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あの日の約束 4*
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幸成はそう言って、翠の唇を自分の唇で塞いだ。最初は触れる程度に、続いて角度を変えてゆっくりとキスをした。幸成の唇は少し乾燥しているのかカサついていたけれど、弾力性のある柔らかい唇だった。同じものを食べていたせいで、ファーストキスはツナマヨの味がした。けれど次第にそんなことは気にならなくなるくらい、翠は幸成とのキスに溺れている。
「ん……んんっ…………ふぅ……」
キスがだんだん深くなり、翠は立っていられなくなるくらいに蕩けさせられていた。自分でも聞いたことがないような声が口から出て、翠は羞恥から顔が赤らむ。幸成はそんな翠のかわいい声を聞いて、気がつけば翠を抱き上げていた。翠の許可を取らないまま寝室へと連れて行くと、ベッドの上にそっと横たえた。
「がっついてごめん、でももう我慢の限界なんだ……このまま俺のものにしてもいい?」
寝室は、電気が点いておらず仄暗い。開け放たれたドアから漏れる光が逆光となり、幸成の表情は見えないけれど、その声は熱を孕んでいる。幸成は翠の返事を待っている。もしここで『嫌だ』と言えば、きっと止めてくれるだろう。でも……
「……私、今までずっと太ってたから、誰ともお付き合いとかしたことなくて、その……こういったことって、初めてなの。それに……急激に痩せたから、身体の皮がたるんでしまってて……」
蚊の鳴くような小さい声で、翠が呟いた。その声を聞いた幸成は、翠の頬にそっと触れながら耳元で囁いた。
「そんなの全然気にしてないよ。俺を、スイの最初で最後の男にしてくれる……?」
翠にとって、その行為はまだ未知の経験だ。女の子の初めては、高確率で痛いと雑誌に体験談が書かれていたり、女友達からも聞いているだけに恐怖心は拭えない。でも……いずれは経験することだ。それならば、大好きな人──幸成に、自分の一番近くに来て欲しい。
どのくらい沈黙が流れただろう。ほんの数秒か、数分か、時間の感覚が分からない。ようやく決心した翠は、幸成の首に両手を回した。
「いいんだな……?」
幸成が、翠に意思確認をする。翠はその言葉にキスで返事をすると、途端にそのキスが激しくなった。翠に覆い被さる幸成は、その体重を翠にかけて、逃げ道を塞ぐ。でもその反面で、幸成は翠を怖がらせないように、まるで宝物に触れるように、優しくそっと翠の身体を撫でた。幸成が触れるたびに、翠の身体は熱を帯びていく。
「スイ……高校の頃からずっと好きだった」
幸成の告白に、翠の瞳から再び涙がこぼれ落ちた。一瞬なぜ翠が泣いたのか、自分がなにか変なことを言ったのか取り乱すも、翠の表情を見て安心した。翠は笑顔を浮かべている。
「私も……幸成のこと、好きだった。随分、遠回りしちゃったね……」
「ああ。でももう、離さない」
幸成は再び翠にキスをすると、翠が着ている服に手をかけた。カーディガンのボタンを外し、下に着ていたブラウスのボタンを不器用ながら一つ一つ、ゆっくりと外していく。
ようやくボタンを外し終え、その下に着ているキャミソールとブラジャーをたくしあげると、翠の上半身の肌が露わになる。幸成はゴクリと唾を飲み込んだ。
「スイ……」
中途半端に服を脱がされて恥ずかしがる翠を見て、幸成はこの幸せを噛み締めている。洋服がしわにならないように、翠の腕から洋服を抜き取り、床へと落とすと、幸成も自分の着ているフード付きのトレーナーを脱ぎ棄てた。十年前より逞しくなった身体は、逆光のおかげで陰影がつき、更に筋肉が隆起して見える。
「ああ……やっぱりスイは柔らかいな」
「ん……んんっ…………ふぅ……」
キスがだんだん深くなり、翠は立っていられなくなるくらいに蕩けさせられていた。自分でも聞いたことがないような声が口から出て、翠は羞恥から顔が赤らむ。幸成はそんな翠のかわいい声を聞いて、気がつけば翠を抱き上げていた。翠の許可を取らないまま寝室へと連れて行くと、ベッドの上にそっと横たえた。
「がっついてごめん、でももう我慢の限界なんだ……このまま俺のものにしてもいい?」
寝室は、電気が点いておらず仄暗い。開け放たれたドアから漏れる光が逆光となり、幸成の表情は見えないけれど、その声は熱を孕んでいる。幸成は翠の返事を待っている。もしここで『嫌だ』と言えば、きっと止めてくれるだろう。でも……
「……私、今までずっと太ってたから、誰ともお付き合いとかしたことなくて、その……こういったことって、初めてなの。それに……急激に痩せたから、身体の皮がたるんでしまってて……」
蚊の鳴くような小さい声で、翠が呟いた。その声を聞いた幸成は、翠の頬にそっと触れながら耳元で囁いた。
「そんなの全然気にしてないよ。俺を、スイの最初で最後の男にしてくれる……?」
翠にとって、その行為はまだ未知の経験だ。女の子の初めては、高確率で痛いと雑誌に体験談が書かれていたり、女友達からも聞いているだけに恐怖心は拭えない。でも……いずれは経験することだ。それならば、大好きな人──幸成に、自分の一番近くに来て欲しい。
どのくらい沈黙が流れただろう。ほんの数秒か、数分か、時間の感覚が分からない。ようやく決心した翠は、幸成の首に両手を回した。
「いいんだな……?」
幸成が、翠に意思確認をする。翠はその言葉にキスで返事をすると、途端にそのキスが激しくなった。翠に覆い被さる幸成は、その体重を翠にかけて、逃げ道を塞ぐ。でもその反面で、幸成は翠を怖がらせないように、まるで宝物に触れるように、優しくそっと翠の身体を撫でた。幸成が触れるたびに、翠の身体は熱を帯びていく。
「スイ……高校の頃からずっと好きだった」
幸成の告白に、翠の瞳から再び涙がこぼれ落ちた。一瞬なぜ翠が泣いたのか、自分がなにか変なことを言ったのか取り乱すも、翠の表情を見て安心した。翠は笑顔を浮かべている。
「私も……幸成のこと、好きだった。随分、遠回りしちゃったね……」
「ああ。でももう、離さない」
幸成は再び翠にキスをすると、翠が着ている服に手をかけた。カーディガンのボタンを外し、下に着ていたブラウスのボタンを不器用ながら一つ一つ、ゆっくりと外していく。
ようやくボタンを外し終え、その下に着ているキャミソールとブラジャーをたくしあげると、翠の上半身の肌が露わになる。幸成はゴクリと唾を飲み込んだ。
「スイ……」
中途半端に服を脱がされて恥ずかしがる翠を見て、幸成はこの幸せを噛み締めている。洋服がしわにならないように、翠の腕から洋服を抜き取り、床へと落とすと、幸成も自分の着ているフード付きのトレーナーを脱ぎ棄てた。十年前より逞しくなった身体は、逆光のおかげで陰影がつき、更に筋肉が隆起して見える。
「ああ……やっぱりスイは柔らかいな」
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