JK LOOPER

猫乃麗雅

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3rd STAGE/海を越えねばならぬのです。

195.厳島神社での攻防戦④

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“ボス半魚人サハギン”が【光線ビーム】を放つよりも先に、私の近くより、

ズバババババババババババババババッ!!

と、15本の“半透明かつ白く輝いている矢”が飛んでいきました。

【弓使い】たるリョウさんの攻撃が、“6m級サハギン”の上半身にことごとくヒットします。

「がぁッ!」

ボスは、若干よろめきながらも、銀製で4Mといった[三又銛みつまたもり]を伸ばしてきたのです。

倍の長さになりつつ迫りくる“銛”を、その左横から、

デストロイ破壊!!」

壱紀かずきくんが[片刃のバトルアックス戦斧]で〝ガキンッ!〟と叩きました。

お陰で、敵の武器が誰にも当たらずに済んだのです。

この間に、【身かわし】で雑兵をすり抜けていた陽斗はるとくんが、

刺突しとつ!!」

ボスキャラの右すねを[サーベル]で〝ズシュッ!〟と負傷させました。

私が【剣士】だった時は“レイピア”を扱っていましたが、彼はジョブが譲渡された際に武器を変更しています。

いずれにしろ…。

グッジョブ、マイ従兄妹たち♪

私が、心の中で、二人を称賛していたところ、

「ぬぅ~ッ。」

陽斗くんを睨んだ“ボス半魚人”が、自身の左から右に銛を払ったのです。

それを察知していたらしい本人は、

「身かわし!!」

再び用いたスキルで、下へと逃れました。

「ハル!」
「単独行動は控えて、一旦こっちに戻ってくるように!!」

壱紀くんに促され、

「りょーかい!」

陽斗くんが[東京組]に合流してきます。

この背中を狙って、“6M級サハギン”が[ビーム]を放射するも、ほぼ同時に、

「|ライト・ボール!!」

琴音ことねが直径29㎝の【光の玉】を飛ばしたのです。

双方が、宙で〝バンッ!〟と、相殺されました。

そこへ、息つく暇を与えず、

「ばく発の玉ぁあーッ!!」

月媛ひかりちゃんが、直径23㎝の【エクスプロージョン・ボール】を、ボスの左腹部に〝ボンッ!〟と当てたのです。

さほどダメージは大きくなかったみたいですが、

「ぐッ。」

敵は少なからず痛がっています。

“ちびっ子コンビ”も、なかなかどうして、やるものです♬

私はというと、相も変わらず、サハギンの家臣らに、ピストルを連射しております。

[討伐隊東班]の人達は、気を取り直したらしく、こちらに駆けて来ていました。

そういった流れのなかで、[勇者さんパーティー]の活躍もあり、雑兵の半数ぐらいを消滅させているようです。

ただし、討伐隊の方も、20名ほどが落命しています。

私が状況を把握していたところ、舞台の正面(鳥居側)にボスキャラが回り込んでいました。

この、一本道かのように突き出ている部分に、ボス半魚人が上がってきます。

未だ家臣団と乱闘になっている我々は、“敵の親玉”に完全には集中できなさそうです。

如何いかんせん、“サハギンの配下”が割と素早く、いささか翻弄されてしまっているので。

ちなみに、事前情報によれば、〝海や湖などのエネミーは、体が水とかで濡れている時はスピードが増す〟との話しでした。

現在は、小雨の影響で、それなりのスピードになっている“敵チーム”であります。

なお、余談かもしれませんが、討伐隊は180名あたりで、サハギンたちは130体くらいになっていました。

改めて。

【神官】と【巫女】の人々が[恩恵]を施そうとしています。

そこへ、徒歩で距離を詰めてきた“6M級の半魚人”が、今度こそ確実に【ビーム】を発動したのです。

これ・・が、私などの後方に居る[討伐隊メンバー]に直撃し、新たな犠牲者が生じてしまったのでした―。
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