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『オズワルド殿下~ミラを国外追放にしてもらえませんか~?』
「ん~?何でかな?」
バカが!
オズワルドの耳元で小声で囁いても距離が近いから全部丸聞こえだ。
『デューク様はわたくしだけを愛しているのよ。ミラの事は毛嫌いしているわよね?』
今度は俺に囁いてきた。
なるほどそうくるか・・・効かないけどな!
『わたくしとデューク様が愛し合うのにミラが邪魔なんです~だがらお願いオズワルド殿下、ミラを国外追放してくれるわよね?』
おいおい、今度は我が国の王子に命令か!
しかも見苦しいお祈りポーズ付きだ。
「はははっ」
「きゃーー」
オズワルドが笑ったと同時に護衛達がマリアを取り押さえた。
「な、なに?なんなの?」
「王族であるオズワルド殿下に魔法を使った不届き者。暗示か洗脳か知らないが取り調べをさせてもらう」
「しょ、証拠は?わ、わたくしが魔法を使ったという証拠はありますの?」
「あるさ。オズワルドのつけているブローチの宝石の色が青から赤に変わっただろ?」
「そうだよ。つい先程特殊だって教えてあげただろう?コレは魔力に反応する宝石なんだ」
「そ、そんな!ち、違います!デューク様!オズワルド殿下!た、助けて!」
「俺にも使ったよな?お前の弱い魔法なんか俺たち魔力の多い者に効くわけがないだろう?・・・この国の法で裁かれてこい。ま、二度と日の目を見ることは無いだろうがな」
嘘よ!嘘!デューク様!デューク様!何度も俺の名前を叫んでいたが、引き摺られるように護衛に連れて行かれた。
これでマリアは終わりだ。
次は・・・
「お疲れさま」
「オズワルドもな」
「本当に法で裁くだけでいいの?」
「ああ、あの時の俺たちは復讐しか見えていなかった・・・だが今はミラは生きて当時と違う人生を歩んでいる。ミラに対して後ろめたい事はしたくないんだ。ただ俺たちの傍で笑っていて欲しい。前回は辛いだけの短い人生だったんだ。今度こそ幸せにしてやりたいんだ」
「そっか・・・私も同じ気持ちだよ。デュークならミラを任せられる・・・彼女を幸せにしてあげてね、そしてデュークも幸せになってくれないと・・・(私はデュークを信じてミラを託したのだから)」
最後の方は声が小さくて聞き取れなかったが、まあオズワルドとは今晩会うことになっている。
取り調べ後になるが、マリアには聞きたいことがある。
まあ、聞いたところで無駄かもしれないが・・・
俺もミラとセナの待つ馬車に向かって歩き出した時だ。
『なあなあ見たか?』
『オズワルド殿下の護衛に連れて行かれた令嬢だろ?名前を知っているか?』
『ん~見かけた事はあるけど名前までは知らないな』
『いつもカトラーレ嬢の影のように後ろにいた子だろ?』
はははっマリアは地味で目立たないもんな。
かなり自分に自信があった様だが、一般的な印象はこんなもんだ。
ふぅ~コレで誰の目を気にすることなくまたミラと学院で一緒にいられる。
//////////////////////
「どうだ?アイツは何か喋ったか?」
ミラが寝付いた後、俺と父上と母上は王宮にある地下牢に来た。
「ん~あの子、妄想癖でもあるのかな?」
元々頭のおかしい奴だからな。
「前世がどうとか、転生だとか訳が分からないことを口走っているんだ。もうお手上げだよ」
「前回ではなく?」
「それは覚えてないようだよ。覚えていたら怖くてデュークに手を出そうとしなかっただろ?」
母上と父上がオズワルドに確認しているが・・・確かにあんな死に方をしたらな。
「ああ、彼女の処分は決定だよ」
「分かった・・・じゃあ少しだけ話してくる」
俺たち3人はオズワルドと別れて下に降りるほど薄暗くなっていくマリアのいる牢に向かった。
「ん~?何でかな?」
バカが!
オズワルドの耳元で小声で囁いても距離が近いから全部丸聞こえだ。
『デューク様はわたくしだけを愛しているのよ。ミラの事は毛嫌いしているわよね?』
今度は俺に囁いてきた。
なるほどそうくるか・・・効かないけどな!
『わたくしとデューク様が愛し合うのにミラが邪魔なんです~だがらお願いオズワルド殿下、ミラを国外追放してくれるわよね?』
おいおい、今度は我が国の王子に命令か!
しかも見苦しいお祈りポーズ付きだ。
「はははっ」
「きゃーー」
オズワルドが笑ったと同時に護衛達がマリアを取り押さえた。
「な、なに?なんなの?」
「王族であるオズワルド殿下に魔法を使った不届き者。暗示か洗脳か知らないが取り調べをさせてもらう」
「しょ、証拠は?わ、わたくしが魔法を使ったという証拠はありますの?」
「あるさ。オズワルドのつけているブローチの宝石の色が青から赤に変わっただろ?」
「そうだよ。つい先程特殊だって教えてあげただろう?コレは魔力に反応する宝石なんだ」
「そ、そんな!ち、違います!デューク様!オズワルド殿下!た、助けて!」
「俺にも使ったよな?お前の弱い魔法なんか俺たち魔力の多い者に効くわけがないだろう?・・・この国の法で裁かれてこい。ま、二度と日の目を見ることは無いだろうがな」
嘘よ!嘘!デューク様!デューク様!何度も俺の名前を叫んでいたが、引き摺られるように護衛に連れて行かれた。
これでマリアは終わりだ。
次は・・・
「お疲れさま」
「オズワルドもな」
「本当に法で裁くだけでいいの?」
「ああ、あの時の俺たちは復讐しか見えていなかった・・・だが今はミラは生きて当時と違う人生を歩んでいる。ミラに対して後ろめたい事はしたくないんだ。ただ俺たちの傍で笑っていて欲しい。前回は辛いだけの短い人生だったんだ。今度こそ幸せにしてやりたいんだ」
「そっか・・・私も同じ気持ちだよ。デュークならミラを任せられる・・・彼女を幸せにしてあげてね、そしてデュークも幸せになってくれないと・・・(私はデュークを信じてミラを託したのだから)」
最後の方は声が小さくて聞き取れなかったが、まあオズワルドとは今晩会うことになっている。
取り調べ後になるが、マリアには聞きたいことがある。
まあ、聞いたところで無駄かもしれないが・・・
俺もミラとセナの待つ馬車に向かって歩き出した時だ。
『なあなあ見たか?』
『オズワルド殿下の護衛に連れて行かれた令嬢だろ?名前を知っているか?』
『ん~見かけた事はあるけど名前までは知らないな』
『いつもカトラーレ嬢の影のように後ろにいた子だろ?』
はははっマリアは地味で目立たないもんな。
かなり自分に自信があった様だが、一般的な印象はこんなもんだ。
ふぅ~コレで誰の目を気にすることなくまたミラと学院で一緒にいられる。
//////////////////////
「どうだ?アイツは何か喋ったか?」
ミラが寝付いた後、俺と父上と母上は王宮にある地下牢に来た。
「ん~あの子、妄想癖でもあるのかな?」
元々頭のおかしい奴だからな。
「前世がどうとか、転生だとか訳が分からないことを口走っているんだ。もうお手上げだよ」
「前回ではなく?」
「それは覚えてないようだよ。覚えていたら怖くてデュークに手を出そうとしなかっただろ?」
母上と父上がオズワルドに確認しているが・・・確かにあんな死に方をしたらな。
「ああ、彼女の処分は決定だよ」
「分かった・・・じゃあ少しだけ話してくる」
俺たち3人はオズワルドと別れて下に降りるほど薄暗くなっていくマリアのいる牢に向かった。
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