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第十二章 人界性覇

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バトルロイヤルの翌日、リンリンは天器部に出社していた。

いつものようにラクタ、フレアがいっしょだ。

「リン君、昨日はお疲れ様」

「ラクタさん、こちらこそ昨日はお世話になりました。フレアさんも、ありがとうございました」

「部長、部長のおかげで私たちも最後の12人に選ばれて、トライアルには参加できるし、配当金がっぽりもらえるし、ウハウハです!」

「ああ、ご自分に掛けてたんですか?」

「天器部全員残るってのに掛けてたんです」

「え? あの1万倍のやつですか? すごいですね」

「はい、大儲けです。しかし、アイシャちゃんの作戦って、抜け目ありませんでしたねえ。最後レイラが炎を出してくるところまで読んでいて、何もかも予想通りで、びっくりしましたよ」

「それでもギリギリの勝利ですもんね。レイラさんは鬼のように強いですね。あの後、てっきり話に来るかと思ったんですが、来ないですね」

「また、じじ神のところに行ったらしいよ」

「え? ラクタさん、よく知ってますね」

「あの子はね、ずっとじじ神ラブなのよ。いろいろとじじ神の仕事を手伝っているらしいよ」

「そうなんですね」

「そうそう、話変わるけど、テンジンが部長会すっぽかしたことをかなり怒ってたわよ」

「ラクタさんの話を聞く限り、部長会って本当に面白くなさそうなんですよね。ホムンクルスの誰かに代理で出席してもらうようにしておいてくれますか」

「了解したよ!」

「ところで、俺の精通の日のトライアルってのは、本当にやるんですか?」

「もちろんよ。リン君除いた11人中リン君の身内が8人だから、最終的な栄冠は私とフレアとアースに輝いたのでした」

「そ、そのう、子供が出来たりはしないんでしょうか?」

「え? 神同士で子供なんてできないわよ。天界で赤ちゃんや子供を見たことある?」

「ないですね。子供はここにいますけど」

「そうだよねー。こんな子供で神になったのはリン君ぐらいだよ」

「あれですかね。一度、そのう、ラクタさんたちと仲良くなると、女使いの対象になるんですか」

「なるよ。でも、誰と戦うのよ?」

「デウスさんがレイラさんに手伝ってもらってるってのは、別の世界での俺とかレイラさんのようなイレギュラーではないんですかね」

「おっ、鋭いね。そうなんよ。転送時の手違いで、とんでもなく強くなるのが数百年に1回ぐらい発生しちゃうのよね。同時に発生する場合もあって、じじ神だけでは手に負えないんだよね」

「で、この世界だけは、たまにLv9999を故意に生み出して、監視して、デウス様の補佐にしようって計画ですか?」

「またまた鋭いね。確かにレイラは故意に作り出したのよ。善良な魂を厳選してね。リン君は全くの偶然よ。というか、あなたが胸を揉んだからでしょうがっ」

「え? 本当にアクシデントなんですか?」

「アクシデントよっ。人界にLv9999なんて要らないし、なんでこんな女キラーのスキルを与える必要があるのよっ」

「別世界で手に負えない人が女の人とか」

「ん? そうなのかな。そういわれてみると、私もじじ神に踊らされているだけかも……」

「まあ、その時が来たら、わかりますかね」

「そうね。でも、今度じじ神に聞いてみるかな。で、リン君はこの後はあれですか? 姫集めですか?」

「ええ、姫4人が大張り切りですよ。まっ、僕も楽しみですけどね」

「人間界で女の子物色している神って、リン君だけよ。変な神よね」

「あははは」

でも、どうなっているのか、とても楽しみだ。
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