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新章〜新たなる潮流〜
盟友
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立正会、そして大友組の不穏な動きを受けて、垂水組組長の岡田優磨は、沢木組の会合に参加した。
日本最大の広域暴力団である垂水組の長が、傘下組織の会合に顔を出す事など異例中の異例だったが、組運営で新しい風を吹かせ続ける優磨は、組の格などを気にする事なく、このような会合にも積極的に参加した。
優磨は、沢木組に対し、どんな事があっても垂水組が沢木組を守り、支援する事と、決して相手の挑発に乗らないようにと釘を刺した。
だが、彼の人柄もあってか、それ以外については和気藹々とした会になった。
会合を終えると、食事が振舞われたが、優磨は少しいただけで、すぐにその場を中座した。
少し酒が飲みたくなった優磨は、トイレで横になった赤石功太と会話を交わした。
二人は年齢が近い事がわかり、意気投合。
その流れで功太が優磨を接待することになった。
優磨も、ここからはプライベートだと言わんばかりに、お付きの人間を帰らせた。
「若、今日はわざわざこんなところまで来てもらってすんません」
功太は組事務所のドアを開け、優磨を先に外に出てもらいながら言った。
「いやいや、なかなか面白かったよ。
沢木組は活気があっていいね。」
「おそれいります。
近くにウチの経営するクラブがあります。
もし、よろしければそちらの方にご案内しますが、いかがです?」
功太は前方を指さしながら言った。
「クラブかあ。
あんまり好きじゃないんだよなあ、俺。
それよりもさあ、さっきみんなに冷やかされてたじゃん。
どこかの店に赤石さんのカノジョがいるって。」
「あー、それは、まあ
ハイ。」
「そこに行こうよ。
俺も見てみたいなあ、赤石さんの恋人。」
「いや、そんな大したヤツじゃなくて…
店も若に来てもらうようなもんでもなく、ホントどうしようもないとこなんですわ。」
「えーっ、そうなの?
でも、もうそこに行くって決めたからさあ、連れてってよ。」
「あ、はい…
そうっすか、じゃあ…」
功太は優磨の熱意に圧倒され、渋々了解した。
日本最大の広域暴力団である垂水組の長が、傘下組織の会合に顔を出す事など異例中の異例だったが、組運営で新しい風を吹かせ続ける優磨は、組の格などを気にする事なく、このような会合にも積極的に参加した。
優磨は、沢木組に対し、どんな事があっても垂水組が沢木組を守り、支援する事と、決して相手の挑発に乗らないようにと釘を刺した。
だが、彼の人柄もあってか、それ以外については和気藹々とした会になった。
会合を終えると、食事が振舞われたが、優磨は少しいただけで、すぐにその場を中座した。
少し酒が飲みたくなった優磨は、トイレで横になった赤石功太と会話を交わした。
二人は年齢が近い事がわかり、意気投合。
その流れで功太が優磨を接待することになった。
優磨も、ここからはプライベートだと言わんばかりに、お付きの人間を帰らせた。
「若、今日はわざわざこんなところまで来てもらってすんません」
功太は組事務所のドアを開け、優磨を先に外に出てもらいながら言った。
「いやいや、なかなか面白かったよ。
沢木組は活気があっていいね。」
「おそれいります。
近くにウチの経営するクラブがあります。
もし、よろしければそちらの方にご案内しますが、いかがです?」
功太は前方を指さしながら言った。
「クラブかあ。
あんまり好きじゃないんだよなあ、俺。
それよりもさあ、さっきみんなに冷やかされてたじゃん。
どこかの店に赤石さんのカノジョがいるって。」
「あー、それは、まあ
ハイ。」
「そこに行こうよ。
俺も見てみたいなあ、赤石さんの恋人。」
「いや、そんな大したヤツじゃなくて…
店も若に来てもらうようなもんでもなく、ホントどうしようもないとこなんですわ。」
「えーっ、そうなの?
でも、もうそこに行くって決めたからさあ、連れてってよ。」
「あ、はい…
そうっすか、じゃあ…」
功太は優磨の熱意に圧倒され、渋々了解した。
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