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三歩目.二人で帰りたいです。
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月曜日の練習が終わり、時計は夜の九時を指している。体育館に残ってるのは俺とあと数人。片づけを終えて体育館を出ると、まだ旧校舎の一階に明かりが見えた。
「あれ、帰らないの?」
「あぁ、ちょっと行くとこあるから」
他の部員と分かれ、旧校舎の一階、視聴覚室を覗くと、やっぱりまだ瀬良がいた。
モニターを真剣な目で見つめ、俺には気が付いていない。
この間は驚かせてしまったから、今日は少し離れたところに立つ。
きっと、世の中のゲーム好きであれば、画面の中で繰り広げられるレベルの高いプレイに釘付けになるのだろう。でも、俺は画面の外側にいる瀬良にしか目がいかない。
その真剣な眼差し、ゲームの状況で少しだけ変わる表情、コントローラーを握る手の動き。
ずっと見ていられる。
我ながら本当に重症だな、と思いながら腕を組み、壁にもたれかかる。
気づけば時計は九時半を回っている。
結局、一ゲーム終えるまで、俺はその体勢でずっと瀬良を見つめていた。
瀬良がコントローラーを置いたことを見計らって、後ろから声をかける。
「もう、九時半ですよ」
瀬良は俺の声にビクッとして後ろに振り向いた。結局驚かせてしまった。
「お前はまた驚かせやがって……。いつからいたんだよ」
「んー、二十分くらい前からかな」
気持ち的には一瞬だったけど、時間としては結構立っていた。でもきっと、もっといくらでも見て居られる。
「別に途中でも声かけていいから。なんか用事だった?」
「いえ、一緒に帰りたいなと思って」
そう答えると、少し瀬良の表情が固まる。その顔もかわいいな、と思わずクスリとしてしまった。
「送っていきますよ」
瀬良はまだ何とも言えない顔をしている。きっと、なんでわざわざ? と思ってるんだろうな。
でも、意識してもらうためには、ちょっとくらいの強引さもきっと必要だよな。
前と同じように校門を出てから自転車の後ろに瀬良を乗せ、俺はペダルを漕ぐ。
でも、今日はちょっとゆっくりと。背中のすぐ後ろに瀬良の気配があって、嬉しくなる。
それから俺は、練習後に視聴覚室の明かりがまだついているときは、瀬良を迎えに行くようになった。
金曜日も同じように練習後に迎えに行くと、すでに瀬良は片づけを終え、スマホを見ながら座っていた。
「あれ、もう今日は終わりですか?」
「なんか調子悪くて。ってか、金曜だから早く来るかなと思ってたんだけど来なかったし」
「誰か来る予定だったんですか?」
いまいち瀬良の言っていることが理解できず、きょとんとすると、瀬良はあからさまに不満げな顔をした。
「いや、高槻のことだよ。前は金曜日にゲームやりに来たじゃん」
確かに先週と先々週、金曜日は早めに自主練を切り上げて、ゲームをやりに来ていた。
俺は一緒の時間を過ごせてすごく嬉しかったけど、俺では瀬良の相手には微塵もならない。
だからきっと瀬良はつまらないだろうし、何なら幻滅されるかもしれない。
そう思って、今日はいつも通り自主練の後に来たんだけど、
「もしかして、待っててくれたんですか?」
俺の言葉に瀬良はカッと顔を赤くする。他意はなかったのだが、予想外の反応に少し驚いてしまった。
もしかして、本当に俺を待ってた……?
