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狙った獲物
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「貴女が近くにいたので、話を聞かせて欲しい。
長身で身体の厚みもある、騎士。
「あらサーシャと名前で呼んでくださらないの?」
真面目、職業意識が高く、谷間にも目がいかない。
好印象だ。近衛の知り合いに、情報をもっと聴き出そうと、眼が光る。
それとは別に
少し離れた場所で、会話をする2人。
「貴女のお姉様は優秀ですね?」
「ええ自慢の姉ですの」
「血が繋がっていないとか?仲が良さそうで本当の姉妹かと。」
「あら、似てない言われてますのよ。お気遣い頂かなくても、遠縁ですから。」
探り合いの会話ながら、見た感じは和やかだ。
この盗品に2人が関わっていないか?を調査する2人がそれぞれ動く。
ある方の命令に下に。
騎士と高位の文官が、狙われた獲物であると気づくことはなかった。
「どう?あの騎士さま。」
「堅物だって話題しかない、騎士様ですね。
筆記の成績は中くらいですが、それも騎士の遠征などが入った日程でです。
勤務態度も真面目で、浮いた話のない次男坊だそうです。」
「そ。婚約者なし?」
「ええ。そのうちにと浮いた話もないそうで。」
「で、大事な妹の相手は?」
「な、なんのことでしょうか。」
「顔、赤いわよ。」
「婚約者あり、高位貴族で仕事ができる方。ただの文化じゃないと言う噂だけで。
辿れていません。年齢は4つ上。騎士様と同期生。学年は被りませんでしたが、優秀のまま卒業。」
「まだ続く?とりあえず、お茶飲みましょ。」
カチャカチャと流れるようにお茶が淹れられる。
「どうしましょうか。」
文官の方は、婚約者もいるし爵位も高い。
結構な倍率の相手らしいが、チャレンジしてみないと何事もわからないじゃない?
「さあ、作戦を立てましょう?」
頼もしいお姉様がそう言った。
それから、情報を得て、それがバレ
警戒され、デートになり
優秀さをアピール、その過程でお姉様は騎士様と懇意になった。
ちゃっかりしている。
「こんな噂があるのだけど?」
お姉様の社交で顔が広く情報通なのを発揮して、わたしは動いた。
解決への糸口。その情報をあの方へ伝える。
「貴女の行動力には驚嘆しました。」
「訂正しますわ。“わたし達”の力です。」
「“お姉様”ですか?」
「ええ。自慢のお姉様と、お義兄様かしら。」
「ふっ。あいつを取り入れている時点ですご腕ですね。
私も心を決めましょうか。」
ちゅっと求愛のキスを手の甲に受け、約束をして別れる。
少し離れていたところで待っていてくださったお姉様、
「ほんとにあんな腹黒そうな男で良いの?」
「ええ。とっても理想的。それに、メイドも続けるわ。」
「そうなの?じゃあ叫んだらお茶を淹れてくれるかしら?」
「ふふふっそうしてもいいけど、新しくメイドを雇った方が良いわ。」
「そうね、じゃあ妹と一緒にお茶をしましょう。
結婚後は、やっぱり会える時間が少なくなりそうだもの。」
「そうですか?お義兄様を護衛にして気軽に会いに来そうですけど。」
そんな未来がすぐなものの
叫びながら、お姉様がわたしの元に来ることがたまにあるのでした。
お義兄様と惚気かしら?
長身で身体の厚みもある、騎士。
「あらサーシャと名前で呼んでくださらないの?」
真面目、職業意識が高く、谷間にも目がいかない。
好印象だ。近衛の知り合いに、情報をもっと聴き出そうと、眼が光る。
それとは別に
少し離れた場所で、会話をする2人。
「貴女のお姉様は優秀ですね?」
「ええ自慢の姉ですの」
「血が繋がっていないとか?仲が良さそうで本当の姉妹かと。」
「あら、似てない言われてますのよ。お気遣い頂かなくても、遠縁ですから。」
探り合いの会話ながら、見た感じは和やかだ。
この盗品に2人が関わっていないか?を調査する2人がそれぞれ動く。
ある方の命令に下に。
騎士と高位の文官が、狙われた獲物であると気づくことはなかった。
「どう?あの騎士さま。」
「堅物だって話題しかない、騎士様ですね。
筆記の成績は中くらいですが、それも騎士の遠征などが入った日程でです。
勤務態度も真面目で、浮いた話のない次男坊だそうです。」
「そ。婚約者なし?」
「ええ。そのうちにと浮いた話もないそうで。」
「で、大事な妹の相手は?」
「な、なんのことでしょうか。」
「顔、赤いわよ。」
「婚約者あり、高位貴族で仕事ができる方。ただの文化じゃないと言う噂だけで。
辿れていません。年齢は4つ上。騎士様と同期生。学年は被りませんでしたが、優秀のまま卒業。」
「まだ続く?とりあえず、お茶飲みましょ。」
カチャカチャと流れるようにお茶が淹れられる。
「どうしましょうか。」
文官の方は、婚約者もいるし爵位も高い。
結構な倍率の相手らしいが、チャレンジしてみないと何事もわからないじゃない?
「さあ、作戦を立てましょう?」
頼もしいお姉様がそう言った。
それから、情報を得て、それがバレ
警戒され、デートになり
優秀さをアピール、その過程でお姉様は騎士様と懇意になった。
ちゃっかりしている。
「こんな噂があるのだけど?」
お姉様の社交で顔が広く情報通なのを発揮して、わたしは動いた。
解決への糸口。その情報をあの方へ伝える。
「貴女の行動力には驚嘆しました。」
「訂正しますわ。“わたし達”の力です。」
「“お姉様”ですか?」
「ええ。自慢のお姉様と、お義兄様かしら。」
「ふっ。あいつを取り入れている時点ですご腕ですね。
私も心を決めましょうか。」
ちゅっと求愛のキスを手の甲に受け、約束をして別れる。
少し離れていたところで待っていてくださったお姉様、
「ほんとにあんな腹黒そうな男で良いの?」
「ええ。とっても理想的。それに、メイドも続けるわ。」
「そうなの?じゃあ叫んだらお茶を淹れてくれるかしら?」
「ふふふっそうしてもいいけど、新しくメイドを雇った方が良いわ。」
「そうね、じゃあ妹と一緒にお茶をしましょう。
結婚後は、やっぱり会える時間が少なくなりそうだもの。」
「そうですか?お義兄様を護衛にして気軽に会いに来そうですけど。」
そんな未来がすぐなものの
叫びながら、お姉様がわたしの元に来ることがたまにあるのでした。
お義兄様と惚気かしら?
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