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第1部 大韓の建国
【南魏国の討伐③】
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斉の皇帝を無事に連れ帰ると、命の恩人である張甜と瑛深は出世した。張甜は淑妃となり、皇帝の妻となった。皇后は正室であり、側室のトップである貴妃に次ぐ地位が淑妃だ。一介の女将軍が、後宮における第三位の地位を得た。後宮は陰謀が渦巻く、ドス黒いドロドロした女の戦いであったが、そこに権謀術数には疎いが、武力はある女が参入して来たのだ。皇帝とは言え、新しい妻は新鮮な上に、鍛えられて引き締まった身体は、今までに抱いた、か弱く柔らかい肌とはまるで違い、淑妃の身体を奥深く突くほどに締め付けられ、強い快楽を得られて虜となった。
武帝は淑妃の身体に魅了された。通常は妃嬪達を順番に回るのだが、連日連夜淑妃に通い詰めた。彼女だけに注がれる寵愛が深まるほど、他の妃嬪達の妬み、嫉み、嫉妬と憎悪と殺意が深まっていった。
瑛深は、二品官の輔国大将軍となった。
「義兄、遂に二品官まで上り詰めたぜ。戦場で出会ったら、お互い手加減抜きだぜ」
城壁から西の方角を遠目に見ながら、呟いた。
瑛深は実は、張甜に惚れていた。だからこそ、決死の思いで血路を開いて彼女を助けた。別に皇帝の為では無かった。しかし、彼女は皇帝に身分違いの恋をしていた。手柄を立て、皇帝から「遠慮なく申せ!朕が与えられるものであれば、与えてその功に報いよう」と言われた。張甜は、「恐れながら、私めを陛下の妃嬪に加えて頂ければ今生で思い残す事はございません」と言って妻に加えられる事を望んだ。
あれから一月が経つ。愛しい彼女が毎夜毎夜、武帝に抱かれているかと思うと、胸が締め付けられる様に苦しい。忘れ様と遊廓に行き、酒を飲んで金を払い、妓女を買って抱いた。それでも酔いが醒めると、虚しさと会えない寂しさが込み上げ、嫉妬に狂い、酒を飲んだ。酔っている間、ほんの少しだけ張甜の事が忘れられた。
武帝は淑妃の身体に魅了された。通常は妃嬪達を順番に回るのだが、連日連夜淑妃に通い詰めた。彼女だけに注がれる寵愛が深まるほど、他の妃嬪達の妬み、嫉み、嫉妬と憎悪と殺意が深まっていった。
瑛深は、二品官の輔国大将軍となった。
「義兄、遂に二品官まで上り詰めたぜ。戦場で出会ったら、お互い手加減抜きだぜ」
城壁から西の方角を遠目に見ながら、呟いた。
瑛深は実は、張甜に惚れていた。だからこそ、決死の思いで血路を開いて彼女を助けた。別に皇帝の為では無かった。しかし、彼女は皇帝に身分違いの恋をしていた。手柄を立て、皇帝から「遠慮なく申せ!朕が与えられるものであれば、与えてその功に報いよう」と言われた。張甜は、「恐れながら、私めを陛下の妃嬪に加えて頂ければ今生で思い残す事はございません」と言って妻に加えられる事を望んだ。
あれから一月が経つ。愛しい彼女が毎夜毎夜、武帝に抱かれているかと思うと、胸が締め付けられる様に苦しい。忘れ様と遊廓に行き、酒を飲んで金を払い、妓女を買って抱いた。それでも酔いが醒めると、虚しさと会えない寂しさが込み上げ、嫉妬に狂い、酒を飲んだ。酔っている間、ほんの少しだけ張甜の事が忘れられた。
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