転生勇者が死ぬまで10000日

慶名 安

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第4章 入学試験編

第4章ー㉖

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 『こちらが試験会場となりまーす!!』

 自分の不安はいい意味で裏切られ、特にアクシデントとかもなく普通に試験会場へと辿り着く事が出来た。流石に杞憂だったようだ。取り越し苦労で一安心した。

 「…試験会場って、ここでか?」

 「ここって、ただの野原だよな?」

 「俺てっきり、物凄いデカい建もんの中でやると思ってたわ」

 「嘘? 私達なんか試されてない?」

 となるのも束の間、着いた途端皆がざわつき始め、更に不安に陥る事態となった。

 案内人が連れて来た試験会場と呼ばれる場所は、建物一つないだだっ広い草原。試験会場というには少々怪しさを感じてしまう。もしかしたら、学園側が自分達を騙している可能性も微レ存ながらに出て来た。やっぱ杞憂じゃなかったのか? もう既に試験は始まったということか?

 『はっはっは、安心してくれたまえ。試験会場はここで合ってるよ。この場所を試験会場にしたのは、会場を用意するのに都合がよかったからさ』

 「ッ?!」

 とか考えていた矢先、どこからともなく別の男性の声がマイク越しで会場に響き渡る。更に皆のざわつきが止まらなくなり、各々辺りをきょろきょろ見回していた。こっちからだと何も見えないが。

 「お、おい! あそこ!」

 そんななか、前方の方から受験者の一人が大声を上げる。大声を聞き、皆の視線はほぼ一斉に前方の方へと集中していった。

 「はっ?! なんだアレ?!」

 「階段?! なんでこんな所に?」

 「さっきまでなんもなかったよな?」

 「なにこれ? 魔法?」

 「いやいや、よく出来た映像でしょ?」

 前方の方を見ると、先程までなにもなかった野原に、皆を見下ろせる程の高さを誇る白い階段が突如として現れた。これは魔法? それともホログラムを駆使した映像なのだろうか。遠くで見ているからか、はっきりとはわからない。

 『ようこそソワレル学園へ。未来ある若人の奮起、我々学園一同大いに歓迎しよう!』

 突如出現した階段を上がりながら、男の人の演説を続けていた。まだこちらからは姿が全然見えていないが、なんかどこかで聞いた事のある声に聞こえるような気がするのだが。

 『おっと、自己紹介がまだだったようだね。私は…』

 学園の関係者で聞き覚えのある声。まさかとは思うが、いや、そんな事あるだろうか? 急に自分の脳内で謎の葛藤が始まっていた。

 『ソワレル学園四十九代目理事長、リーフ・エンドレッドだ。以後、お見知りおきを』

 しかし、その葛藤はあの人の名前が出たことにより決着が着いた。
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