40 / 115
アデリア戦
39話 惨め
しおりを挟む
「あっ、来た!」
アイシャとフィールがすごい勢いでこちらに来て
「どう言うこと(だ)(のよ)」
と小声で怒鳴る。が、ラズリは何のことだか分からず、首を傾げる。
4人は円になる様に座る(ラズリ以外仮面を外して休憩している)。
「まずは、あの魔力は何?」
アイシャがラズリを睨む。
「そうだ」
フィールも睨む。
「ハァー」
レオはやはり、といった顔し、自分には関係ない様な雰囲気を出していた。フィールはレオの両肩を掴み
「お前は知ってたな」と全力で揺らす。
ー数時間前ー
ーアイシャー
「(侵入成功。さてと)」
アイシャは壁に触れると空間認識を使い。中に誰もいないことを確認して中に入ると『魔力遮断シート』のかけられたものが目に入った。
「(これか)」
そう思い少しずらすと。アイシャは飛び跳ね、声の出ないように口を覆う。
「(えっ!?何これ?)」
ーフィールー
「(本当に扉ばっかりだな)」
ことらも難なく潜入。
アイシャと同様に部屋に入りシートをずらす。こちらも軽くパニック起こすも自力で落ち着かせる。
ー現在ー
「って言うことがあったん(だ)(の)」
2人は、何故教えてくれなかったんだ、っと言わんばかりに熱弁する。
「だろうな」「ですね」
一方の2人は何を言っている、っといいたげに言う。
「そもそもお二人とも『影』の話しを聞いていましたか?」
「もちろん」
2人は言う。
「なら『アタナシアを上回る濃厚な魔力』と言っていたはずです」
「だから?」
「アタナシアの魔力を知っていますね?」
「うん」
「どう言う感じですか?」
「背筋がゾワッとなるような、全身から汗がでる・・・」
二人はハッとする。
「そうです。アタナシアの魔力でそれなら、それを上回ると言っていたのですからそれくらい予想できたんじゃないんですか?」
ため息混じるにレオが言う。2人はぐうの音も出ない。
「本題に入る。ルートは見つかったか?」
「俺の方はなかった」
フィールが首を振るう。
「こっちもです」
レオも言う。
「私も」
「地下に探知をかけた結果、下に空間があることがわかったがわかっただけで、詳細は不明だ。ルートの方もなかった」
「ではやはり」
全員が頷く。
「中に潜入だな」
全員で言う。
「真夜中に決行する。それまで休め」
「了解」
3人が寝るのを待ち、ラズリは林の中から少し体を出しセルシアルの方を向く。
「トート様は今頃はセルシアルに到着されているかと」
『影』が言う。だが何もラズリは言わなかった。
ー半日前 セルシアルー
どれだけ揺られていたのだろうか。何も感じなかった。何も考えなかった。
「トートさん」
兵の一人が声をかける。自分は首だけそちらに向け顔は下を向いていた。
「着きました」
自分は黙って立ち上がり馬車から降りる。少し歩きそこに立った。
「トート様」
自分は死んだ目で声のした方に振り向く。
「王にご挨拶をお願いします」
『影』の案内で隠れ家へ行く。
「こちら、デイビッド王です」
『影』が紹介してくれる。
「あなたがトート殿ですか。ししょ・・・レオ殿から聞いています」
『レオ』と言う単語に体が硬直する。
思い出すのは『足で纏いはいらない』という言葉。
「よろしくお願いします」
手を出されるが握手する気にはなれなかった。代わりに自分は軽く会釈をする。
王は心配そうに自分を見ているのがわかったがそれが余計に惨めな思いになる。
「あ、あの・・・」
「うるさい」
自分は驚く。同時に戸惑う。今、自分が言った言葉なのだろうか。なぜそんなことを言ったのだろう。
「王に何と・・・」
『影』が叱ろうとするが途中で黙る。どうやら王が制したようだ。
「お疲れのようですね。部屋を用意させます。そちらでお休み下さい」
王はその場を去る。
部屋に案内されるとすぐにベットに横たわる。自然と目を瞑る。
目が覚める。今何時だろうか。洞窟の中は真っ暗で時間が分からない。足の赴くまま歩き始める。入り組んだ道を歩き、外へとたまたま出る。丁度いい座れそうな石に腰掛け空を見上げる。
パイロンっと出会ってからは見上げる度にいつも満開の星がそこにはあった。まるで彼らのことを見守る様に祝福する様に。
「あっ」
声のした方に振り向くと同時に自分は腰にある銃に触れる。そこにはランプを持った王がいた。
自分は先程に会話を思い出し逃げようとすると
「待って下さい。よかったら話しませんか?」
先程の会話の無礼もあり断れず王の隣に腰かける。
トートはその時初めて、王をよく見ると幼いっと思った。だが幼さを感じさせないほどに、何処か威厳様なものを感じていた。
アイシャとフィールがすごい勢いでこちらに来て
「どう言うこと(だ)(のよ)」
と小声で怒鳴る。が、ラズリは何のことだか分からず、首を傾げる。
4人は円になる様に座る(ラズリ以外仮面を外して休憩している)。
「まずは、あの魔力は何?」
アイシャがラズリを睨む。
「そうだ」
フィールも睨む。
「ハァー」
レオはやはり、といった顔し、自分には関係ない様な雰囲気を出していた。フィールはレオの両肩を掴み
「お前は知ってたな」と全力で揺らす。
ー数時間前ー
ーアイシャー
「(侵入成功。さてと)」
アイシャは壁に触れると空間認識を使い。中に誰もいないことを確認して中に入ると『魔力遮断シート』のかけられたものが目に入った。
「(これか)」
そう思い少しずらすと。アイシャは飛び跳ね、声の出ないように口を覆う。
「(えっ!?何これ?)」
ーフィールー
「(本当に扉ばっかりだな)」
ことらも難なく潜入。
アイシャと同様に部屋に入りシートをずらす。こちらも軽くパニック起こすも自力で落ち着かせる。
ー現在ー
「って言うことがあったん(だ)(の)」
2人は、何故教えてくれなかったんだ、っと言わんばかりに熱弁する。
「だろうな」「ですね」
一方の2人は何を言っている、っといいたげに言う。
「そもそもお二人とも『影』の話しを聞いていましたか?」
「もちろん」
2人は言う。
「なら『アタナシアを上回る濃厚な魔力』と言っていたはずです」
「だから?」
「アタナシアの魔力を知っていますね?」
「うん」
「どう言う感じですか?」
「背筋がゾワッとなるような、全身から汗がでる・・・」
二人はハッとする。
「そうです。アタナシアの魔力でそれなら、それを上回ると言っていたのですからそれくらい予想できたんじゃないんですか?」
ため息混じるにレオが言う。2人はぐうの音も出ない。
「本題に入る。ルートは見つかったか?」
「俺の方はなかった」
フィールが首を振るう。
「こっちもです」
レオも言う。
「私も」
「地下に探知をかけた結果、下に空間があることがわかったがわかっただけで、詳細は不明だ。ルートの方もなかった」
「ではやはり」
全員が頷く。
「中に潜入だな」
全員で言う。
「真夜中に決行する。それまで休め」
「了解」
3人が寝るのを待ち、ラズリは林の中から少し体を出しセルシアルの方を向く。
「トート様は今頃はセルシアルに到着されているかと」
『影』が言う。だが何もラズリは言わなかった。
ー半日前 セルシアルー
どれだけ揺られていたのだろうか。何も感じなかった。何も考えなかった。
「トートさん」
兵の一人が声をかける。自分は首だけそちらに向け顔は下を向いていた。
「着きました」
自分は黙って立ち上がり馬車から降りる。少し歩きそこに立った。
「トート様」
自分は死んだ目で声のした方に振り向く。
「王にご挨拶をお願いします」
『影』の案内で隠れ家へ行く。
「こちら、デイビッド王です」
『影』が紹介してくれる。
「あなたがトート殿ですか。ししょ・・・レオ殿から聞いています」
『レオ』と言う単語に体が硬直する。
思い出すのは『足で纏いはいらない』という言葉。
「よろしくお願いします」
手を出されるが握手する気にはなれなかった。代わりに自分は軽く会釈をする。
王は心配そうに自分を見ているのがわかったがそれが余計に惨めな思いになる。
「あ、あの・・・」
「うるさい」
自分は驚く。同時に戸惑う。今、自分が言った言葉なのだろうか。なぜそんなことを言ったのだろう。
「王に何と・・・」
『影』が叱ろうとするが途中で黙る。どうやら王が制したようだ。
「お疲れのようですね。部屋を用意させます。そちらでお休み下さい」
王はその場を去る。
部屋に案内されるとすぐにベットに横たわる。自然と目を瞑る。
目が覚める。今何時だろうか。洞窟の中は真っ暗で時間が分からない。足の赴くまま歩き始める。入り組んだ道を歩き、外へとたまたま出る。丁度いい座れそうな石に腰掛け空を見上げる。
パイロンっと出会ってからは見上げる度にいつも満開の星がそこにはあった。まるで彼らのことを見守る様に祝福する様に。
「あっ」
声のした方に振り向くと同時に自分は腰にある銃に触れる。そこにはランプを持った王がいた。
自分は先程に会話を思い出し逃げようとすると
「待って下さい。よかったら話しませんか?」
先程の会話の無礼もあり断れず王の隣に腰かける。
トートはその時初めて、王をよく見ると幼いっと思った。だが幼さを感じさせないほどに、何処か威厳様なものを感じていた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる