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第三章 同居開始で溺愛されてます
四十話
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皿や鍋を二人で洗い、風呂にそれぞれ入り(麗音は一緒に入りたがったが俺が全力で止めた)、ソファでくつろぐ。
麗音がホットココアを入れてくれた。
引っ越しやもろもろで疲れた体に染み入る甘さ。
「はー、疲れたー……」
「あ、そろそろ始まる!」
言うなり麗音がテレビを点けた。
「今日ね、好きなバンドが出るんだ!」
バンド、という言葉にズキッとしたが、聞いてみると雄介たちのバンドとは違った。
「『ブロンズクラッシャー』っていうんだ!歌もかっこいいけど、ライブパフォーマンスもすごいらしいんだ!いつか観てみたいなあ」
「へえ……なんか聞いたことあるな」
そりゃそうか。
あいつら、まだ地上波に出れてないもんな。
雄介のバンド、『フィッシュバードベアー』は十二年やっているが未だインディーズだし、音楽雑誌の隅に数回取り上げられたり、地方局に一瞬出たりしただけだ。
本当に、売れる兆しも無いのによくやってるよ。
それを支えてた俺もな……
そんなことをぼんやり考えながら、どこかで耳にした流行っている音楽を聞いていく。
「あ!次の次かな」
麗音が画面を覗き込む。
釣られて覗き込んだ俺の目に映ったのは。
「では、続いては人気急上昇、『キャッチ&ハグ』の皆さんです!」
麗音がホットココアを入れてくれた。
引っ越しやもろもろで疲れた体に染み入る甘さ。
「はー、疲れたー……」
「あ、そろそろ始まる!」
言うなり麗音がテレビを点けた。
「今日ね、好きなバンドが出るんだ!」
バンド、という言葉にズキッとしたが、聞いてみると雄介たちのバンドとは違った。
「『ブロンズクラッシャー』っていうんだ!歌もかっこいいけど、ライブパフォーマンスもすごいらしいんだ!いつか観てみたいなあ」
「へえ……なんか聞いたことあるな」
そりゃそうか。
あいつら、まだ地上波に出れてないもんな。
雄介のバンド、『フィッシュバードベアー』は十二年やっているが未だインディーズだし、音楽雑誌の隅に数回取り上げられたり、地方局に一瞬出たりしただけだ。
本当に、売れる兆しも無いのによくやってるよ。
それを支えてた俺もな……
そんなことをぼんやり考えながら、どこかで耳にした流行っている音楽を聞いていく。
「あ!次の次かな」
麗音が画面を覗き込む。
釣られて覗き込んだ俺の目に映ったのは。
「では、続いては人気急上昇、『キャッチ&ハグ』の皆さんです!」
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