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第十三話
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まぁ、次に学園に通うのは月末なので、それまでは私は私のやるべきことをやりましょう。
領地にも実際に行って、改善点も自分の目で見つけなきゃですし。
ですが、今日はお客様がいらっしゃる予定です。
「いらっしゃいませ、第二王子殿下、カタロニア公爵令嬢様」
もちろん三日前に、訪問したい旨の前触れをいただいております。
「突然の訪問を快く受けてくださり、感謝いたしますわ」
「僕とははじめまして、だね。カトル・クレメンタインだ。よろしく頼むよ」
そう。
今日のお客様は、第二王子殿下とその婚約者のダイアナ・カタロニア公爵令嬢様です。
まさか、王子殿下までご一緒に来られるとは思いませんでしたわ。
多分、ドロシー王女殿下の件ですわよね。
本来なら、お父様お母様がご挨拶させていただかなければならないのですが、非公式の訪問だからとお断りされてしまいました。
まぁ公式の謝罪なら、兄である王子殿下ではなく国王陛下がなさるべきですけど。
「うちの愚妹が迷惑をかけた。申し訳ない」
「いえ、私は何も。絡まれていたのはカタロニア様ですわ」
むしろ、婚約者が申し訳ありませんと私が謝罪しなければならないくらいです。
全く交流していないとはいえ、一応まだ書類上は婚約者ですし。
「ああ。ブレンディ侯爵家には、カタロニア公爵が抗議の手紙を送った。たかが侯爵令息が、格上の公爵令嬢に暴言を吐くなど、阿呆にも程がある」
「殿下。お気持ちは分かりますが、ブレンディ侯爵令息はカリスタ様の婚約者ですのよ。お言葉がすぎますわ」
「お気になさらず。私もそう思っておりますから」
むしろウェルカムです。
イーサン様が愚かであればあるほど、お父様の思惑通りになりますし。
「・・・カリスタ嬢は、二年前にブレンディ侯爵令息と婚約したと聞いた。そして、全く交流していないとも。何故だか聞いても?」
「元々、私とイーサン様が婚約したのは、ブレンディ侯爵家が我が家に融資を頼み込んで来たからです。ブレンディ侯爵家の希望で私の婚約者にイーサン様がなりましたの。ですが、イーサン様は嫡男である自分が伯爵家に婿入りなんて納得いかなかったみたいです」
別に私がイーサン様を望んだわけでもないのに、と続けるのは我慢しました。
年齢的にイーサン様になったのは仕方なかったと思いますけど、こちらから侯爵家の子息を婿に!なんて求めていないのですから、他の手段になされば宜しかったのに。
領地にも実際に行って、改善点も自分の目で見つけなきゃですし。
ですが、今日はお客様がいらっしゃる予定です。
「いらっしゃいませ、第二王子殿下、カタロニア公爵令嬢様」
もちろん三日前に、訪問したい旨の前触れをいただいております。
「突然の訪問を快く受けてくださり、感謝いたしますわ」
「僕とははじめまして、だね。カトル・クレメンタインだ。よろしく頼むよ」
そう。
今日のお客様は、第二王子殿下とその婚約者のダイアナ・カタロニア公爵令嬢様です。
まさか、王子殿下までご一緒に来られるとは思いませんでしたわ。
多分、ドロシー王女殿下の件ですわよね。
本来なら、お父様お母様がご挨拶させていただかなければならないのですが、非公式の訪問だからとお断りされてしまいました。
まぁ公式の謝罪なら、兄である王子殿下ではなく国王陛下がなさるべきですけど。
「うちの愚妹が迷惑をかけた。申し訳ない」
「いえ、私は何も。絡まれていたのはカタロニア様ですわ」
むしろ、婚約者が申し訳ありませんと私が謝罪しなければならないくらいです。
全く交流していないとはいえ、一応まだ書類上は婚約者ですし。
「ああ。ブレンディ侯爵家には、カタロニア公爵が抗議の手紙を送った。たかが侯爵令息が、格上の公爵令嬢に暴言を吐くなど、阿呆にも程がある」
「殿下。お気持ちは分かりますが、ブレンディ侯爵令息はカリスタ様の婚約者ですのよ。お言葉がすぎますわ」
「お気になさらず。私もそう思っておりますから」
むしろウェルカムです。
イーサン様が愚かであればあるほど、お父様の思惑通りになりますし。
「・・・カリスタ嬢は、二年前にブレンディ侯爵令息と婚約したと聞いた。そして、全く交流していないとも。何故だか聞いても?」
「元々、私とイーサン様が婚約したのは、ブレンディ侯爵家が我が家に融資を頼み込んで来たからです。ブレンディ侯爵家の希望で私の婚約者にイーサン様がなりましたの。ですが、イーサン様は嫡男である自分が伯爵家に婿入りなんて納得いかなかったみたいです」
別に私がイーサン様を望んだわけでもないのに、と続けるのは我慢しました。
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