し伸べて下さること、本当に嬉しいのです。最初から・・・最初からセニヨン家に生まれていたかったと思うほどに」

「手を差し伸べるのは当然だ。ローズは僕の妹であり、僕らの大切な家族なのだから。ローズの憂いはどんなことをしても取り除いてやりたい。もし・・・五年たって、そのときにどうしても平民になって田舎に行きたいと望むのなら、出来る限りそう出来るように僕も尽力しよう」

 お兄様の言葉に頷いていると、ロイドも言葉を続けた。

「王太子のいるこの国にいるのが嫌なのなら、我が国に来るといい。五年後、僕は立太子できているだろう。出来ていなくても僕が王族であることに変わりはない。必ず、今回の恩を返すと約束しよう」

「ありがとうございます、殿下」

 それがもし実現しなくても、平民にさえなればどこの国にでも行ける。

 私は、魔王になんか絶対にならない。

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