4 / 39
第四話 アザミ、人間嫌い
しおりを挟む
「バルト先生、うちの後輩にちょっかいを出さないでいただきたい」
「ヒューゴ先輩!」
番相手の上級生の登場に、ケントは声を上げた。
面白いことになってきたので、このまま彼らの様子を観戦することにする。
「ケント。バルト先生と個人的に親しくなるのはあまりおすすめできない」
「何故ですか、先輩?」
ヒューゴという上級生は厳めしい表情を崩さない。
「バルト先生は教師としての腕は信用できるが、人間としては尊敬できない面があるからだ」
「おいおい、本人の目の前で言うとは度胸あるなぁ!」
ヒューゴの言葉をバルトは怒るどころか、面白そうに笑い飛ばす。
「ケント、バルト先生は君のような真面目な生徒が好みで誑かすのが趣味なんだ」
「誑かすなんて人聞きの悪い。好みは否定しねえがな」
肩を竦めるバルトと、真剣な眼差しのヒューゴ。
二人の板挟みになったケントはどう反応するのか。
飯を食いながら観察していると、ケントは一言、疑問を投げかけた。
「つまり……ヒューゴ先輩もバルト先生にちょっかいをかけられたことがあるんですか?」
「ッ!」
ケントのこの問いは図星だったらしい。
ヒューゴはピシリと固まる。
確かにヒューゴ自身もバルトの好みに当てはまる真面目な人間に見える。
ケントの観察眼も捨てたものではないらしい。
「ははっ、儂がケントに取られるかもって嫉妬してんだなヒューゴは」
「違う! そんな訳があるか!」
顔を真っ赤にして否定するヒューゴをカラカラと笑うバルト。
二人の関係性が何となく分かってきた。
「じゃあ逆か? せっかく番にした可愛い後輩を取られるかもって?」
バルトのこの言葉に、ヒューゴは眉尻をピクピクとさせている。
「……お言葉だが。私はそんな邪な思いで彼を選んだわけではない」
必死に怒りを抑えた震えた言葉でヒューゴは答える。
この言葉に、一目惚れがどうのこうのと言っていたアレクシスが間接的に邪だと非難されたようで、痛快な気分になった。
どうやらケントの番はまともな奴らしい、羨ましい。
「ケントが真面目で善良そうに見えたから、いかにもバルト先生の標的にされそうで近くで守ろうと思っただけだ」
「ふーん?」
そこら辺まで聞いたところで飽きてきたので、オレはトレーを持ってテーブルから立ち去る。
助けを求めるような視線をケントが寄越してきたが、オレは無慈悲に彼を置いていった。
そもそもケントは何故かいつもオレの隣を陣取っているだけで、友達という訳でもなんでもないからな。
*
「最初のテストはどうだった?」
午後の授業も終え部屋に戻ると、当たり前のようにアレクシスに声をかけられた。
「五月蠅い。お前はオレの母親か」
彼に背を向け、荒っぽく椅子を引いて腰掛ける。
昨日オレに構うなと言った筈なのに、もう忘れたようだ。
もし彼に満点だったなどと言えば、自分の手柄だと言わんばかりに喜ぶだろう。
それは癪なので、絶対に彼にテストの点を明かさないことを心に決めた。
「すまん、勉強の話は嫌いか」
勉強の話ではなく、あんたとの話が嫌いなんだ。
何故気づかない。
「ならもっと別の話をしよう」
ギシリとベッドの軋む音。
彼が自分のベッドに腰掛けたのだろう。
「今度の週末、初めての休日だろう? 一緒に町に出ないか。案内しよう」
休日にだけ、この深い森の奥と一番近くの町とを往復する馬車が運行している。
大して娯楽のある町ではないらしいが、文房具などの日用品はそこで買い揃えなければならない。
勝手を知っている上級生に何処に何の店があるなど案内してもらえれば便利だろう。
「……」
だがオレは、何も答えないことで彼の提案を無言で拒否した。
何故休みの日までアレクシスと顔を突き合わせていなきゃいけないんだ。
「無言ってことは、オレと行くということでいいんだな?」
「んな訳あるか!」
敵意の伝わらなさに、思わず振り向いてしまった。
してやったりとばかりに微笑むアレクシスの顔が見えた。
クソ、乗せられた。
「まあそう言うな。オレに案内させてくれないか。初めての休日に番の下級生を案内するのは、上級生の義務みたいなものなんだ。それとももう友達と一緒に行く約束でもしているのか?」
友達。
思わずケントのことを連想してしまう。
