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1.昭和57年

(3)お姉さんの裸

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お姉さんはしばらく友彦に背中を向けて立っていた。
うす桃色のリボン飾りで束ねた長い髪が、白い背中に流れていた。

お姉さんも大きく息をしているのが背中の動きで友彦には分かったが、深呼吸したと思ったその時いきなり身体を回して彼の方に正面を向いた。
太めの腿が合わさるところの縮れ毛の茂みが目の前にあり、メロンのような大きな乳房が頭上にふたつ、そしてその先に少し大きめで、ちょっと色の濃い乳首。

お姉さんはかすれた声で、台本を棒読みするように言った。
ひょっとしたら、このときのために予め準備していた台詞かもしれない。

「よく見て。これが、女よ」

お姉さんはかがみ込むと、金縛りにあったように動けなくなった友彦を裸のまま抱きしめ、キスをし、そして制服を脱がせ始めた。
身体の一部が硬くなっているのを見られるのは恥ずかしかったが、お姉さんは彼のパンツを脱がすと「すごい」と言いながら、そっと撫でさすってきた。

彼にとって、その身体の一部はコンプレックスだった。
なぜなら他人ひとよりだいぶ大きくて、「デカチンチン」とか「フランクフルト」とか言われイジられ続けてきたから。

しかしお姉さんはそれを褒めてくれ、柔らかく温かい手で撫で回した。
すると突然、友彦もほとんど予期しないまま、それの全体が熱くなりながら脈動し、白いものが勢いよく飛び出した。

「どうしよう、ごめん」

彼はうろたえながら謝ったが、お姉さんは「大丈夫、気にしないで」となだめながら、ティッシュで拭いてくれた。
それから彼の方にお尻を突き出すように四つん這いになって畳も拭きだした。

彼の目の前には、お姉さんの一部であるひとつの器官・・・もしくは内臓の入り口が露わになっていた。
それはどのようなものかという事は友達と回し読みしているエロ本やビニ本で知識として知っていたが、黒い墨で修正されていない本物を間近に見たことはなかった。

エロ本などでは、ピンク色とか桜色とか、あるいは美しい花びらとかの表現がされる部位だが、お姉さんのそこは赤黒く充血して、ぼってりと重量感のある厚い肉が濡れてぬらりと鈍く光っていた。
お姉さんは、食い入るように眺める彼の視線に気付いて、「やん、恥ずかしい」と言い、また正面を向き直った。

友彦は正座したまま、お姉さんは横座りしたまま、それからしばらく無言で向き合った。
それは不思議な時間だった。

路上で遊ぶ子どもたちの声がはっきりと聞き取れ、壁の時計の秒を刻む音もやけに大きく聞こえるくらいの静けさ。
そのとき階下でガラガラという音をたてて倉庫のシャッターが上げられ、フォークリフトのエンジンがかかる音がした。

「ねえ、あたしの体、触ってみる?」

お姉さんは言った。
友彦が戸惑った末に「うん」と答えると、お姉さんは畳の上にゆっくりと横たわった。

白くてむっちりとしたお姉さんの身体を前にして、彼はどうしたらいいのかと戸惑い、しばらく眺めるだけ。
目を閉じていたお姉さんは薄目を開けて「どうでも好きにしていいよ」と言ったので、彼はおそるおそる腿の付け根の茂みに手を伸ばした。

縮れ毛の茂みをそっとかき回すように指先を這わせると、お姉さんは両手で顔を覆いながら、足を少しずつ開きはじめた。
だんだんと度胸がついた彼は両脚の間に割って入り、上半身をかがめるようにして性器とも生殖器とも言われるその器官に顔を近づける。

まず、その充血した肉の内側に指を這わせる友彦。
ぬらりとした感触が伝わってきて、(ああ、これが『濡れている』って状態なのか!)とそこで初めて猛烈に感動。

さらに指を前後に動かしたり露の出てきているあたりをいじったりしているうちに、深くため息をついたり、「くっ・・・くっ・・・」と声を噛み殺したりし始めるお姉さん。
しばらくそのようにしてから、その器官の上の部分にある小さいつぼみのような部分・・・そこを触ってみた。

エロ本などでは、「皮をむいて・・」とかなんとか書いてあったので友彦がその通りにしたが、突然お姉さんは「いっ、痛っ!」と身をのけぞらして痛がった。
彼が驚いて手を引っ込めると、「そこはもっと優しくして」とお姉さんはお願いするように告げた。

だからもっと軽く撫でさするように触ったけれども、まだ痛いと言われてしまう友彦。
仕方なく、お姉さんの上半身の方に移動。

興奮すると乳首は勃ってくると友彦は聞いていたが、お姉さんのそこはまだ柔らかいまま。
さっき痛くしたのがいけなかったのかと思いながら、指先でつまんだり、さすったり、グリグリしたりするうちに、だんだんと固くなってきて、またため息を吐き始めるお姉さん。

友彦は興奮と好奇心とが渦巻く心を抑えきれずに、頭はクラクラとしながらも自分を正常に保とうとする。
それでも我を忘れて、お姉さんの体に没入していった。
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