89 / 96
不安
しおりを挟む
ディロールへ行くのにも準備があるだろうと、バールナ・サンリード公爵は1人だけディロールに残り配慮をしてくれていた。
ディロールの国王との話合いの日時が決まり次第連絡してくれる事となった。
お兄ちゃんと桜さんは、一時帰宅をし両親に今回の事件の話をしてくれた。
父は怒っていたが、お兄ちゃんと桜さんが代わりに怒ってくれたからと今だけは何も言わない。
だが、ディロールの国王との話合いでは言いたい事を言わせてもらうつもりらしい。
母は、お兄ちゃんと桜さん、父に任せるとの事だ。
母は、今私の隣にいるの。
子を心配しない親なんていないから、父とお兄ちゃんが家の事は大丈夫だからユアの所へ行ってやって欲しいと懇願され、荷物を持って私の隣の部屋で寝起きする事になったの。
ソフィーリアの皆さんは大歓迎状態で、母も喜んでいた。
母にもメイドをって言われてたが、断固拒否してたのには苦笑してしまった。
母はじっとしてるのは嫌だと言って、メイドさん達と楽しく話しながら掃除に洗濯、食事作りと動きまわっている。
家事のアドバイスもしたりと、大変なのに楽しそうって良い事だよね。
ソフィーリアの王族の皆様や家臣の方々に、申し訳ないと言われたが、母は動いてないと落ち着かない性格だからと苦笑しながら話すと、私と似ている、さすが親子だ! と感心されたが、こんな事で感心されるのはな~~って思ってしまう私だった。
サンお父様がディロールの皆様を連れ帰って、10日後にお手紙が届いた。
*************** ソフィーリア国王様 ***************
ソフィーリア国王オニキス・ブラック・ルーヴェン王帝陛下
ディロールでの話合いの日時が決定しました事をお伝え致します。
日時:7日後の午前中にて
場所:謁見の間
内容:両国との話合い
追伸
ご連絡が遅くなり、大変申し訳ございません。
こちら側の者は、何時でも移動可能でございます。
報告は以上です。
宜しくお願い致します。
バールナ・サンリード
****************************************
「オール、これからの事が決まるんだよね?
なんか怖くて震えが、お母さん、お兄ちゃん達に……」
「分かってるわ。
大丈夫だからね。
オール君、ユアの手を握ってあげてくれるかしら?
私はお父さん達に知らせて来るわ」
母は急いで行ってしまった。
「ユア、大丈夫だ。
ディロールへは王族総出で行くから皆がついてる、安心して欲しい。
泣かないでくれ、俺の可愛いユア」
私はオールに抱きしめてもらい、安心する言葉をもらったが涙が勝手に次から次へと出てきて止まらなかった。
「「「わたくし達もいますわ」」」
レイン様・ハーティー様・ジーナ様は私の手を握ってくれ、リー君は子供のように私に抱きついていた。
「ユア姉様、僕も側にいます。
泣かないで下さい」
「リー君、ありがとう……。
記憶が無くて、ゴメンね」
「記憶が無くても僕の優しい姉様に変わりはないです。
今からは皆様との楽しく過ごす日々を記憶に残していきましょう」
こんなに可愛い弟の事を忘れるなんて。
周りを見た。
もう記憶を消したくない、オールを見るとドキドキするのは好きになりかけてるから。
死にかけた記憶は無いのは幸いだけど、でもまた同じ事が起きたら?
どんどんと負のオーラに包まれて、悪い事ばかり考えてしまう。
「主、我もいる」
「俺様もいるから安心しろ」
フェンとグリも励ましてくれた。
「ありがとう」
一言の御礼を言うので精一杯だった。
ディロールの国王との話合いの日時が決まり次第連絡してくれる事となった。
お兄ちゃんと桜さんは、一時帰宅をし両親に今回の事件の話をしてくれた。
父は怒っていたが、お兄ちゃんと桜さんが代わりに怒ってくれたからと今だけは何も言わない。
だが、ディロールの国王との話合いでは言いたい事を言わせてもらうつもりらしい。
母は、お兄ちゃんと桜さん、父に任せるとの事だ。
母は、今私の隣にいるの。
子を心配しない親なんていないから、父とお兄ちゃんが家の事は大丈夫だからユアの所へ行ってやって欲しいと懇願され、荷物を持って私の隣の部屋で寝起きする事になったの。
ソフィーリアの皆さんは大歓迎状態で、母も喜んでいた。
母にもメイドをって言われてたが、断固拒否してたのには苦笑してしまった。
母はじっとしてるのは嫌だと言って、メイドさん達と楽しく話しながら掃除に洗濯、食事作りと動きまわっている。
家事のアドバイスもしたりと、大変なのに楽しそうって良い事だよね。
ソフィーリアの王族の皆様や家臣の方々に、申し訳ないと言われたが、母は動いてないと落ち着かない性格だからと苦笑しながら話すと、私と似ている、さすが親子だ! と感心されたが、こんな事で感心されるのはな~~って思ってしまう私だった。
サンお父様がディロールの皆様を連れ帰って、10日後にお手紙が届いた。
*************** ソフィーリア国王様 ***************
ソフィーリア国王オニキス・ブラック・ルーヴェン王帝陛下
ディロールでの話合いの日時が決定しました事をお伝え致します。
日時:7日後の午前中にて
場所:謁見の間
内容:両国との話合い
追伸
ご連絡が遅くなり、大変申し訳ございません。
こちら側の者は、何時でも移動可能でございます。
報告は以上です。
宜しくお願い致します。
バールナ・サンリード
****************************************
「オール、これからの事が決まるんだよね?
なんか怖くて震えが、お母さん、お兄ちゃん達に……」
「分かってるわ。
大丈夫だからね。
オール君、ユアの手を握ってあげてくれるかしら?
私はお父さん達に知らせて来るわ」
母は急いで行ってしまった。
「ユア、大丈夫だ。
ディロールへは王族総出で行くから皆がついてる、安心して欲しい。
泣かないでくれ、俺の可愛いユア」
私はオールに抱きしめてもらい、安心する言葉をもらったが涙が勝手に次から次へと出てきて止まらなかった。
「「「わたくし達もいますわ」」」
レイン様・ハーティー様・ジーナ様は私の手を握ってくれ、リー君は子供のように私に抱きついていた。
「ユア姉様、僕も側にいます。
泣かないで下さい」
「リー君、ありがとう……。
記憶が無くて、ゴメンね」
「記憶が無くても僕の優しい姉様に変わりはないです。
今からは皆様との楽しく過ごす日々を記憶に残していきましょう」
こんなに可愛い弟の事を忘れるなんて。
周りを見た。
もう記憶を消したくない、オールを見るとドキドキするのは好きになりかけてるから。
死にかけた記憶は無いのは幸いだけど、でもまた同じ事が起きたら?
どんどんと負のオーラに包まれて、悪い事ばかり考えてしまう。
「主、我もいる」
「俺様もいるから安心しろ」
フェンとグリも励ましてくれた。
「ありがとう」
一言の御礼を言うので精一杯だった。
8
お気に入りに追加
544
あなたにおすすめの小説

