19 / 143
第二章 小屋
旅の準備
しおりを挟む
3人で朝食の食卓に着いた。
「フローラさん、この国のことを知りたいんですけど」
「いいわよ、何でも聞いてね」
フローラさんの笑顔がまぶしいです。
この国の名はアルデラルド、首都はブーネンというところで、そこに国王が住んでいる。
東側以外は海に囲まれていて、東側は北から順にベラ、ブラ、パラという国と接している。
なんか似た名前の国だと思ってら、昔は一つの国だったらしい。
この町はちょうど国の真ん中あたりにあり、首都ブーネンは西に1200キロの海岸沿いにあるとのことだ。
俺の生まれた国はダルムンドという国なのだが、フローラさんは知らないとのことだった。
「フローラさんはこれからどうされるんですか?」
ちょっと漠然とした質問になってしまった。
「ふふ、リンリン君とずっと一緒にいるわよ。どこにいてもね」
(な、なんですか、この返事は。意味深じゃないですか)
「マリもだよ」
横から話に入ってくる7歳児。
娘を持っていたから知っているが、女の子ってのは、どんな歳でも大人の会話に入ってくるね。
あ、俺は5歳児だった。
「じゃあ、もし僕が故郷に帰りたいって言ったら、ついてきてくれますか?」
「もちろんよ」
フローラさん、即答ですか。
「マリもだよ」
わかったよ。
「準備が必要だと思います。前に継母に殺されかけたっていいましたよね。あれは本当の話なんですが、15歳になるまでに故郷に帰りたいんです。でも、かなり遠いと思います。お金とかも必要ですし」
「そういうことなら、リンリン君、冒険者にならない?」
「冒険者ですか?」
「冒険者になると、旅しながらでも、いろいろな依頼をこなせば、お金はなんとかなるわよ。私はすでに冒険者だしね。でも、冒険者に登録できるのは10歳からなのよ。7歳で見習い登録もできるわよ」
「あと5年ですか」
「どうせ今のまま旅しても危険だから、ちゃんと鍛えて、しっかりとした準備をした方がいいわよ。パーティも組まないといけないしね」
「パーティですか」
「魔法使いは私でいいとして、剣士、戦士、盗賊、神官が必要だと思うわ」
「マリは神官やるよ」
「ふふ、じゃあ、リンリン君だけど、君は何が取柄なのかな?」
(また取柄か。戦士ってのはタンク役だよね、きっと。剣士はちょっと無理だなあ)
「取柄はないんです。盗賊ってのは何をするんですか?」
「索敵したり、罠の有無を調べたり、鍵を開けたり、ちょっとリンリン君には向いてないかも。そうねえ、リンリン君はどれにも該当しないわね。しいて言えば、指揮官って感じがするわ」
「指揮官ですか」
「うん。後方にいて、戦闘状況を見て、メンバーに作戦指示を与えるの。この国でトップのパーティは、レッドダイスっていう6人組で、さっき言った5つの職種の人のほかに指揮官がいるわ。全員女性なのに冒険者のトップなのよ」
「そうですか」
「そうだ、来週町に行くとき、冒険者組合に行ってみない? まだ5歳だから登録できないけど、自己責任で行動する分には問題ないわ」
「はい、そうします」
「それから、そういう目的があるのなら、トレーニングを積む必要があるわ。腰抜け戦士に働かせようかな。いざって時に逃げるけど、腕は確かよ」
(ああ、あの馬車の人か)
「あと、マリ、あなたも神官になるのであれば、毎日、教会に行って修行しなさい。神父さんには私から紹介状を書いておくわ。リンリン君の魔法の先生はわたしよ。わ・た・し」
「は、はあ。ありがとうござます。」
「もう、そんなに大げさに感謝しないでよ。私は楽しくてやってるんだから、気にしないでね」
その日はフローラさんに手取り足取り火魔法を教えてもらった。
おっぱいがいろんなところにあたって、あまり集中できなかった。
「フローラさん、この国のことを知りたいんですけど」
「いいわよ、何でも聞いてね」
フローラさんの笑顔がまぶしいです。
この国の名はアルデラルド、首都はブーネンというところで、そこに国王が住んでいる。
東側以外は海に囲まれていて、東側は北から順にベラ、ブラ、パラという国と接している。
なんか似た名前の国だと思ってら、昔は一つの国だったらしい。
この町はちょうど国の真ん中あたりにあり、首都ブーネンは西に1200キロの海岸沿いにあるとのことだ。
俺の生まれた国はダルムンドという国なのだが、フローラさんは知らないとのことだった。
「フローラさんはこれからどうされるんですか?」
ちょっと漠然とした質問になってしまった。
「ふふ、リンリン君とずっと一緒にいるわよ。どこにいてもね」
(な、なんですか、この返事は。意味深じゃないですか)
「マリもだよ」
横から話に入ってくる7歳児。
娘を持っていたから知っているが、女の子ってのは、どんな歳でも大人の会話に入ってくるね。
あ、俺は5歳児だった。
「じゃあ、もし僕が故郷に帰りたいって言ったら、ついてきてくれますか?」
「もちろんよ」
フローラさん、即答ですか。
「マリもだよ」
わかったよ。
「準備が必要だと思います。前に継母に殺されかけたっていいましたよね。あれは本当の話なんですが、15歳になるまでに故郷に帰りたいんです。でも、かなり遠いと思います。お金とかも必要ですし」
「そういうことなら、リンリン君、冒険者にならない?」
「冒険者ですか?」
「冒険者になると、旅しながらでも、いろいろな依頼をこなせば、お金はなんとかなるわよ。私はすでに冒険者だしね。でも、冒険者に登録できるのは10歳からなのよ。7歳で見習い登録もできるわよ」
「あと5年ですか」
「どうせ今のまま旅しても危険だから、ちゃんと鍛えて、しっかりとした準備をした方がいいわよ。パーティも組まないといけないしね」
「パーティですか」
「魔法使いは私でいいとして、剣士、戦士、盗賊、神官が必要だと思うわ」
「マリは神官やるよ」
「ふふ、じゃあ、リンリン君だけど、君は何が取柄なのかな?」
(また取柄か。戦士ってのはタンク役だよね、きっと。剣士はちょっと無理だなあ)
「取柄はないんです。盗賊ってのは何をするんですか?」
「索敵したり、罠の有無を調べたり、鍵を開けたり、ちょっとリンリン君には向いてないかも。そうねえ、リンリン君はどれにも該当しないわね。しいて言えば、指揮官って感じがするわ」
「指揮官ですか」
「うん。後方にいて、戦闘状況を見て、メンバーに作戦指示を与えるの。この国でトップのパーティは、レッドダイスっていう6人組で、さっき言った5つの職種の人のほかに指揮官がいるわ。全員女性なのに冒険者のトップなのよ」
「そうですか」
「そうだ、来週町に行くとき、冒険者組合に行ってみない? まだ5歳だから登録できないけど、自己責任で行動する分には問題ないわ」
「はい、そうします」
「それから、そういう目的があるのなら、トレーニングを積む必要があるわ。腰抜け戦士に働かせようかな。いざって時に逃げるけど、腕は確かよ」
(ああ、あの馬車の人か)
「あと、マリ、あなたも神官になるのであれば、毎日、教会に行って修行しなさい。神父さんには私から紹介状を書いておくわ。リンリン君の魔法の先生はわたしよ。わ・た・し」
「は、はあ。ありがとうござます。」
「もう、そんなに大げさに感謝しないでよ。私は楽しくてやってるんだから、気にしないでね」
その日はフローラさんに手取り足取り火魔法を教えてもらった。
おっぱいがいろんなところにあたって、あまり集中できなかった。
0
お気に入りに追加
644
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

【完結】ポーションが不味すぎるので、美味しいポーションを作ったら
七鳳
ファンタジー
※毎日8時と18時に更新中!
※いいねやお気に入り登録して頂けると励みになります!
気付いたら異世界に転生していた主人公。
赤ん坊から15歳まで成長する中で、異世界の常識を学んでいくが、その中で気付いたことがひとつ。
「ポーションが不味すぎる」
必需品だが、みんなが嫌な顔をして買っていく姿を見て、「美味しいポーションを作ったらバカ売れするのでは?」
と考え、試行錯誤をしていく…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる