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しおりを挟むまあ、ずっと笑顔でいてもらいたいのは俺のわがままだけど、マリーは大切な可愛い妹だ。だから幸せにしてやりたいと願うのはいいだろ?俺にとっては人生の目標とも言える最も重要なことだから。
「あ、そうだ。図書館でリアム様と会ったよ」
「…え?」
マリーとリアム様は同じクラスだ。きっと明日には、俺と会って話したことをマリーに言うはずだ。リアム様の口から言う前に俺からマリーに話したほうがマリーの不安も最小限に抑えられると思った。それに、別に秘密にしておくこともない。
俺の急な言葉に驚いたせいなのか、マリーの顔が一瞬、無になるがすぐに笑顔に戻った。
「そ、そうなんだ!リアムと会ったのね。一体、二人で何を話してたの?……あっ、そ、そのえっと気になって!」
気になってしょうがないと少し必死な様子を見せるマリーを見ると微笑ましい。可愛い奴め。好きな人のことなら気になって当たり前だよな。
「図書館で本を探してたら、たまたまぶつかったのがリアム様で驚いてさ。まさかリアム様が俺のことマリーの兄ってことを覚えててくれたみたいで、そのまま図書館にあるテラスで少し話していたんだ」
「そ、それから?」
「まあ、俺とリアム様が話す内容は、当然のことだけどマリーのことだけだからね」
「わ、私!?」
「そうだよ。マリーのこと」
「もう、は、恥ずかしいわ!!私がいないのにやめてよ、もう…」
マリーは頬を少し赤く染めて両手で隠すように覆った。
好きな人に自分の話されるのはさすがに照れるよな。この可愛い姿のマリーをみんなにも見せてあげたい。
「ふふ、でもやっぱり実際に話してみてわかったよ。リアム様は本当に優しくて、良い人だった」
「…え、…あ、そうね!そうなの!とても優しいの!」
「まさに絵本に出てくる完璧な王子様って感じがしてさ、ってリアム様は本物の王子様だったね」
「ふふっ、なにそれ面白いわ。…アレンったら、かわいい」
俺のボケにも笑ってくれるマイエンジェルマリー。まじで天使だよ。
「あと、リアム様に今度マリーも一緒に三人で話そうって約束したんだ」
リアム様はきっと忙しだろうし時間がある時に限るけど、リアム様とマリーが間近で話しているのを見たい。
目の色のことで真剣にマリーのことを心配してくれたリアム様。心配させてしまっていたことに申し訳ない気持ちでいっぱいになる。目の色のこと気づかなかった俺が悪い。
リアム様は本当に素敵な人だ。優しすぎて俺は人間やめたい気持ちになる。うん、さすが俺の推しだ。
「…ふふ、それは楽しみだわ」
顔の前で手を合わせて嬉しそうなマリー。
喜んでくれて良かった。
本当は二人きりにさせてあげたい。だが一回くらい推しの二人が話しているところを生で見たいのが本音。
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