【完】夫から冷遇される伯爵夫人でしたが、身分を隠して踊り子として夜働いていたら、その夫に見初められました。
112
恋愛
伯爵家同士の結婚、申し分ない筈だった。
エッジワーズ家の娘、エリシアは踊り子の娘だったが為に嫁ぎ先の夫に冷遇され、虐げられ、屋敷を追い出される。
庭の片隅、掘っ立て小屋で生活していたエリシアは、街で祝祭が開かれることを耳にする。どうせ誰からも顧みられないからと、こっそり抜け出して街へ向かう。すると街の中心部で民衆が音楽に合わせて踊っていた。その輪の中にエリシアも入り一緒になって踊っていると──
この度、猛獣公爵の嫁になりまして~厄介払いされた令嬢は旦那様に溺愛されながら、もふもふ達と楽しくモノづくりライフを送っています~
柚木崎 史乃
ファンタジー
名門伯爵家の次女であるコーデリアは、魔力に恵まれなかったせいで双子の姉であるビクトリアと比較されて育った。
家族から疎まれ虐げられる日々に、コーデリアの心は疲弊し限界を迎えていた。
そんな時、どういうわけか縁談を持ちかけてきた貴族がいた。彼の名はジェイド。社交界では、「猛獣公爵」と呼ばれ恐れられている存在だ。
というのも、ある日を境に文字通り猛獣の姿へと変わってしまったらしいのだ。
けれど、いざ顔を合わせてみると全く怖くないどころか寧ろ優しく紳士で、その姿も動物が好きなコーデリアからすれば思わず触りたくなるほど毛並みの良い愛らしい白熊であった。
そんな彼は月に数回、人の姿に戻る。しかも、本来の姿は類まれな美青年なものだから、コーデリアはその度にたじたじになってしまう。
ジェイド曰くここ数年、公爵領では鉱山から流れてくる瘴気が原因で獣の姿になってしまう奇病が流行っているらしい。
それを知ったコーデリアは、瘴気の影響で不便な生活を強いられている領民たちのために鉱石を使って次々と便利な魔導具を発明していく。
そして、ジェイドからその才能を評価され知らず知らずのうちに溺愛されていくのであった。
一方、コーデリアを厄介払いした家族は悪事が白日のもとに晒された挙句、王家からも見放され窮地に追い込まれていくが……。
これは、虐げられていた才女が嫁ぎ先でその才能を発揮し、周囲の人々に無自覚に愛され幸せになるまでを描いた物語。
他サイトでも掲載中。

取り巻き令嬢Aは覚醒いたしましたので
モンドール
恋愛
揶揄うような微笑みで少女を見つめる貴公子。それに向き合うのは、可憐さの中に少々気の強さを秘めた美少女。
貴公子の周りに集う取り巻きの令嬢たち。
──まるでロマンス小説のワンシーンのようだわ。
……え、もしかして、わたくしはかませ犬にもなれない取り巻き!?
公爵令嬢アリシアは、初恋の人の取り巻きA卒業を決意した。
(『小説家になろう』にも同一名義で投稿しています。)
【完結】愛を知らない伯爵令嬢は執着激重王太子の愛を一身に受ける。
扇 レンナ
恋愛
スパダリ系執着王太子×愛を知らない純情令嬢――婚約破棄から始まる、極上の恋
伯爵令嬢テレジアは小さな頃から両親に《次期公爵閣下の婚約者》という価値しか見出してもらえなかった。
それでもその利用価値に縋っていたテレジアだが、努力も虚しく婚約破棄を突きつけられる。
途方に暮れるテレジアを助けたのは、留学中だったはずの王太子ラインヴァルト。彼は何故かテレジアに「好きだ」と告げて、熱烈に愛してくれる。
その真意が、テレジアにはわからなくて……。
*hotランキング 最高68位ありがとうございます♡
▼掲載先→ベリーズカフェ、エブリスタ、アルファポリス

ご自慢の聖女がいるのだから、私は失礼しますわ
ネコ
恋愛
伯爵令嬢ユリアは、幼い頃から第二王子アレクサンドルの婚約者。だが、留学から戻ってきたアレクサンドルは「聖女が僕の真実の花嫁だ」と堂々宣言。周囲は“奇跡の力を持つ聖女”と王子の恋を応援し、ユリアを貶める噂まで広まった。婚約者の座を奪われるより先に、ユリアは自分から破棄を申し出る。「お好きにどうぞ。もう私には関係ありません」そう言った途端、王宮では聖女の力が何かとおかしな騒ぎを起こし始めるのだった。

【完結済】私、地味モブなので。~転生したらなぜか最推し攻略対象の婚約者になってしまいました~
降魔 鬼灯
恋愛
マーガレット・モルガンは、ただの地味なモブだ。前世の最推しであるシルビア様の婚約者を選ぶパーティーに参加してシルビア様に会った事で前世の記憶を思い出す。 前世、人生の全てを捧げた最推し様は尊いけれど、現実に存在する最推しは…。 ヒロインちゃん登場まで三年。早く私を救ってください。

傷物令嬢シャルロットは辺境伯様の人質となってスローライフ
悠木真帆
恋愛
侯爵令嬢シャルロット・ラドフォルンは幼いとき王子を庇って右上半身に大やけどを負う。
残ったやけどの痕はシャルロットに暗い影を落とす。
そんなシャルロットにも他国の貴族との婚約が決まり幸せとなるはずだった。
だがーー
月あかりに照らされた婚約者との初めての夜。
やけどの痕を目にした婚約者は顔色を変えて、そのままベッドの上でシャルロットに婚約破棄を申し渡した。
それ以来、屋敷に閉じこもる生活を送っていたシャルロットに父から敵国の人質となることを命じられる。
「無加護」で孤児な私は追い出されたのでのんびりスローライフ生活!…のはずが精霊王に甘く溺愛されてます!?
白井
恋愛
誰もが精霊の加護を受ける国で、リリアは何の精霊の加護も持たない『無加護』として生まれる。
「魂の罪人め、呪われた悪魔め!」
精霊に嫌われ、人に石を投げられ泥まみれ孤児院ではこき使われてきた。
それでも生きるしかないリリアは決心する。
誰にも迷惑をかけないように、森でスローライフをしよう!
それなのに―……
「麗しき私の乙女よ」
すっごい美形…。えっ精霊王!?
どうして無加護の私が精霊王に溺愛されてるの!?
森で出会った精霊王に愛され、リリアの運命は変わっていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる