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求愛

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「変なの連れて来ちゃダメじゃない。」

「ごめんなさい、お姉様。」


こういう時だけ、可愛くお姉様と呼ぶようになった妹を叱るふりをする。
これでさえ、イジメているになるらしい。

不思議な現象だわ。
「お姉様は圧が強いですから。」

遠慮がない妹とも言う。この腹黒属性になった妹の今後が心配だ。

甘やかし過ぎたかと思うが
「変な男に絡まれやすいのも確かで、心配よ?」

そういう星の下に生まれたのかと問いたいくらいには、
近づいてくる男が怪しいし、ない。

「ちゃんと始末しますから。」

有言実行しているが、心配は尽きない。

「誰か紹介するわ」

「脳筋じゃない男はいますか?」

騎士団員と仲が良く、よく話しているのを見かける。
確かに、ない男はすでに調きょ…躾けたあとだけど。

話題は、鍛錬の話だけ。恋のこの字も見られない。
サーシャお姉様が領地経営を頑張る形にすれば、まあ問題はないのか。

「やっぱり、どここかに落ちていないかしら?」

思考に耽っている。
わたしも探しているけど、この国に碌な男なんていないんじゃないかってくらい、いない。

行動力は隠しつつ、過ごしているわたしに本質を知る人は少ない。
それが受け入れられている状況が奇跡的なのですけど。
擬態力が上がっていた。


王家も目につけている人材ではないかと噂される姉妹。
婚約者のいない、狙い目な令嬢と認識されていた。

トラブルを起こす、渦中にいる、けして手折れることのない花。


そんな社交界で目立つ存在になっていた2人が、
王家も関わるある事件の聴取を受ける。

「なぜあたしが、担ぎ出されたのかしら?」

「嵌められましたね。皆さん準備が良いようで。」

近くにあった宝石。王家所有の美術品がテーブルの下に。
そこにいたのは、サーシャ・コンフォルト侯爵令嬢と

その妹、アリスティン。

2人は慌てることなく、調査官が来るのを待っていた。


高位文官らしき格好の男と、騎士が近づいてくる。


「「好み」」

それぞれ狙いが決まる。
宝石なんて興味はなく、2人の男に狙いをつけた。

結果発表。

「武骨だけど真っ直ぐ、少し言葉遊びをするだけで真っ赤にするのが楽しい!」

「優しそうな腹黒タイプですね。趣味は読書と言ってますが、薬関係、美術にも言及したましたし
研究気質でしょうか。近づいてくる男女誰でも使う手腕が素晴らしいです。」

姉妹の好みは違ったが、情熱は同じくらい燃え上がっている。
暗躍許可を出し、受け。


「狩りの時間よ」

恋の狩人に狙われ、2人の男が捕まるのはすぐそこだった。
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