神様は僕に笑ってくれない

一片澪

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03.なぜ、夜にサングラスを着用するのか

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時間が流れて恭一はすっかり常連さんと呼べるくらいになった。
李壱(恭一は神室さんと呼ぶけれど)のお店は本人の都会的なルックスに反してとても落ち着いたレトロテイストである。

いつも同じ席で英字新聞を読みながらゆったりと珈琲を飲んでいる老紳士の証言では元々ここは李壱の祖父が営んでいた喫茶店だったらしい。その店主が亡くなりここは一度惜しまれつつも閉店したけれど数年経って李壱が継いだ、と老紳士は語った。

先代の時から長年ずっと通い詰めていた老紳士はリフォーム業者が作業を始めた時とても悲しい気持ちになったが新しく営業を始めた店は店名も同じでなんとなく入ってみると内装もほとんど弄られていなかった。
それが嬉しくて新しい店主になったまだ若い男に話を聞くと孫だと分かり、その事実を知ったこの店を愛していた人間は皆喜んだそうだ。

「まだ若いのに彼の淹れる珈琲はとても美味しいよ。これも血筋なのかな」

そう笑ってまた新聞に視線を落とした老紳士に一つ会釈して恭一もその時は作業に戻った。


恭一は李壱のことを何も知らない。
李壱も、恭一のことをほぼ何も知らない。

お互いに相手について知っていることを並べると「オネェ言葉で話す美味しい珈琲を淹れてくれる喫茶店の店長さん」と「何故だか分からないけれど手料理が食べられないいつもパソコンに齧りついて仕事をしている不健康そうな若者」。本当にこれくらいだ。

李壱が店主をしているこの喫茶店の名前は「翡翠」。
老紳士が言うには彼の祖母が愛した宝石の名前を祖父が店名にしたらしい。
定休日は毎週水曜日。営業時間は基本十時から十九時と短めだけど、金曜日と土曜日だけは十時からランチタイムが終わる十五時で一旦閉めて、二十時から二十四時までお酒を提供するバーになるそうだ。

アンティーク調のドアを潜るとすぐに大きな柱時計と当日の営業時間を告知する表示があるので客は皆それを知っている。ちなみにこれも先代の時から変わっていないらしい。

恭一は基本家に居るのが好きだし、夜遊びもしないのでこの店の昼の顔しか知らなかった。
しかしつい先日、会社の規模としてはちょっと大きめの案件が無事に終わったことを祝して慰労会と言う名のくだらない単なる飲み会が金曜日の夜に開かれて恭一も渋々参加。際限なく飲んで騒ぐノリには当然ついていけないので上手い事一次会で抜けて帰って来た家までの帰り道、いつもならもう明かりを消しているであろう翡翠にはまだ電気が灯っていた。

ハッキリ中に居る人は分からないけれど、誰かが居ることは分かる。そんな絶妙な感じで設定されたブラインド越しでも長身で背筋がピンと伸びた李壱は何故かすぐに見付けられた。何か用でもあってカウンターから出て来たのだろうか。

「あ……」

夜はあの清潔感溢れるモスグリーンのエプロンじゃなくて、白いシャツ+黒いベストのTHE・バーテンダー! な服装で働いているんだな。蝶ネクタイもやっぱり必須なのかな? そんなことを思うと少し可笑しくなってふふ、と口元に笑みが浮かぶ。

その瞬間、明るい髪色をした小柄な男が少し小走りに駆けて来て思い切り李壱の肩に腕を回して耳元に口を近付けた。
ただの内緒話だったのかも知れない。酔っぱらいの戯れから来た触れ合いだったのかも知れない。

自分でも理由がさっぱり分からないが恭一は唇が触れたかどうかを見届ける事無く顔を思い切り背けて、弾かれたように走り出していた。――あの雨の日の出会いの時のように、勢い良く。




***



翡翠に行かなく……いや、行けなくなって二か月が過ぎた。
李壱にとって恭一はたくさん居る客の内の一人だから自分ごときが行かなくても気づかないと思う。もし来なくなったことに気付いても良くて「あの子最近来ないわね~」程度だ。絶対そうだ。

あの店の客は基本的には静かでとても常識的な大人が多い。それでも店主である李壱との些細な会話を楽しみにしている人間が多いのは周知の事実だから他のお客さんの相手で彼は絶対に忙しい。

「……最悪だ」

また嫌な夢を見て真夜中に目が覚めた。
時刻は午前三時、まだ寝始めて少ししか経っていないのに噴き出した汗で体中が気持ち悪い。
しばらくの間見ることが無かった高校二年生の……あの頃の夢を最近は毎日のように見る。

腹が膨らんだ女が「家族が出来て嬉しい」と男に寄り添いながら言って腹を撫でる。すると横に居る男も優しく笑ってその腹を撫でるんだ。そして二人は心の底から幸せそうに笑い合って、とても優しい声で語り合う。


名前はどうしよう。
私はやっぱり大好きなあなたと自分から一字ずつ取って付けたいわ。
それはとっても良いね。


うるさい。うるさい夢だ。
勝手にやってろよ。僕の知らないところで、勝手に幸せになっていれば良いじゃないか!
僕は別に、何をするつもりもない。

僕から母親を奪ったな! なんて理不尽かつ幼稚な感情を誰かにぶつけたりなんか、絶対にしない。
ただ放っておいて欲しいんだよ。
もう僕の人生には金輪際二度と関わって来て欲しくないんだよ! それはそんなに贅沢な事なのか?!

恭一はあの頃心底『神』と言う存在を憎んだ。
自分が一体何をした? 自分で言うのもなんだけど、手が掛からない子供だったと思っている。反抗期らしい反抗期も無く、女や祖父母達を困らせるような我が儘だってほとんど言わなかった。そんな自分が何故こんな目に遭わなきゃいけない?!

一人きりの部屋で時折どうしようもなくこみ上げる筆舌に尽くしがたい難しい感情は、クッションを殴り続けることでどうにか発散した。湯船に顔を沈めて水中で叫ぶことでどうにか誤魔化した。
それらを繰り返して、祖父母に連れられて心療内科にもかかりつつ恭一は時間を掛けて自分自身と向き合う努力をした。
しかし、いつまで経っても手料理は食べられない。
十代と言う多感な年ごろに『自分』と言う物の根幹を見失ったことは恭一にとってはとても大きなことだった。

よく世の中には「君よりもっと大変な人はいっぱいいるよ」と言う言葉を吐く奴が居る。でもそう言う人間を見ると恭一は「だから何だ?」とどうしても言いたくなるのだ。

僕より大変な人はたくさんいる? 当り前じゃない? 僕は別に自分が世界で一番不幸です! なんて一度も言っていないよ。
じゃあ言わせて貰うけどさ、そんなことを言い出したら日本人に生まれた時点で死ぬまで弱音も、愚痴の一つも吐けなくなるって分からないの?

学校の人間関係が辛い?
――世の中には学校に行きたくてもいけない人が何億人もいるんだよ。
仕事の拘束時間が長くて辛い?
――世の中には無給同然で半強制的に働かせられている人がいるんだよ。
両親の不仲が辛い?
――世の中には幼い頃に親に捨てられて路上生活を強いられている子供たちがいるんだよ。
持病があって辛い?
――世の中には一生病院に行って治療をしてもらうこともなく苦しんで死んでいく人がいるんだよ。

上手く伝えられるかは分からないけれど、仮に不幸に順位を付けることを望むなら日本人の悩みはきっと相対的に下位になると思う。
親がー、とか仕事がーってどれだけ言ったって家があって食べ物があって少なくとも戦争が起きている地域で生きている人みたいに喫緊で生命に関わる事態がいつ起きるか分からないと言う状況下に置かれている人は圧倒的に少ないはずだ。

でもそれは今を苦しみながら必死に生きている人にとって何の救いにもならない事実でしかない。
だってみんな何かしら辛いんだよ。みんな、頑張っているんだよ。ひとりひとり悩みや不安、辛いことは違うんだよ。

誰だって自分が置かれた場所で頑張っているし、毎日何かしらと戦ってんだよ。
それを知ろうともしない奴が安易に「君より大変な人はいる」って当たり前の言葉を言って流すなよ。
本人が痛みを感じたら、それは確かな傷なんだよ。他人がその傷の深さを勝手に判定するな。何も知らない奴が、一般論で誰かの心を抉るのは違うだろうが。

そしてこんな言葉を言う奴に限って自分が弱音を吐いた時に同じことを言われると怒る。
「お前冷たいな」とか平然と言うくせに、自分が安全圏に居る時限定で適当な事言ってんじゃねえよ。


念の為言っておくと、医者は当然仕事なので恭一の事を頭ごなしに否定はしなかった。
ただ自分だけではなく時に心理カウンセラーにも会わせる機会を設けてとにかく言葉が少ない恭一になんとか話をさせようとして、でも結局することはその場だけの一見優しい一般論を言って薬を出すだけ。
女の顔も声もある日を境に上手く思い出せなくなっていったけれど、医者はそれを「心の防衛反応」だと言って恭一でも飲める弱めの精神安定剤を処方するだけ。
ある日恭一はそんな医師に向かって言った。祖父母もその時は経過を聞く為に揃って同席して傍に居たけれど、気にせず言った。

「適当に一般論を返して薬出してはいまたねーって言うだけって楽な仕事ですね」
「「恭一!」」

祖父母はすぐに咎めたが、医者は冷静だった。恭一も、冷静だった。

「僕の脳みそをいじくって記憶を消せないならお互い無駄なのでもう来なくても良いですか?」

あの時医者はなんて言ったっけ?……思い出せない。



それから時間が流れて恭一は素直に「あれは八つ当たりだった。あのお医者さんには悪いこと言ったな」と思える位には大人になった。
逆恨みに近いように一方的に恨んだ『神』とやらにも心の中で詫びた。
神はきっと神なりに忙しいに違いない。

だって彼(性別の概念があるかは不明だが)の管轄は人間だけじゃないし、仮に人間だけでも世界中に八十億以上もいるんだ。個人を認識しているはずがないし、仮に認識していたとしても自分を常日頃から敬い信仰している人間を優先して当然だ。
困った時だけ助けろ! なんで僕に微笑まないんだ! と癇癪をぶつけた自分なんて相手にされなくてこれまた当然。寧ろ神罰が落ちなかっただけ神はきっと優しいと思う。

「……駄目だ、一度起きよう」

嫌な夢を忘れたくて敢えて飛ばしていた思考のせいで肝心な眠気も飛んで行ってしまった。
そうなるとこの決して広いとも言えない部屋でも孤独がパンパンに詰まって息がしにくいような気持ちになる。
こんな時一人で布団に包まっていても悪い事しか考えられないことは経験上よく知っていたので恭一は身体を起こした。

こういう時は動いた方が良い。
でも夜中に散歩して職務質問を受けても困るから、コンビニに行って何か目についた物でも買おう。
そして戻って来て眠れそうなら寝るし、駄目そうなら仕事をしても良い。今までの人生で自分にはそれが合っていると恭一は理解していた。

鍵とスマホと念の為の財布。
服装は部屋着のままで十分だ。この時間帯にコンビニに行くような奴が着飾る必要は一切無いと思っている。
靴を履いて外に出ると深夜でも動いている車のヘッドライトが見えた。それはこの世界に自分以外の人間も確かに存在すると言う何よりの証明で、恭一に安心感を与える。

「しゃせー」

くすんで痛み切った金髪のアルバイトっぽい男性の清々しい程やる気の無い声が今は心地良い。
入店音を聞き流して恭一は真っすぐ進んでおにぎりやサンドイッチが並ぶ棚をなんとなく眺め始めた。夕飯は十九時頃、いつものシリアルバーを機械的に嚙み砕いて水で流し込んだだけ。
それでも貧血で医者に物凄く怒られたあの日から鉄分配合と謳っている商品を優先的に買うようにしている。

