年下上司の愛が重すぎる!

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35話

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「気持ち悪くないなら、もう少し触ってもいいですか?」

「え.....?」

「それに、まだこっちは触ってないじゃないですか」

「っ、そ、そっちは....」

膝に置かれた手で脚を開かれ、す、す、と内股を滑る。
だが、中心に迫る手を拒めないでいた。

もっと、ちゃんと拒め...!
殴ってでも、止めりゃあいいだろ...!

頭ではそう思っているのに、身体が動かない。
なんで。
なんで、期待している自分もいるんだ。

「...姫崎さん、合意、ってことでいいですよね...?」

「っ、だ、だめ....」

自分でもどうしたいのかわからなくなってきて、反射的に首を振って答えていた。

「そんな物欲しそうな顔でそんな可愛いこと言われても、説得力ないですよ?」

「!?っぁ...」

思わず手で顔を覆った隙に、ズボンを剥ぎ取られてしまった。露わになった脚に、直接佐原の手が触れる。

「脚も、すごく綺麗ですね...」

「っ、...ん....っ」

「この間はがっついて姫崎さんを堪能できなかったんで、今日はゆっくりさせてください」

「な...んっ!ぁ、やっ、なめ、るなっ...!」

恐ろしい言葉が聞こえたと思ったら、こちらを見たまま膝にキスを落とされ、かあっと頬が熱くなる。

「でも姫崎さん舐められるの好きですよね?」

「はっ!?好きじゃなっ...ぁ、ん...、ふ..っん...ぅっ」

「そうですか?舐める度に身体びくびくしてますけど」

「んっ、やめっ...!っく...ん、ん...っ、ひっ....!」

舌先が、すね、足の甲と徐々に移動していき、足の指や間まで、丁寧に舐めとられた。
捕らわれた脚が、舌の熱で溶けそうだ。
同時に、身体の中心で昂っているものを隠すのに必死だった。

やめろ、これ以上俺を暴くな。
これ以上知らない自分を曝け出したくない。

何かに興奮して勃つなんてこと、今までなかった。
作り変えられているんじゃないかと錯覚するほど、この身体が自分のものだと思えない。

「.....姫崎さん、腰が動いてますけど気づいてます?」

「っ!?ぁっ、やめっ...!離せっ...!っ....!」

必死に隠していた場所をいとも簡単に暴かれ、染みをつくっていた下着を見られてしまった。

「...嬉しいです。感じてくれたってことでしょう?」

「っ違うっ...!」

「違う?こんなに硬くして染みまでつくってるのに?」

「ひぅっ!ぁ、さわ、るなっ...!んんっ...!」

裏筋を撫でられ、まだ布を隔てているのにも関わらず、自分で触るより遥かに気持ちがいい。

「そんな事言って、腰動かしていいとこに当ててるの姫崎さんじゃないですか」

「んっ!?してなっ...!んっ...」

「してますよ。ちゃんと見てください。ほら。俺の手使ってオナってるみたいでめちゃくちゃエロい...」

そんな馬鹿な。俺がそんなことをするわけが....。
頭ではそう思っているのに、身体は違ったようだ。

恐る恐る下を見ると、確かに自分の腰が浮いていた。
その事実に、羞恥が一気に襲ってくる。
咄嗟に脚を閉じて横を向いたが、離れていなかった佐原の手まで巻き込んでしまい、余計刺激が強まってしまった。

「っ....、離れないで、ってことですか?」

「ち、違うっ...!んっ...!ぁっ、馬鹿っ...!動かす、なっ....!んっ、んんっ....」

「姫崎さんが離してくれないからじゃないですか。ほら、また気持ちいいって腰動いてますよ」

「んんっ....、もっ..離せっ...!ぁっ、んっ..んぅっ...!」

「だから、離してくれないのは姫崎さんの方ですってば。先端にばっかり擦り付けて...そんなにここが気持ちいいですか?」

「ひぅ!?やっ、ちがっ...!んんっ!んっ、やめっ...!」

自分で当てていたつもりなど毛頭ないが、佐原の指が亀頭ばかりを刺激し始め、俺の身体は明らかに悦んでいた。
強く押される度に染みが広がっていく。
脚を緩め、手を剥がそうとしてもびくともせず、手首を掴むが指の動きは止まらない。

「ぁっ、やっ...!んっ、もっ...!んっ!でる、からっ...!」

「もっとってことですか?」

「ぁあっ!ちがっ...!んんっ...!馬鹿ッ、んっ!やめ、ろって..んぅっ!」

動きやすくなった手は、下着の上から更に亀頭を刺激し、もう片方の手も加わって竿の形を確かめるように動いた。
ぞくぞくと快感が迫り上がり、堪えきれずに高い声が漏れる。

こんな声、自分の声じゃない。
いやだ、もうやめてくれ。

あの時はまだ、まともな状態じゃなかったから我慢できた。
でも今は、薬も、酒も、何も飲んでいない。素面の状態なのだ。
それなのに、年下にあんなところを弄られ、あまつさえ気持ちよくなってるなんて。
本当に、やめておけばよかった。明日からどんな顔をして接すればいい?
あの時の俺は俺じゃない、なんて言い訳はもうできないのに。

「はっ..んっ!んんっ、ん..っ...!もっ...んん~~~っ!」

止まらない指の動きに、ビクビクッと身体を震わせ、達してしまった。
下着越しに触っていたにも関わらず、染み出した体液で佐原の手が汚れてしまっているのを目の端で見てしまい、更に居心地が悪い。

最悪だ....。
肩で息をしながらうつ伏せになり、何を言ったらいいかもわからず顔を隠す。

「....姫崎さん、パンツ脱いじゃいましょうか」

「........へ?」

何を言われたのか一瞬わからず、間抜けな声が出てしまった。
下着に手をかけられたところで意味を理解し、慌てて止める。

「なっ、なんでだよっ...!」

「だって気持ち悪いでしょう?」

「だからってここで脱ぐのはおかしいだろ....!」

頼むから洗面所に行かせてくれ。
だが、その後に続いた言葉に耳を疑った。

「もっと気持ちよくなってほしいんで」

「......は?....もう終わりじゃ....」

もっと....?

「何言ってるんですか。まだ直接触ってないですし、どこまで触っても大丈夫か確かめたいんで」


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