異世界に転生したのでとりあえず好き勝手生きる事にしました

おすし

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第4章

閑話・小話詰め合わせ⑥

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「じゃあ、この魔石を投げるからこれが地面についたら試合開始な。」

俺は魔石を1つ取り出してみんなに見せた。

「とりあえず相手を殺す魔法とかはダメ。まぁあとは、ほどほどにだな。」

「了解です。」
「わかった。」
「心得た。」

「じゃあいくぞ。」

そう言って俺は魔石を投げた。



魔石が地面に落ちた瞬間、目の前にいた3人の姿が消えた。
驚いているのもつかの間、目の前に紅葉とスサノオが現れ、紅葉は燃える扇を突き出し、スサノオは魔力を帯びた拳で殴りかかってきた。

扇を払いスサノオの拳を指で受け止めると、上空からロゼッタが急降下しながら斬りかかってきた。払った手に魔力を纏わせ、剣を受け止める。

3人とも驚いていたが、紅葉が先に動いた。

「『狐火流・炮烙ほうらく』」

俺の周りに魔法陣が出現し、燃える小さな狐達が飛び出し俺の体に貼りつくと明るく輝き始めた。

スサノオとロゼッタが俺から距離をとった瞬間、狐達は大爆発を起こした。
だが、距離をとっても2人は攻撃の手を緩める事はなかった。

「げほっ、ごほっ……ゴテン○スみたいな技だな…。」


俺が煙で咳き込んでいるのも、2人はお構い無しだ。


「武器融合。」

ロゼッタが詠唱すると、背中の2本がロゼッタの持っている剣と重なり1本の大剣になった。

「《聖剣:グラム》…融合完了。」

そしてグラムを俺に向かって軽く振ると、巨大な斬撃が3つ飛んできた。
隣ではスサノオも両手を突き出して詠唱している。

「『古龍魔法・龍神の怒り』」

2つのこれまた巨大な竜巻が、俺の方に向かってきた。普通なら、竜巻で他の物を吹き飛ばし切り裂くのだろう。

「くっ!それなら…」

俺は両手をパーにして、ハグする前のような構えをとった。


「『拍手』!」


そこから両手を合わせて、衝撃波を起こし斬撃と竜巻を消した。

「やはりダメか…」
「さすがマスターです。」
「お強いですな。」

「でも今のはなかなか良い連携だったな!」

その後も手合わせを止める事なく、2時間ほど経った。

「そろそろ終わりにしよう!」

3人とも、ほんの少し疲れが見てとれた。

「なら、この一撃で今日は最後にします。」
「妾も結構いけるモノをやるとするか。」
「主人よ、私の一撃受け止めてくれ。」

「望むところだ!」

ロゼッタの魔力が高まったと思ったら、空中に9本の剣がならび、1つに重なって地面に突き刺さった。そしてそれを両手で引き抜いた。

「武器融合《聖剣:エクスカリバー》」

「おぉ、Fa○eみたいにかっこいい。セイバーさん可愛かったな…。」

紅葉の足元には、紅い巨大な魔法陣が浮かび炎の球に包まれたと思ったら、巨大な狐に姿を変えた。ナ○トとかで見た九尾の狐に少し似ている

スサノオは翼を広げると、足元の魔法陣から綺麗な水が吹き出しスサノオの体に当たると、全身を龍の鱗に変えていった。

「元の世界ならこれだけで滅びそう…。」

「マスター、行きます!」
「覚悟するのじゃ!これで勝ったら今日は子作りじゃ!」
「私は特に望みません。」

「こいっ!」


ロゼッタはエクスカリバーを両手で握り、紅葉とロゼッタは大きく息を吸った。俺は左手に、燃える炎の剣を造形した。

(久しぶりにを使うか…)


ロゼッタは聖剣を力一杯振り下ろした。

「敵を貫け!聖剣《エクスカリバー》!!」

「敵?!貫け?!」

振り下ろされた聖剣から、光り輝く極太の波動が放たれた。


「『狐火流・封神炎祇ほうしんえんぎ』!」

紅葉の口の前に魔法陣が浮かび、そこからは炎の光線が。

「『水龍神の怒号バハムート・ヘル』」

スサノオの魔法陣からは、冷凍光線のようなものが撃たれた。


3つの光線が迫る中、俺は呼吸を整える。



「赤龍抜刀術・紅蓮陽炎刃』!!」


炎の剣は3人の魔法をすべて、後方で割れた魔法が爆発した。
剣を消失させ、武装や変身を解いた3人のところに行った。

「お疲れさん。」

「やはりマスターはさすがです。」
「あー!結構自信あったのに!これでは子作りできん!」
「主人よ、今度また手合わせ頼む。」

「とりあえず、そろそろ戻ろうか。」

明日の予定を話したりしながら、4人で屋敷に帰った。
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