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51. 初耳ですが…
しおりを挟むヴァン様とキュラドさんのケンカは終わることはなく…その夜が明けるまで続いた。
「もうこんな時間か…。くっ、ジジイに無駄な時間を使ってしまった」
大袈裟に頭を抱え込むポーズをとるキュラドさん。何だか演劇を見ているみたいだよ。
『何が無駄な時間だ。本当は私に会いたいんだろう?無理しないで正直に言ってみろ』
え!ヴァン様…わかってるの?
ヴァン様っていつも適当な感じなのに、たまに核心をつくような発言をする時があるよね。やっぱり人の気持ちが読める能力があるとか?
「う、うるさい!誰がジジイに会いたいなんか思うか!!フンッ!」
キュラドさんは顔を赤くして飛び去ってしまった。
…図星だったんだろうな。
だって耳まで赤くしてたよ。
キュラドさんって可愛い人なんだね。
『帰るぞ』
ため息をつきながらヴァン様が僕の方にやってきた。僕は気になった事を聞くことにした。
「ヴァン様はキュラドさんの事をどこまで知っているんですか?」
それによっては僕が見た鑑定結果を話さなくても良いからね。
『どこまで…?アイツの両親も知っているし、結婚していたのも知っている。それがどうかしたのか?』
さすがヴァン様!僕の鑑定結果の内容は全部知っているじゃん。僕が話す必要は無かったよ。
『アイツは…いろいろと可哀想な奴なんだ。長い年月を1人で過ごすのはきついだろうな…』
ヴァン様…コウモリ姿だけど哀愁が漂っているような気がしますよ。ヴァン様も同じ様に思っているのかな。いつもと違う一面を見れた様な気がする。
『それに…アイツは…限界が近づいてきているのかもしれない』
それもわかってるんだ!?
「限界って…キュラドさんはどうなるんですか?」
体調はたしかに悪そうだったけど、もし寝たきりとかになっても誰も面倒をみてくれる人はいないんだよね。そうなったらどうするの。
『…消滅だな』
「え!?」
ええええええーーーーー!!!!!
「しょ、消滅?!え?消える?寝込むとかじゃなくて死ぬでもなく消える?はっ?」
理解できないんだけど。
いや、ドラキュラの物語とかで朝日を浴びて身体が消滅するとかは読んだことがあるけど…それが事実ってこと?
はぁ?
いや…今まで朝日とか浴びたけど消えてないよ?
なのに消滅?
「それはどうやって消滅するんですか?」
『一度人と契約した者は定期的に人と契約をしないと消滅するんだ』
…初耳ですが。
「それって僕もですよね?」
『そうだな』
しれっと言うヴァン様に少しイラッとします。
いや、そう言うことは先に教えてくださいよ!
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