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新章〜新たなる潮流〜
アイデンティティ
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変身を終えた未来は、まだ開店まで時間があったので、ユウと暫しの歓談を行っていた。
ユウは、ここまでの逸材が今まで女装もせずにすごしてきたことが不思議で、質問ばかりしていた。
未来は、自分の幼少期からの話を始めた。
「ワタシ、自分が他の人とは違うなって思ったのは幼稚園の時で、男の子が好きな遊びに興味がなく、女の子が好きなものばかりに夢中になってたんです。
両親もおかしいと思ったんでしょうけど、やっぱり認めたくない気持ちが強くて、ワタシがそっち方面に行こうとするとめちゃくちゃ怒られました。特に父からは…
健全な魂は健全な肉体からって言って、ワタシはそこから空手や柔道などをいっぱい習わされるようになったんです。」
「えーっ、辛すぎるやん」
未来の話にユウは驚きの表情を見せた。
「ワタシの気持ちとは裏腹に、武道に才能があったのか、小学校に上がると、ワタシはメキメキと強くなり、小学生の大会に出ると軒並み優秀な成績を収めるようになりました。
父もすごく喜んでくれました。
ワタシは思いました。
女の子のように振る舞えば、親は悲しみ、スポーツを頑張れば喜んでくれるんだなって。
どうせなら親に喜んでほしい
褒められたい
その一心で、ワタシは自分の心の奥底にあるものを封印し、親が求める理想の子供になろうとしました。」
「うんうん
わかるよ、その話は…
ワタシもそういうときがあったもん」
「でも、小学校を卒業して、中学、高校と上がるにつれ、ワタシの心は自分を隠す事に耐えられなくなっていき、大学に入ったら一人暮らしをして、二十歳になったときに本当の自分に戻ろうと決心したんです。
そして、昨日、ワタシは二十歳の誕生日を迎えました。
心斎橋のクリニックで念願の女性ホルモンの注射を打ち、その足でこちらの面接に伺いました。」
「そうだったんだね。
未来ちゃん、よくわかったわ。
今まで辛かったね…
ワタシに任せておいて、あなたを誰よりも可愛い女の子に変身させてあげるわ。
これから毎日教えていくからね」
「ユウさん…
ありがとうございます」
未来は思いもしなかったユウの優しさに触れ、思わず泣いてしまった。
「ダメダメ、泣いたら!
メイクが落ちちゃうよ」
ユウは慌てて未来に言った。
「ごめんなさい
もう泣きません」
未来は顔を引き攣らせて笑って答えた。
ユウは、ここまでの逸材が今まで女装もせずにすごしてきたことが不思議で、質問ばかりしていた。
未来は、自分の幼少期からの話を始めた。
「ワタシ、自分が他の人とは違うなって思ったのは幼稚園の時で、男の子が好きな遊びに興味がなく、女の子が好きなものばかりに夢中になってたんです。
両親もおかしいと思ったんでしょうけど、やっぱり認めたくない気持ちが強くて、ワタシがそっち方面に行こうとするとめちゃくちゃ怒られました。特に父からは…
健全な魂は健全な肉体からって言って、ワタシはそこから空手や柔道などをいっぱい習わされるようになったんです。」
「えーっ、辛すぎるやん」
未来の話にユウは驚きの表情を見せた。
「ワタシの気持ちとは裏腹に、武道に才能があったのか、小学校に上がると、ワタシはメキメキと強くなり、小学生の大会に出ると軒並み優秀な成績を収めるようになりました。
父もすごく喜んでくれました。
ワタシは思いました。
女の子のように振る舞えば、親は悲しみ、スポーツを頑張れば喜んでくれるんだなって。
どうせなら親に喜んでほしい
褒められたい
その一心で、ワタシは自分の心の奥底にあるものを封印し、親が求める理想の子供になろうとしました。」
「うんうん
わかるよ、その話は…
ワタシもそういうときがあったもん」
「でも、小学校を卒業して、中学、高校と上がるにつれ、ワタシの心は自分を隠す事に耐えられなくなっていき、大学に入ったら一人暮らしをして、二十歳になったときに本当の自分に戻ろうと決心したんです。
そして、昨日、ワタシは二十歳の誕生日を迎えました。
心斎橋のクリニックで念願の女性ホルモンの注射を打ち、その足でこちらの面接に伺いました。」
「そうだったんだね。
未来ちゃん、よくわかったわ。
今まで辛かったね…
ワタシに任せておいて、あなたを誰よりも可愛い女の子に変身させてあげるわ。
これから毎日教えていくからね」
「ユウさん…
ありがとうございます」
未来は思いもしなかったユウの優しさに触れ、思わず泣いてしまった。
「ダメダメ、泣いたら!
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