ブラッディーガールを探せ!

縁 遊

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74. ?一族

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 ヴァン様の昔話を聞いて僕は考えていた。

 ヴァン様の友人を探すのは大変そうだよね。手がかり無しに探すのは無理じゃない?

「ヴァン様…その友人の手がかりって何かないんですか?」

『それなんだが、おそらく薬局に関する場所を見張っていれば来るだろうと思ってやってみたが…ダメだったのだ』

 腕組むコウモリ…。

「なぜ薬局なんですか?」

 友人は薬剤師さんなのか?

『包帯を必要としているからだ』

 包帯が必要?ケガしてるのか?

『実はミイラ一族なのだ』

「え!?友人はミイラ男さんなんですか?」

 狼男の次はミイラ男…。

『絶対に包帯は大量に買い付ける必要があるはずなんだ。アイツは潔癖な所があったし、いつも予備を持っていたのを知っているしな』

 …ミイラ男さんは潔癖症なの?

 小さな手を顎に添えてるヴァン様が気にならないくらい情報が気になります。

「でも、薬局を見張っていてもダメだったんですよね?」

『そうなんだ…』

 小さくため息をつくヴァン様。落ち込んでいるのが目に見える。

 長い年月をかけて探してきたんだろうな…。

 僕には想像もつかないや。

 でも…ミイラ男さんの寿命って何年くらいなんだろう?

 ヴァン様みたいに長生きではないとしたら…探せないよね?

「ミイラ一族の寿命って何年ぐらいなんですか?」

『それなんだが…私も詳しくはわからないんだ。しかし、一族でブラディーボールを獲得しようと動いていたので本人は亡くなっていても子孫につながっていると予想している』

 確かに家宝?みたいになっている可能性もあるか。

 じゃあ、ミイラ一族なら誰でも良いから見つければ良いということか。

 でも薬局以外で包帯を買える所ってどこだ?

 …思いつかない。

 学校の図書室で調べてみようかな。

「ヴァン様、ミイラ一族について調べてみても良いですか?闇雲に探しても見つかる確率は低そうだし、図書室で調べてみます。それからでも良いですか?」

 ん…ヴァン様、何だか驚いた顔をしてる?

『そこまでしてくれるのか?』

 あれ?もしかして…涙ぐんでますか。そんなに嬉しいのかな。

『ありがとう。よろしく頼む』

「わかりました。詳しいことがわかったらヴァン様に言いますね」

 きっと、昔の文献より新しい情報が書いてある可能性もあるよね。

 明日の放課後にでも図書室に行ってみよう。


 

 

 



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