おにぎりは……なんだか気分じゃない。
サンドイッチもちょっと具材が今の時間帯心惹かれるラインナップが残っていないので素通りだ。時間帯のせいなのかは不明だが弁当類は皆無で麺類もびっくりするほど何も無い。

物色を続けていると……コレはなんて言えば良いの? 正式名称は不明だけど薄いナン的なやつにチーズとベーコンが挟まっていてチンして食べればほら美味しい! みたいなのもあったけど、全然そそられなかった。
冷凍食品のケースを眺めても欲しいと思う物が無い。
こんなにたくさんの商品が所狭しときっちり並んでいるのに何も欲しいと思えない。けどせっかくここに来たんだから何か一つくらいは買いたいなと思った恭一はアイスのコーナーに戻った。

うん、ダッツにしよう。
先週給料日だったから少しくらい贅沢しよう。カップじゃなくてバーのやつを買って、歩きながら食べて帰ろう。
あ、そうだ。
野菜ジュースも買って帰ろう。野菜ジュースの栄養はほぼ死んでいるとか言う人もいるけど、それでも何も摂らないよりはきっとマシなはずだと思うことにして飲んでいる。これも行き倒れ事件の後始めた新習慣だ。
結局アイスを一つと一日分の野菜が摂れるらしいパックのジュースを三本買ってレジを終えた。
以前は外にあったはずのごみ箱は気付けば中に移動されていたので店内で包装を剥いでから外に出て、一口目を齧る。

ちょっとまだ硬くて前歯との戦いになるけどやっぱりダッツは美味しい。
自分の前歯の形を精巧に残したアイスを何故か見詰めつつ口の中に広がる濃厚な味に思わず足を止めてちょっとほっこりした。

少し離れた位置に一台の車が入って来たのに気付いて恭一は自分が立ち止まっているこの場所もまさに駐車場の一部だと今更ながら気付いた。
障害者優先のマークがでかでかと描かれているのでギリギリセーフかもしれないけれど、怒られたら怖いからさっさと帰ろう。
そう思って自宅の方向に爪先を向けて、いつもより気持ち遅い足取りでアイスに気を取られつつ歩きだした時……急に野菜ジュースが入ったレジ袋を提げていた左手首を掴まれた。

「――っ?!」

驚きで思わずアイスを落としそうになるがぐっと耐える。だってまだ二口しか食べていないダッツを守りたい。
何?! 強盗? カツアゲ?!
完全にビビりながらも腕を掴まれた勢いのまま振り向くと、視線の先には何故か夜なのにサングラスを掛けたオールバックの長身の男。

――ハッキリ言って怖すぎる。
そして、夜にサングラスを着用する意味を教えて欲しい。割と本気で。
恭一が車を持っていて実際に日常的に運転する人間なら「対向車のライトってすごい目に刺さるよね、分かる。ハイビームとかマジ殺意わくよね」と考えられたが恭一はガチガチの筋金入りペーパードライバーだ。勿論オートマ限定である。今どきマニュアル乗れる人っているの? と言うか、今どきまだマニュアル車って新車で売ってるの?
現実逃避にそんなことを思っていると、男は恭一の手首を掴んだまま言った。


「――どこ行ってたんだよ?! 急にいなくなるから、心配だった」


…………。

「ど、どちらさまですか……」

多分、確実に人違いだと思います。
ちょっと震える声でなんとか返すと男は少し首を傾げて「ああ」とサングラスを外した。

「私よ、ワ・タ・シ」

パチンと何故か違和感なく受け取れるウインクを食らって恭一はようやく、ここに来てようやく気付く。

「神室さん……?」


今、普通に男言葉話してなかったか――? それに思い至ったのは随分後になってからだ。
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