87 / 115
エウダイモニア
85話 一瞬の幸せ
しおりを挟む
「そんな・・・」
レアは狼狽する。
「どうしてあの子には過酷な選択しか用意されていないの」
「大丈夫です」
何処からか声が聞こえた。振り向くとラズリがいた。
「明日からでも」
「ラズリ、お願い嫌なものは嫌だっと言って!」
レアはラズリの肩を掴む。
「いいえ、仰せのままに」
ラズリは頭を下げる。その行動にレアは心を痛めることしかできない。
「お願い生きて・・・」
「ふむ、レア必ず守る。どうか信用してくれ」
ホルスがレアを抱き寄せる。
「ああ、死なせねから」
パーチミも言う。
翌日、訓練が始まる。
「まずは、実力を試す。全力でかかってきてくれ」
ホルス、ラズリはお互い木刀を持ち、距離を取る。パーチミが合図を出す。
勝負は一瞬で決まった。ホルスが木刀を振り下ろす前にラズリがホルスの喉仏に木刀が当たる。
「なっ・・・」
パーチミは唖然とした。
ホルスは魔法こそ攻撃系魔法ではなかったものの魔力操作に長けており、その実力で今は英雄と言われている程だった。そのホルスが手も足も出ないままに敗北する。
「参った」
ラズリは木刀を納める。
「やはり、私の目に狂いなかった」
またあの声を聞く。
「大佐・・・」
「(何でこうもタイミングがいいんだ」
そう思いながらパーチミは敬礼する。ホルスは慌てて立ち上がり敬礼する。
「お前、明日から戦場に出ろ」
2人は一瞬思考が停止する。その一瞬でラズリは、
「仰せのままに」
快諾する。
「ホルス、パーチミの班に入れる。では」
身を翻して去る。
そこには沈黙だけが残った。
翌日、ラズリはホルス、パーチミと兵士達と共に戦場に移動する。車に乗っていた。兵士達は囁き合う。
「子供?」
「あれが例の」
ただ2人を除いて、それを哀れむ者達いなかった。
戦場に着くとすぐここに来る前に言われた持ち場に着く。だがラズリだけが車を降りて動かず、真っ直ぐに戦場を見ていた。
「おい、お前何をしている。ボソ」
兵士の1人が言う。ラズリは消える。
「ラズ・・・」
ラズリが見ていた方向を見るとラズリが走って行くのが見えた。
「(まずい)」
ホルスは追いかけようする。が、パーチミが腕を掴む。
「危険だ」
「あの子1人には出来ない」
掴んでいる手を振り払いラズリを追いかける。
「ラズリ!ラズリ!!どこだ・・・」
ホルスは自身の目を疑う。そこのは死体が山になり、上にラズリがいた。
「ラズ・・・リ」
「他にやるべきことはありますか?」
それは瞬く間に軍の中で話題となる。ラズリが道を歩けば誰もが好奇な目で見る。
だがラズリは何も感じない。
「ラ、ラズリ!」
ラズリは声をかけられる。振り向く。
その後ろにはいつもの3人もいた。
「俺達に戦い方を教えてくれない?」
「お断りします」
ラズリは断る。
「どうして?」
「戦う必要があるなら戦います。誰を倒したいんですか、教えて下さい」
「いや、そう言うわけじゃ・・・」
ラズリは再び歩き出す。
「いいんじゃない?」
右通路の壁にホルスが寄りかかっていた。
「いけません」
「何故?」
「これは人を殺すためのものです。これを教えたら彼らは人殺しにしてしまう」
「それでいい」
ホルスはしゃがみ、ラズリに視線を合わせる。
「それを子供達教えてくれ、人殺し道具ではなく人を助けるための道具として。君も多くを学ぶチャンスだ。やってみなさい」
ホルスに言われ、ホルス、レア、パーチミの監視の元、訓練が行われる。
だが、ラズリは人に教えたことがなかったため、研究場で行っていた実践形式となる。
「も、もう無理・・・」
4人ともばてる。
「すごいな。いろんな意味で」
「あはは・・・」
ホルスは笑うが目は笑っていない。
「レア、心なしか嬉しそうだね」
ホルスがレアの横顔を覗き込む。
「弱点がない子だと思っていたから、なんか教えるのが下手なのを見ていると嬉しくて」
嬉しそうにラズリを見る。久しぶりにレアの笑顔を見て安心する2人。
「ふむ、4人はまずは基礎からかな」
ホルス、パーチミは近づく。ラズリには引き続き4人の先生になってもらうが、ラズリは教え方を4人は基礎を学ぶ。
ラズリ、ホルス、パーチミは戦場に行く。その合間を縫って子供達と訓練する。
ラズリは戦場に行くたびに戦果上げ、今ではホルスと共に一目置かれる存在となった。子供だ何だなと言う囁きは消えっていた。
これが続けばラズリは感情を手に入れられたかもしれない。
ホルス、ラズリは曹長に呼ばれる。
「最終決戦だ」
「何故、僕達だけなんでしょうか?」
「お前達には特別な任務頼みたい」
「どこ様な?」
レアは狼狽する。
「どうしてあの子には過酷な選択しか用意されていないの」
「大丈夫です」
何処からか声が聞こえた。振り向くとラズリがいた。
「明日からでも」
「ラズリ、お願い嫌なものは嫌だっと言って!」
レアはラズリの肩を掴む。
「いいえ、仰せのままに」
ラズリは頭を下げる。その行動にレアは心を痛めることしかできない。
「お願い生きて・・・」
「ふむ、レア必ず守る。どうか信用してくれ」
ホルスがレアを抱き寄せる。
「ああ、死なせねから」
パーチミも言う。
翌日、訓練が始まる。
「まずは、実力を試す。全力でかかってきてくれ」
ホルス、ラズリはお互い木刀を持ち、距離を取る。パーチミが合図を出す。
勝負は一瞬で決まった。ホルスが木刀を振り下ろす前にラズリがホルスの喉仏に木刀が当たる。
「なっ・・・」
パーチミは唖然とした。
ホルスは魔法こそ攻撃系魔法ではなかったものの魔力操作に長けており、その実力で今は英雄と言われている程だった。そのホルスが手も足も出ないままに敗北する。
「参った」
ラズリは木刀を納める。
「やはり、私の目に狂いなかった」
またあの声を聞く。
「大佐・・・」
「(何でこうもタイミングがいいんだ」
そう思いながらパーチミは敬礼する。ホルスは慌てて立ち上がり敬礼する。
「お前、明日から戦場に出ろ」
2人は一瞬思考が停止する。その一瞬でラズリは、
「仰せのままに」
快諾する。
「ホルス、パーチミの班に入れる。では」
身を翻して去る。
そこには沈黙だけが残った。
翌日、ラズリはホルス、パーチミと兵士達と共に戦場に移動する。車に乗っていた。兵士達は囁き合う。
「子供?」
「あれが例の」
ただ2人を除いて、それを哀れむ者達いなかった。
戦場に着くとすぐここに来る前に言われた持ち場に着く。だがラズリだけが車を降りて動かず、真っ直ぐに戦場を見ていた。
「おい、お前何をしている。ボソ」
兵士の1人が言う。ラズリは消える。
「ラズ・・・」
ラズリが見ていた方向を見るとラズリが走って行くのが見えた。
「(まずい)」
ホルスは追いかけようする。が、パーチミが腕を掴む。
「危険だ」
「あの子1人には出来ない」
掴んでいる手を振り払いラズリを追いかける。
「ラズリ!ラズリ!!どこだ・・・」
ホルスは自身の目を疑う。そこのは死体が山になり、上にラズリがいた。
「ラズ・・・リ」
「他にやるべきことはありますか?」
それは瞬く間に軍の中で話題となる。ラズリが道を歩けば誰もが好奇な目で見る。
だがラズリは何も感じない。
「ラ、ラズリ!」
ラズリは声をかけられる。振り向く。
その後ろにはいつもの3人もいた。
「俺達に戦い方を教えてくれない?」
「お断りします」
ラズリは断る。
「どうして?」
「戦う必要があるなら戦います。誰を倒したいんですか、教えて下さい」
「いや、そう言うわけじゃ・・・」
ラズリは再び歩き出す。
「いいんじゃない?」
右通路の壁にホルスが寄りかかっていた。
「いけません」
「何故?」
「これは人を殺すためのものです。これを教えたら彼らは人殺しにしてしまう」
「それでいい」
ホルスはしゃがみ、ラズリに視線を合わせる。
「それを子供達教えてくれ、人殺し道具ではなく人を助けるための道具として。君も多くを学ぶチャンスだ。やってみなさい」
ホルスに言われ、ホルス、レア、パーチミの監視の元、訓練が行われる。
だが、ラズリは人に教えたことがなかったため、研究場で行っていた実践形式となる。
「も、もう無理・・・」
4人ともばてる。
「すごいな。いろんな意味で」
「あはは・・・」
ホルスは笑うが目は笑っていない。
「レア、心なしか嬉しそうだね」
ホルスがレアの横顔を覗き込む。
「弱点がない子だと思っていたから、なんか教えるのが下手なのを見ていると嬉しくて」
嬉しそうにラズリを見る。久しぶりにレアの笑顔を見て安心する2人。
「ふむ、4人はまずは基礎からかな」
ホルス、パーチミは近づく。ラズリには引き続き4人の先生になってもらうが、ラズリは教え方を4人は基礎を学ぶ。
ラズリ、ホルス、パーチミは戦場に行く。その合間を縫って子供達と訓練する。
ラズリは戦場に行くたびに戦果上げ、今ではホルスと共に一目置かれる存在となった。子供だ何だなと言う囁きは消えっていた。
これが続けばラズリは感情を手に入れられたかもしれない。
ホルス、ラズリは曹長に呼ばれる。
「最終決戦だ」
「何故、僕達だけなんでしょうか?」
「お前達には特別な任務頼みたい」
「どこ様な?」
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
聖女の地位も婚約者も全て差し上げます〜LV∞の聖女は冒険者になるらしい〜
みおな
ファンタジー
ティアラ・クリムゾンは伯爵家の令嬢であり、シンクレア王国の筆頭聖女である。
そして、王太子殿下の婚約者でもあった。
だが王太子は公爵令嬢と浮気をした挙句、ティアラのことを偽聖女と冤罪を突きつけ、婚約破棄を宣言する。
「聖女の地位も婚約者も全て差し上げます。ごきげんよう」
父親にも蔑ろにされていたティアラは、そのまま王宮から飛び出して家にも帰らず冒険者を目指すことにする。
元、チート魔王が頼りない件。
雪見だいふく
ファンタジー
『魔界を助けるのは俺だ――』
成績優秀で運動神経抜群、容姿だけ平凡な高校生。桐生 壮一(きりゅう そういち)はある日、帰宅途中にトラックに轢かれそうになっている犬を見つけて……
これはひょんなことから魔王と契約を交わし、世界を救うことになった高校生のお話。
『普通の生活を送る俺と魔王様のドタバタストーリー!?』
魔王様がだんだんと強くなっていく成り上がり気味のストーリーでもあります。
ぜひ読んでください!
笑いあり感動あり。
そんな作品にするのでよろしくお願いします!!
小説家になろう様の方でも掲載しています。
題名変更しました。
旧名『俺と魔王の服従生活』
転生王女は異世界でも美味しい生活がしたい!~モブですがヒロインを排除します~
ちゃんこ
ファンタジー
乙女ゲームの世界に転生した⁉
攻略対象である3人の王子は私の兄さまたちだ。
私は……名前も出てこないモブ王女だけど、兄さまたちを誑かすヒロインが嫌いなので色々回避したいと思います。
美味しいものをモグモグしながら(重要)兄さまたちも、お国の平和も、きっちりお守り致します。守ってみせます、守りたい、守れたらいいな。え~と……ひとりじゃ何もできない! 助けてMyファミリー、私の知識を形にして~!
【1章】飯テロ/スイーツテロ・局地戦争・飢饉回避
【2章】王国発展・vs.ヒロイン
【予定】全面戦争回避、婚約破棄、陰謀?、養い子の子育て、恋愛、ざまぁ、などなど。
※〈私〉=〈わたし〉と読んで頂きたいと存じます。
※恋愛相手とはまだ出会っていません(年の差)
イラストブログ https://tenseioujo.blogspot.com/
Pinterest https://www.pinterest.jp/chankoroom/
※作中のイラストは画像生成AIで作成したものです。
追放された最強令嬢は、新たな人生を自由に生きる
灯乃
ファンタジー
旧題:魔眼の守護者 ~用なし令嬢は踊らない~
幼い頃から、スウィングラー辺境伯家の後継者として厳しい教育を受けてきたアレクシア。だがある日、両親の離縁と再婚により、後継者の地位を腹違いの兄に奪われる。彼女は、たったひとりの従者とともに、追い出されるように家を出た。
「……っ、自由だーーーーーーっっ!!」
「そうですね、アレクシアさま。とりあえずあなたは、世間の一般常識を身につけるところからはじめましょうか」
最高の淑女教育と最強の兵士教育を施されたアレクシアと、そんな彼女の従者兼護衛として育てられたウィルフレッド。ふたりにとって、『学校』というのは思いもよらない刺激に満ちた場所のようで……?
女神様から同情された結果こうなった
回復師
ファンタジー
どうやら女神の大ミスで学園ごと異世界に召喚されたらしい。本来は勇者になる人物を一人召喚するはずだったのを女神がミスったのだ。しかも召喚した場所がオークの巣の近く、年頃の少女が目の前にいきなり大量に現れ色めき立つオーク達。俺は妹を守る為に、女神様から貰ったスキルで生き残るべく思考した。
知らない想い
あおなゆみ
恋愛
憧れを想う事、好きな人を想う事。
様々な恋愛の想いをテーマに書きます。
超短編が集まった短編です。
話の続きが読んで下さった方の中に生まれたら嬉しいです。
エブリスタでも掲載中です。
チート薬学で成り上がり! 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました!
芽狐@書籍発売中
ファンタジー
⭐️チート薬学3巻発売中⭐️
ブラック企業勤めの37歳の高橋 渉(わたる)は、過労で倒れ会社をクビになる。
嫌なことを忘れようと、異世界のアニメを見ていて、ふと「異世界に行きたい」と口に出したことが、始まりで女神によって死にかけている体に転生させられる!
転生先は、スキルないも魔法も使えないアレクを家族は他人のように扱い、使用人すらも見下した態度で接する伯爵家だった。
新しく生まれ変わったアレク(渉)は、この最悪な現状をどう打破して幸せになっていくのか??
更新予定:なるべく毎日19時にアップします! アップされなければ、多忙とお考え下さい!
またね。次ね。今度ね。聞き飽きました。お断りです。
朝山みどり
ファンタジー
ミシガン伯爵家のリリーは、いつも後回しにされていた。転んで怪我をしても、熱を出しても誰もなにもしてくれない。わたしは家族じゃないんだとリリーは思っていた。
婚約者こそいるけど、相手も自分と同じ境遇の侯爵家の二男。だから、リリーは彼と家族を作りたいと願っていた。
だけど、彼は妹のアナベルとの結婚を望み、婚約は解消された。
リリーは失望に負けずに自身の才能を武器に道を切り開いて行った。
「なろう」「カクヨム」に投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる