初体験が5歳という伝説の「女使い」冒険者の物語 〜 スキル「優しい心」は心の傷ついた女性を虜にしてしまう極悪のモテスキルだった

もぐすけ

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第十一章 ベラ、ブラ、パラ

バトルロイヤル本戦 終盤

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レイラは打突での戦いに切り替えた。素早く位置を変え、敵の魔法の的にならないようにしながら、リンリンを狙う。

高速の剣戟技で前衛部隊を撹乱し、隙を作ってリンリンに剣を向けるが、ラクタ、フレア、アースが、身を挺して守る。そして、フローラ、オスカル、アイシャが治癒魔法ですぐに治療を行う。

レイラが思った以上にもたついているのは、マリの存在だ。レイラのすぐ近くに現れては、ステップをずらしたり、剣筋をずらしたりして、リンリンの守衛たちに致命傷を与えさせない。

そして、レイラはアイシャを警戒していた。神のオーラを放てるのは事前調査によれば、残りはアイシャのみ。Lv9999の神のオーラであれば、直撃すれば、レイラであってもやられてしまう可能性は高い。

フローラの攻撃魔法も警戒してはいるが、Lv9999の魔法であれば、弾く自信はあった。

それにしても、このマリと回復役の3人が鬱陶しい。先にアイシャをやっつけるか。とレイラが狙いを変えようとしたとき、リンリンが女使いの詔を唱え始めた。

「女使いの名において、神の使いに命ずる。レイラを殲滅せよ」

来たっ! レイラはアイシャを警戒し、魔法回避の体勢をとった。

神の使いの子宮に燃えるような熱い感覚が立ち昇ってくる。神の使いは全身にリンリンの愛を感じ、涙する。

神のオーラLv9999

アイシャがレイラを狙ってオーラを発射する体制に入る。

レイラは悪魔の障壁Lv9999を多方面に張りながら、多彩なステップで的を絞らせないようにしつつ、リンリンの前衛の影に隠れるようにして、アイシャのオーラを発射させないようにする。

アイシャがこれ以上オーラを止めておくことが出来ず、遂にオーラを発射した。

アイシャが神のオーラをビームのように細い光線にして、同士討ちを避ける形で発射したため、問題なく回避できそうだ。

レイラの左脇をビームが通過する位置に移動して、オーラが外れるとレイラが確信したとき、レイラの右の死角に空間移動でマリが現れた。

マリの両手には神のオーラがほとばしっている。レイラは反射的に悪魔の炎をマリに放つ。

「何!? 炎が効かない!?」

レイラは驚愕する。

マリにはフレアの加護があり、炎には絶対耐性がある。

マリの両手がレイラの右脇に接触する。

神のオーラLv9999

がレイラを直撃する。

レイラは体内に障壁を必死に作って、耐えようとするが、マリが続いて座標移動をレイラに発動させ、レイラをアイシャの神のオーラの線上に移動させた。

神のオーラLv9999が2本直撃し、さすがのレイラも消滅した。清々しい笑みを浮かべながら。

「Game Over」

亜空間に試合終了の合図が響き渡る。

アイシャ、マリは何とか残り12名に留まった。
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