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ハヤの実家

8. オレは……どうなるんだろう。

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 バン!!!




大きな音で扉が開き、オレはビクッとなった。

イッたばかりのオレの身体はまだ精液でまみれ、ひくひくしていた。

「ほぅ……一人でお楽しみだったのか?

思っていた以上に隼人は上玉を仕込んだみたいだな。
この期に及んで、自慰行為に浸るとは……」

扉の前に立っていたのは、谷垣さん。


そして……


「手島さん!!」

目隠しをされ、後ろ手に縛られた手島さんが引っ張られ引きずられるように連れて来られていた。

「な…夏斗くん……!?」

「手島、私の考えが間違っていると……」

手島さんはオレの声に気づき、ここがどこだか悟ったようだったが、慌てて谷垣さんのほうへ向き直った。

「いえ! 決してそのようなことは……。
ただ、隼人さんのお考えも聞いて……いただきたいと……」


パンッ!!!

谷垣さんは勢いよく手島さんの頬を平手打ちにし、激しい口調で声を荒げた。

「隼人は、私の息子だ。
アレの事は私が一番わかっているし、最善の事だと確信している」

谷垣さんは、手島さんのシャツの上から胸元を弄り、乳首をキュッとつまんだ。

「んぁァァッ!!」

「お前にとってもあれがあったから、今こんなにも……」

手島さんはビクビク身体をひくつかせ、スイッチが入ったように熱い吐息にかわる。

「あんっ……はぁっ……」

「アレの望むことはやってやりたい。だが、認められないものもある。

手島……お前は今、まだ私の側にいる。
それはどういうことか……」

谷垣さんはそこで言葉を詰まらせ、ぐっとこぶしを握る。

「判らせてやろう」

堪えるようにそう言うと、手島さんの腕を掴みまた引きずるようにして部屋から連れ出した。

そして、扉を閉める間際、谷垣さんはオレのほうを向き直って、

「明日、手島は来ない。
別のやつをよこすから、準備しておけ。……準備の仕方は教わっているな。
まさか、何も教えていないなどとは……」

「いえ……習いました」

「ならいい」

そう言って扉を閉めた。



もう手島さんは……来ない。


手島さんが心配になった。

オレのせいで……一体何されるんだろう……。


そして、オレは……どうなるんだろう。



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