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12. 神様の反省 (神様視点)

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 私は眠らせたアクアの顔を見ながら身体を拭いていた。

 寝顔はまだあどけなさも残っている様にも見える。

 しかし…。

 アクアは私に食べられると思っていたなんて…なぜ、そんな勘違いをしていたのだろか。

 しかもあの行為をその為の味見だと信じている…。ありえない。

 私の悪戯心がムクムクとでてきてしまった。

 必死に声を出さないように、可愛らしい唇を噛んでいる…あのいじらしい姿。

 目を潤ませて私を見つめ、全身ほんのりピンク色に染まるアクアの淫らなこと…。

 清楚さと淫らのアンバランスな感じが私の理性を緩ませてしまったな。

 今日は最後までするつもりはなかったのだが、我慢が出来なった。

 アクアが必死に私に抱きついてきたときの気持ちの高揚感はなんとも言いがたいものだったな。

 …アクアは私のことを嫌いではないと言って言っていたが、あれは幼い頃からの刷り込みというものだろう。

 神は素晴らしい、神に逆らってはいけない、神に愛される人になりなさい…。この辺りの人間がよく口にしている言葉だ。

 信仰心があるのはありがたいが…。

 アクアは私のことを神として好きなのだろうな。

 私の中身は関係ないし、私が神様で無くなればその気持ちはきっと変わるのだろう。

 そうわかっていてもアクアを手放せそうにない。

 こうなれば神様ということを最大限に利用してアクアに私のことを好きになってもらおう。

 今のところは…私はアクアを騙している悪い神だな。

 何も知らないアクアに、大切な儀式だと嘘を教えてしまったしな…。

 アクアの身体を拭き終わり、服を着せて同じベッドに入った。

 隣ですやすやと眠るアクアの寝息が聞こえてくる。

 私はアクアの身体を自分の方に抱き寄せた。

「ん…」

 アクアの可愛らしい声が漏れてきた。

 先程までの行為を思い出させて気持ちが高ぶる。

「さすがに寝ているアクアを襲うのは神としては失格だろうな…」

 私は抱き寄せたアクアの頭に口づけをする。

「幸せな夢を見るんだよ」

 温かなアクアの体温を感じながら私も目を閉じた。

 明日のアクアの反応を予想して、思わず口許が緩んだのは仕方ないことだと思う。

「お休みアクア…」

 そして私も眠りについた。

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