違う、あれは……ケントの奴も他に知り合いがいないからオレの周りに引っ付いてるだけだ。
他に友人が出来れば、オレになんて話しかけもしなくなるだろう。
「してない。オレはあんたみたいにすぐ友人が出来たりなんかしない」
その言葉に、アレクシスは意外そうに目を丸くさせる。
「あれ、眼鏡のあの子は友達じゃないのか?」
「なんであんたがケントとオレがよくつるんでることを知ってるんだ」
部屋の外ではアレクシスと顔を合わせたことはあまりないのに。
せいぜい遠くの方に姿を見かけたことがあるくらいだ。
「知らないのか? 君の美しさは学校中の噂になっているぞ」
アレクシスが胡散臭い笑みを浮かべてニコリと答えた。本当だろうか。
噂になっているとしても、それは突然平民を番相手に選んだアレクシスの奇行の方だろう。
「ともかく、一方的に隣にいられたり、話しかけられたりされただけで友人になったり、気を許したりなんかしない。あんたはそうなのかもしれないが、オレは違う……! オレはそんな……」
「ルノ?」
感傷的な気分になりそうになり、顔を歪める。
他人に弱味を見せたくないという気持ちが、声を荒げるのを留まらせる。
「……なんでもない。オレはあんたが嫌いなんだ。あんたと一緒に町に行くくらいなら、一人で行って迷う方がマシだ」
結局、彼への嫌悪だけ吐き出した。
これで自分はオレに嫌われてるのだということを、彼も気づいただろう。
彼の表情を見るのが怖くて、俯いて床を見つめた。
「そうか。それでも一緒に来てもらうぞ、義務だからな。時には嫌なこともしなければならないのが学生というものだろう?」
アレクシスはあくまでも穏やかに言った。
その返答に何故だか安堵している自分がいた。
「……………………分かった」
押し付けられるのは嫌だが、さりとて見放されるのも嫌だったのかもしれない。
そういう訳で、オレは休日にアレクシスと二人で町に繰り出すことになってしまった。
「ヒューゴ先輩!」
番相手の上級生の登場に、ケントは声を上げた。
面白いことになってきたので、このまま彼らの様子を観戦することにする。
「ケント。バルト先生と個人的に親しくなるのはあまりおすすめできない」
「何故ですか、先輩?」
ヒューゴという上級生は厳めしい表情を崩さない。
「バルト先生は教師としての腕は信用できるが、人間としては尊敬できない面があるからだ」
「おいおい、本人の目の前で言うとは度胸あるなぁ!」
ヒューゴの言葉をバルトは怒るどころか、面白そうに笑い飛ばす。
「ケント、バルト先生は君のような真面目な生徒が好みで誑かすのが趣味なんだ」
「誑かすなんて人聞きの悪い。好みは否定しねえがな」
肩を竦めるバルトと、真剣な眼差しのヒューゴ。
二人の板挟みになったケントはどう反応するのか。
飯を食いながら観察していると、ケントは一言、疑問を投げかけた。
「つまり……ヒューゴ先輩もバルト先生にちょっかいをかけられたことがあるんですか?」
「ッ!」
ケントのこの問いは図星だったらしい。
ヒューゴはピシリと固まる。
確かにヒューゴ自身もバルトの好みに当てはまる真面目な人間に見える。
ケントの観察眼も捨てたものではないらしい。
「ははっ、儂がケントに取られるかもって嫉妬してんだなヒューゴは」
「違う! そんな訳があるか!」
顔を真っ赤にして否定するヒューゴをカラカラと笑うバルト。
二人の関係性が何となく分かってきた。
「じゃあ逆か? せっかく番にした可愛い後輩を取られるかもって?」
バルトのこの言葉に、ヒューゴは眉尻をピクピクとさせている。
「……お言葉だが。私はそんな邪な思いで彼を選んだわけではない」
必死に怒りを抑えた震えた言葉でヒューゴは答える。
この言葉に、一目惚れがどうのこうのと言っていたアレクシスが間接的に邪だと非難されたようで、痛快な気分になった。
どうやらケントの番はまともな奴らしい、羨ましい。
「ケントが真面目で善良そうに見えたから、いかにもバルト先生の標的にされそうで近くで守ろうと思っただけだ」
「ふーん?」
そこら辺まで聞いたところで飽きてきたので、オレはトレーを持ってテーブルから立ち去る。
助けを求めるような視線をケントが寄越してきたが、オレは無慈悲に彼を置いていった。
そもそもケントは何故かいつもオレの隣を陣取っているだけで、友達という訳でもなんでもないからな。
*
「最初のテストはどうだった?」
午後の授業も終え部屋に戻ると、当たり前のようにアレクシスに声をかけられた。
「五月蠅い。お前はオレの母親か」
彼に背を向け、荒っぽく椅子を引いて腰掛ける。
昨日オレに構うなと言った筈なのに、もう忘れたようだ。
もし彼に満点だったなどと言えば、自分の手柄だと言わんばかりに喜ぶだろう。
それは癪なので、絶対に彼にテストの点を明かさないことを心に決めた。
「すまん、勉強の話は嫌いか」
勉強の話ではなく、あんたとの話が嫌いなんだ。
何故気づかない。
「ならもっと別の話をしよう」
ギシリとベッドの軋む音。
彼が自分のベッドに腰掛けたのだろう。
「今度の週末、初めての休日だろう? 一緒に町に出ないか。案内しよう」
休日にだけ、この深い森の奥と一番近くの町とを往復する馬車が運行している。
大して娯楽のある町ではないらしいが、文房具などの日用品はそこで買い揃えなければならない。
勝手を知っている上級生に何処に何の店があるなど案内してもらえれば便利だろう。
「……」
だがオレは、何も答えないことで彼の提案を無言で拒否した。
何故休みの日までアレクシスと顔を突き合わせていなきゃいけないんだ。
「無言ってことは、オレと行くということでいいんだな?」
「んな訳あるか!」
敵意の伝わらなさに、思わず振り向いてしまった。
してやったりとばかりに微笑むアレクシスの顔が見えた。
クソ、乗せられた。
「まあそう言うな。オレに案内させてくれないか。初めての休日に番の下級生を案内するのは、上級生の義務みたいなものなんだ。それとももう友達と一緒に行く約束でもしているのか?」
友達。
思わずケントのことを連想してしまう。
違う、あれは……ケントの奴も他に知り合いがいないからオレの周りに引っ付いてるだけだ。
他に友人が出来れば、オレになんて話しかけもしなくなるだろう。
「してない。オレはあんたみたいにすぐ友人が出来たりなんかしない」
その言葉に、アレクシスは意外そうに目を丸くさせる。
「あれ、眼鏡のあの子は友達じゃないのか?」
「なんであんたがケントとオレがよくつるんでることを知ってるんだ」
部屋の外ではアレクシスと顔を合わせたことはあまりないのに。
せいぜい遠くの方に姿を見かけたことがあるくらいだ。
「知らないのか? 君の美しさは学校中の噂になっているぞ」
アレクシスが胡散臭い笑みを浮かべてニコリと答えた。本当だろうか。
噂になっているとしても、それは突然平民を番相手に選んだアレクシスの奇行の方だろう。
「ともかく、一方的に隣にいられたり、話しかけられたりされただけで友人になったり、気を許したりなんかしない。あんたはそうなのかもしれないが、オレは違う……! オレはそんな……」
「ルノ?」
感傷的な気分になりそうになり、顔を歪める。
他人に弱味を見せたくないという気持ちが、声を荒げるのを留まらせる。
「……なんでもない。オレはあんたが嫌いなんだ。あんたと一緒に町に行くくらいなら、一人で行って迷う方がマシだ」
結局、彼への嫌悪だけ吐き出した。
これで自分はオレに嫌われてるのだということを、彼も気づいただろう。
彼の表情を見るのが怖くて、俯いて床を見つめた。
「そうか。それでも一緒に来てもらうぞ、義務だからな。時には嫌なこともしなければならないのが学生というものだろう?」
アレクシスはあくまでも穏やかに言った。
その返答に何故だか安堵している自分がいた。
「……………………分かった」
押し付けられるのは嫌だが、さりとて見放されるのも嫌だったのかもしれない。
そういう訳で、オレは休日にアレクシスと二人で町に繰り出すことになってしまった。
42
お気に入りに追加
442
あなたにおすすめの小説
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
【完結】『ルカ』
瀬川香夜子
BL
―――目が覚めた時、自分の中は空っぽだった。
倒れていたところを一人の老人に拾われ、目覚めた時には記憶を無くしていた。
クロと名付けられ、親切な老人―ソニーの家に置いて貰うことに。しかし、記憶は一向に戻る気配を見せない。
そんなある日、クロを知る青年が現れ……?
