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第十一章
懐かしのメンバー⑧
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「私、そろそろ帰らなきゃ」
楽しい時間は過ぎるのが早い。地元に帰る優香は、終電の時間が迫っている。
「優香は今も地元に住んでるのか?」
「はい」
「じゃあ、一緒に帰ろう。飲むから電車で来たんだ」
「金ちゃん先輩も、まだ地元に住んでるんですか⁇」
「ああ。何年かは全国の支社を転々としたが、今は本社に戻ってる」
「わぁ、じゃあ私が地元に帰った時には、優香や金ちゃん先輩に会えますね」
「そうだな、いつでも声を掛けてくれ」
優香と金ちゃん先輩が並んで歩いていく姿をエントランスまで見送り、私達はいつもの部屋まで来た。
「蒼空さん、今日は楽しかったね」
「そうだな」
「優香嬉しそうだった」
「大介もまんざらでもない感じだったから、時間の問題だな」
「そうなってくれたら嬉しいね」
「ああ。それにしても、すでに結婚して子供までいるやつを見ると、歳を取ったんだなと思うな」
「本当に。私達の年齢だと子供がいてもおかしくないんだね」
「ああ。凛花も子供が欲しくなった?」
「うーん。まだすぐには考えられないけど、いつかは……」
「そうだな。じゃあ、子供を作る予行練習でもしておくか」
「へ⁉」
蒼空さんの言葉の意味が一瞬わからなくてポカンとしてしまったけれど、抱き上げられて気づいた。もう何度目かのこの部屋で、一直線に寝室へ向かっている。
そっとベッドに寝かされ口を塞がれた。お互いに程よくアルコールを摂取しているので、絡まる舌はいつもより熱く感じる。
「当時より更に綺麗になった凛花を、みんながジロジロ見てるから妬いた」
「ええっ⁉ 誰も見てないから」
「凛花が天然で良かったよ」
ホッと息を吐き出した蒼空さんからの口づけが激しく私の唇を塞ぐ。
「ンンッ」
自然と鼻に抜ける声が漏れる。キスをしながらも蒼空さんの手が、丁寧に私の服を脱がせていく。
最初の頃よりは少し慣れど、それでも裸を見られるのは恥ずかしい。蒼空さんの愛撫に、声が無意識に出てしまうのだ。
胸の先端を下着の上から触られただけで、私の身体はこの後の刺激を期待して熱くなる……
楽しい時間は過ぎるのが早い。地元に帰る優香は、終電の時間が迫っている。
「優香は今も地元に住んでるのか?」
「はい」
「じゃあ、一緒に帰ろう。飲むから電車で来たんだ」
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「ああ。何年かは全国の支社を転々としたが、今は本社に戻ってる」
「わぁ、じゃあ私が地元に帰った時には、優香や金ちゃん先輩に会えますね」
「そうだな、いつでも声を掛けてくれ」
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「へ⁉」
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「凛花が天然で良かったよ」
ホッと息を吐き出した蒼空さんからの口づけが激しく私の唇を塞ぐ。
「ンンッ」
自然と鼻に抜ける声が漏れる。キスをしながらも蒼空さんの手が、丁寧に私の服を脱がせていく。
最初の頃よりは少し慣れど、それでも裸を見られるのは恥ずかしい。蒼空さんの愛撫に、声が無意識に出てしまうのだ。
胸の先端を下着の上から触られただけで、私の身体はこの後の刺激を期待して熱くなる……
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