「そ、そういうわけじゃない」
瀬良は、赤くなった顔を俺から隠すように、腕で覆っている。
もう、なんでこの人はこんなにかわいいんだろうか。
もっとその顔が見たい。
腕をそっと掴むと、瀬良は少しだけビクッとして、真っ赤な顔で俺を見た。
あぁ本当に好きだなぁ。
「なに、ニヤニヤしてるんだよ」
「いえ、何でもないです。帰りましょうか」
俺はいつものように、瀬良が視聴覚室のカギを新校舎にある職員室に返しに行っている間に自転車を取りに行き、新校舎の前で瀬良を待っていると、建物の中から聞き覚えのある声が響いた。
「待てよ、火月!」
それは、バレー部の部長、相原の声だった。
以前、瀬良とゲームをした帰りにも相原に会った。
その時、二人は幼馴染であると相原が言っていたけど、どうやら二人の間には問題があるらしい。
少しの不安がよぎり、自転車を置いて校舎の中に入ると、相原が瀬良の腕をつかみ、何やら言い争っているのが目に入った。
「離せよ!」
「離したら逃げるだろ。話がしたいだけだから」
「俺は話すことなんてない!」
話をする必要があるのなら、見守ろうと思った。
でも、瀬良の顔は怒っているのではなく、怯えているように見えた。
だから、俺は咄嗟に瀬良の肩を後ろから抱え込み、反対の手で瀬良の腕をつかむ相原の手を強く押し返した。
「何してるんですか、相原さん」
自分でも聞いたことのないような低い声が出た。
これは怒りか、嫉妬か。
「えっ、高槻?!」
突然の俺の登場に瀬良も相原も動揺したようで、表情が強張っている。
俺は瀬良からも相原からもパッと手を離し、落ち着いたふりをして表情を取り繕う。
「部長がケンカなんてしたらまずいですよ。ほら、瀬良さんも。早く帰りましょう」
そう言って俺は瀬良の手首をつかみ、まるで連れ去るように外に向かって歩く。
「ちょ、ちょっと待て。俺は火月と話があるんだ」
まだ言い募るのか……苛立ちと共に、思わず鋭い目線を相原に向けた。
その目線に、相原はビックっと少し怯んだ。
俺は笑顔を作り直し、瀬良の顔を覗き込む。
「瀬良さん、相原さんと話ありますか?」
「……ない」
瀬良は普段とは違う俺の様子に少し驚いていたけど、うつむきがちに小さくそう答えた。
その答えを待って、俺は顔に笑顔を張り付けたまま、もう一度相原を見据える。
「とのことなので、帰りますね。お疲れさまでした」
相原を置き去りにしたまま、置いてあった自電車に瀬良を乗せて校門を出た。
少しの沈黙の後、それを破ったのはやっぱり瀬良だった。
「高槻はやっぱりキレると怖いタイプな」
前に同じことを言われたときは、少し言い返しただけで、全然“キレる”とかいう状態ではなかったけど、今日は確かに冷静さを欠いてしまった。
「すいません。余計なことしました……」
「いや、助かったよ。ありがと。でも、高槻は大丈夫? あいつ部長だろ」
確かに一年生が部活の先輩、しかも部長を思いっきり睨んだのはまずかったかもしれない。
さらには、相原よりも瀬良の意思を優先した。
だって、相原に腕を掴まれた瀬良は、怯えているように見えた。
でも、本当は俺自身が瀬良を相原から引き離したかっただけだ。
これはもう完全にただの嫉妬。
そんな俺の気持ちには二人とも気づいていないだろうけど、きっと相原もいい気はしなかっただろう。
「う~ん、今度は相原さんにいじめられますかね」
「……あいつはそういうことはしないよ」
俺は冗談まじりで言っただけだったのに、瀬良のその一言で二人の親密さがわかってしまう。
幼馴染って言うくらいだから当たり前だけど、少しだけ気持ちが落ち込む。
「なんで、ケンカしてるんですか」
口に出してから、余計なことを言ったと反省する。後悔は先には立たないものだ。
でも、瀬良は前のような不機嫌さは見せなかった。
「……今は話したくない」
そういうと瀬良は俺の背中に頭をもたれかからせてきた。俺の心臓がドクンと跳ねる。
そこから伝わってくる熱が体中に広がって、のぼせてしまいそうだ。
『今は』ってことは、いつかは話してくれるのだろうか。
そのまま黙って自転車をこぎ続け、気が付けば瀬良のマンションについていた。
「ありがとな」
「はい、じゃーまた来週。おやすみなさい」
「うん、おやすみ」
背を向けてマンションの中に入っていく瀬良の手をつかみ、そのまま抱きしめたらどうなるだろう。
でも、まだダメだ。
ゆっくり、一歩ずつ。そう自分で決めただろ。
瀬良の方に伸びそうになる手をグッと握りしめながら、その背中が見えなくなるまで見つめていた。
「あれ、帰らないの?」
「あぁ、ちょっと行くとこあるから」
他の部員と分かれ、旧校舎の一階、視聴覚室を覗くと、やっぱりまだ瀬良がいた。
モニターを真剣な目で見つめ、俺には気が付いていない。
この間は驚かせてしまったから、今日は少し離れたところに立つ。
きっと、世の中のゲーム好きであれば、画面の中で繰り広げられるレベルの高いプレイに釘付けになるのだろう。でも、俺は画面の外側にいる瀬良にしか目がいかない。
その真剣な眼差し、ゲームの状況で少しだけ変わる表情、コントローラーを握る手の動き。
ずっと見ていられる。
我ながら本当に重症だな、と思いながら腕を組み、壁にもたれかかる。
気づけば時計は九時半を回っている。
結局、一ゲーム終えるまで、俺はその体勢でずっと瀬良を見つめていた。
瀬良がコントローラーを置いたことを見計らって、後ろから声をかける。
「もう、九時半ですよ」
瀬良は俺の声にビクッとして後ろに振り向いた。結局驚かせてしまった。
「お前はまた驚かせやがって……。いつからいたんだよ」
「んー、二十分くらい前からかな」
気持ち的には一瞬だったけど、時間としては結構立っていた。でもきっと、もっといくらでも見て居られる。
「別に途中でも声かけていいから。なんか用事だった?」
「いえ、一緒に帰りたいなと思って」
そう答えると、少し瀬良の表情が固まる。その顔もかわいいな、と思わずクスリとしてしまった。
「送っていきますよ」
瀬良はまだ何とも言えない顔をしている。きっと、なんでわざわざ? と思ってるんだろうな。
でも、意識してもらうためには、ちょっとくらいの強引さもきっと必要だよな。
前と同じように校門を出てから自転車の後ろに瀬良を乗せ、俺はペダルを漕ぐ。
でも、今日はちょっとゆっくりと。背中のすぐ後ろに瀬良の気配があって、嬉しくなる。
それから俺は、練習後に視聴覚室の明かりがまだついているときは、瀬良を迎えに行くようになった。
金曜日も同じように練習後に迎えに行くと、すでに瀬良は片づけを終え、スマホを見ながら座っていた。
「あれ、もう今日は終わりですか?」
「なんか調子悪くて。ってか、金曜だから早く来るかなと思ってたんだけど来なかったし」
「誰か来る予定だったんですか?」
いまいち瀬良の言っていることが理解できず、きょとんとすると、瀬良はあからさまに不満げな顔をした。
「いや、高槻のことだよ。前は金曜日にゲームやりに来たじゃん」
確かに先週と先々週、金曜日は早めに自主練を切り上げて、ゲームをやりに来ていた。
俺は一緒の時間を過ごせてすごく嬉しかったけど、俺では瀬良の相手には微塵もならない。
だからきっと瀬良はつまらないだろうし、何なら幻滅されるかもしれない。
そう思って、今日はいつも通り自主練の後に来たんだけど、
「もしかして、待っててくれたんですか?」
俺の言葉に瀬良はカッと顔を赤くする。他意はなかったのだが、予想外の反応に少し驚いてしまった。
もしかして、本当に俺を待ってた……?
「そ、そういうわけじゃない」
瀬良は、赤くなった顔を俺から隠すように、腕で覆っている。
もう、なんでこの人はこんなにかわいいんだろうか。
もっとその顔が見たい。
腕をそっと掴むと、瀬良は少しだけビクッとして、真っ赤な顔で俺を見た。
あぁ本当に好きだなぁ。
「なに、ニヤニヤしてるんだよ」
「いえ、何でもないです。帰りましょうか」
俺はいつものように、瀬良が視聴覚室のカギを新校舎にある職員室に返しに行っている間に自転車を取りに行き、新校舎の前で瀬良を待っていると、建物の中から聞き覚えのある声が響いた。
「待てよ、火月!」
それは、バレー部の部長、相原の声だった。
以前、瀬良とゲームをした帰りにも相原に会った。
その時、二人は幼馴染であると相原が言っていたけど、どうやら二人の間には問題があるらしい。
少しの不安がよぎり、自転車を置いて校舎の中に入ると、相原が瀬良の腕をつかみ、何やら言い争っているのが目に入った。
「離せよ!」
「離したら逃げるだろ。話がしたいだけだから」
「俺は話すことなんてない!」
話をする必要があるのなら、見守ろうと思った。
でも、瀬良の顔は怒っているのではなく、怯えているように見えた。
だから、俺は咄嗟に瀬良の肩を後ろから抱え込み、反対の手で瀬良の腕をつかむ相原の手を強く押し返した。
「何してるんですか、相原さん」
自分でも聞いたことのないような低い声が出た。
これは怒りか、嫉妬か。
「えっ、高槻?!」
突然の俺の登場に瀬良も相原も動揺したようで、表情が強張っている。
俺は瀬良からも相原からもパッと手を離し、落ち着いたふりをして表情を取り繕う。
「部長がケンカなんてしたらまずいですよ。ほら、瀬良さんも。早く帰りましょう」
そう言って俺は瀬良の手首をつかみ、まるで連れ去るように外に向かって歩く。
「ちょ、ちょっと待て。俺は火月と話があるんだ」
まだ言い募るのか……苛立ちと共に、思わず鋭い目線を相原に向けた。
その目線に、相原はビックっと少し怯んだ。
俺は笑顔を作り直し、瀬良の顔を覗き込む。
「瀬良さん、相原さんと話ありますか?」
「……ない」
瀬良は普段とは違う俺の様子に少し驚いていたけど、うつむきがちに小さくそう答えた。
その答えを待って、俺は顔に笑顔を張り付けたまま、もう一度相原を見据える。
「とのことなので、帰りますね。お疲れさまでした」
相原を置き去りにしたまま、置いてあった自電車に瀬良を乗せて校門を出た。
少しの沈黙の後、それを破ったのはやっぱり瀬良だった。
「高槻はやっぱりキレると怖いタイプな」
前に同じことを言われたときは、少し言い返しただけで、全然“キレる”とかいう状態ではなかったけど、今日は確かに冷静さを欠いてしまった。
「すいません。余計なことしました……」
「いや、助かったよ。ありがと。でも、高槻は大丈夫? あいつ部長だろ」
確かに一年生が部活の先輩、しかも部長を思いっきり睨んだのはまずかったかもしれない。
さらには、相原よりも瀬良の意思を優先した。
だって、相原に腕を掴まれた瀬良は、怯えているように見えた。
でも、本当は俺自身が瀬良を相原から引き離したかっただけだ。
これはもう完全にただの嫉妬。
そんな俺の気持ちには二人とも気づいていないだろうけど、きっと相原もいい気はしなかっただろう。
「う~ん、今度は相原さんにいじめられますかね」
「……あいつはそういうことはしないよ」
俺は冗談まじりで言っただけだったのに、瀬良のその一言で二人の親密さがわかってしまう。
幼馴染って言うくらいだから当たり前だけど、少しだけ気持ちが落ち込む。
「なんで、ケンカしてるんですか」
口に出してから、余計なことを言ったと反省する。後悔は先には立たないものだ。
でも、瀬良は前のような不機嫌さは見せなかった。
「……今は話したくない」
そういうと瀬良は俺の背中に頭をもたれかからせてきた。俺の心臓がドクンと跳ねる。
そこから伝わってくる熱が体中に広がって、のぼせてしまいそうだ。
『今は』ってことは、いつかは話してくれるのだろうか。
そのまま黙って自転車をこぎ続け、気が付けば瀬良のマンションについていた。
「ありがとな」
「はい、じゃーまた来週。おやすみなさい」
「うん、おやすみ」
背を向けてマンションの中に入っていく瀬良の手をつかみ、そのまま抱きしめたらどうなるだろう。
でも、まだダメだ。
ゆっくり、一歩ずつ。そう自分で決めただろ。
瀬良の方に伸びそうになる手をグッと握りしめながら、その背中が見えなくなるまで見つめていた。
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