貴族の青年×記憶喪失の青年です。
※自サイトでも掲載しています。
2021年6月28日 本編完結
傾国の美青年
春山ひろ
BL
僕は、ガブリエル・ローミオ二世・グランフォルド、グランフォルド公爵の嫡男7歳です。オメガの母(元王子)とアルファで公爵の父との政略結婚で生まれました。周りは「運命の番」ではないからと、美貌の父上に姦しくオメガの令嬢令息がうるさいです。僕は両親が大好きなので守って見せます!なんちゃって中世風の異世界です。設定はゆるふわ、本文中にオメガバースの説明はありません。明るい母と美貌だけど感情表現が劣化した父を持つ息子の健気な奮闘記?です。他のサイトにも掲載しています。
転生貧乏貴族は王子様のお気に入り!実はフリだったってわかったのでもう放してください!
音無野ウサギ
BL
ある日僕は前世を思い出した。下級貴族とはいえ王子様のお気に入りとして毎日楽しく過ごしてたのに。前世の記憶が僕のことを駄目だしする。わがまま駄目貴族だなんて気づきたくなかった。王子様が優しくしてくれてたのも実は裏があったなんて気づきたくなかった。品行方正になるぞって思ったのに!
え?王子様なんでそんなに優しくしてくるんですか?ちょっとパーソナルスペース!!
調子に乗ってた貧乏貴族の主人公が慎ましくても確実な幸せを手に入れようとジタバタするお話です。
僕はただの平民なのに、やたら敵視されています
カシナシ
BL
僕はド田舎出身の定食屋の息子。貴族の学園に特待生枠で通っている。ちょっと光属性の魔法が使えるだけの平凡で善良な平民だ。
平民の肩身は狭いけれど、だんだん周りにも馴染んできた所。
真面目に勉強をしているだけなのに、何故か公爵令嬢に目をつけられてしまったようでーー?
絶滅危惧種の俺様王子に婚約を突きつけられた小物ですが
古森きり
BL
前世、腐男子サラリーマンである俺、ホノカ・ルトソーは”女は王族だけ”という特殊な異世界『ゼブンス・デェ・フェ』に転生した。
女と結婚し、女と子どもを残せるのは伯爵家以上の男だけ。
平民と伯爵家以下の男は、同家格の男と結婚してうなじを噛まれた側が子宮を体内で生成して子どもを産むように進化する。
そんな常識を聞いた時は「は?」と宇宙猫になった。
いや、だって、そんなことある?
あぶれたモブの運命が過酷すぎん?
――言いたいことはたくさんあるが、どうせモブなので流れに身を任せようと思っていたところ王女殿下の誕生日お披露目パーティーで第二王子エルン殿下にキスされてしまい――!
BLoveさん、カクヨム、アルファポリス、小説家になろうに掲載。
マジで婚約破棄される5秒前〜婚約破棄まであと5秒しかありませんが、じゃあ悪役令息は一体どうしろと?〜
明太子
BL
公爵令息ジェーン・アンテノールは初恋の人である婚約者のウィリアム王太子から冷遇されている。
その理由は彼が侯爵令息のリア・グラマシーと恋仲であるため。
ジェーンは婚約者の心が離れていることを寂しく思いながらも卒業パーティーに出席する。
しかし、その場で彼はひょんなことから自身がリアを主人公とした物語(BLゲーム)の悪役だと気付く。
そしてこの後すぐにウィリアムから婚約破棄されることも。
婚約破棄まであと5秒しかありませんが、じゃあ一体どうしろと?
シナリオから外れたジェーンの行動は登場人物たちに思わぬ影響を与えていくことに。
※小説家になろうにも掲載しております。
エロゲ世界のモブに転生したオレの一生のお願い!
たまむし
BL
大学受験に失敗して引きこもりニートになっていた湯島秋央は、二階の自室から転落して死んだ……はずが、直前までプレイしていたR18ゲームの世界に転移してしまった!
せっかくの異世界なのに、アキオは主人公のイケメン騎士でもヒロインでもなく、ゲーム序盤で退場するモブになっていて、いきなり投獄されてしまう。
失意の中、アキオは自分の身体から大事なもの(ち●ちん)がなくなっていることに気付く。
「オレは大事なものを取り戻して、エロゲの世界で女の子とエッチなことをする!」
アキオは固い決意を胸に、獄中で知り合った男と協力して牢を抜け出し、冒険の旅に出る。
でも、なぜかお色気イベントは全部男相手に発生するし、モブのはずが世界の命運を変えるアイテムを手にしてしまう。
ちん●んと世界、男と女、どっちを選ぶ? どうする、アキオ!?
完結済み番外編、連載中続編があります。「ファタリタ物語」でタグ検索していただければ出てきますので、そちらもどうぞ!
※同一内容をムーンライトノベルズにも投稿しています※
pixivリクエストボックスでイメージイラストを依頼して描いていただきました。
https://www.pixiv.net/artworks/105819552
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる