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本編
-83- 意気揚々 オリバー視点
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「カランデュエルの種の話だけならアサヒにしてもよさそうでしたが、最初から教会の話もする気でしたか?」
何の種か…なんて、アサヒがいても鑑定にはよさそうなものなのに。
結果的にはカランデュエルの種でしたし、教会の話になったのでアサヒがいなくて良かったのですが、コナーにしては気が利きすぎといいますか、他人に遠慮し過ぎといいますか、いずれにしても少しだけ違和感があります。
「何言ってんの、あの子たちが来てからまだ1カ月も経ってないのよ?
ただでさえ理不尽な思いしてるのに、変なこと巻き込みたくないでしょ?
極力、マイナスイメージは避けるべきって思ったのよ」
「あー…そういえば、まだ日が浅いですね」
「種のことも教会のことも、あの子に伝えるのは、あなたの判断に任せるわ」
アサヒの適応能力が高すぎて、馴染むのが早かったのでそういったことはあまり考えていませんでしたが。
ですが、教会のことは別です。
嫌な思いをした場所ですから、今まだ鮮明なうちは教会の話題は避けておきたいところです。
「アサヒは適応力が高いからな…すでに経営にも関わってると聞いたが」
「ええ。タイラーから毎日学んでいますし、楽しそうにアバカスを器用にはじいてますよ」
「あら、最初からアバカスが使えるなんてすごいじゃない!」
「元の世界で似たようなものを習ったことがあったそうです。
さっきのように交渉もしてくださいますし、薬草の世話も手伝ってくれます。
今回もですが、一緒に商品開発もしてくれますし、とても真面目で努力家なんですよ」
神器様なのに、です。
教会の入れ知恵や、召喚時が異例だったこともあるかもしれませんが、本来の性格も大いにあると思います。
神器としてでなく、私が人として求めていることに最大限応えようとしてくれているのです。
愛情も、それ以外のことも、全て。
感謝しかありません。
「真面目で努力家でエロいなんて、いい子貰ったわね」
「あなたに色気は出してないでしょう!」
なんてこと言うんです、コナーは!
確かに、確かに、アサヒは色気が日々駄々洩れているように思います。
故意にすることもあれば、自然に漏れていることもあります。
熟れた苺の可愛い匂いをさせて、誘惑させられる身にもなって……はもらいたいくないですが、とにかく。
そんなアサヒの色気や可愛らしさなんて私だけが知っていればいいことです。
「あの目元の黒子がすでにエロいのよ、何アレ、年齢詐欺だけじゃないわよ。ねえ?」
「まあ、アサヒは美人だし独特の雰囲気はあると思うが」
コナーがアレックスに同意を求め、アレックスがアサヒを思い出しながら感想を述べます。
アレックスに全く気がないとはいえ、思い出さなくていい上に、美人、なんて言葉ははっきり言わなくていいことです。
わかってますよ、アサヒは美人ですよ、本当に、美人で可愛らしい。
ああ、でも、アレックスは思ったことをぺらっとそのまま口にしてしまうところがありますからね、今も昔も。
良い時もあれば悪い時もあります…むしろ悪い時の方が多いです。
言動が貴族らしくない、と言えばそうかもしれませんが仕草は流石に上流階級の洗練された仕草です。
これで、ころっと……いかないのは、闇属性だからこそなんでしょうね。
私も他人のことをどうこう言えないくらいには誤解されることが多いですが、アレックスもまた、誤解されることが多いと思います。
「確かに美人で可愛らしくてエロいですよ、アサヒは。でも、エロい話は今はいいでしょう?」
「良くないわよ、それこそ話したかった1つっていうか。あー、待って、今すぐ持ってくるわ。
アレックスにも試してほしくて」
なんだか目がらんらんと輝いてものすごい楽しそうな足取りで部屋を出ていきました。
またもや悪い予感しかしません。
「嫌な予感しかしねえな、何持ってくる気だあいつは」
「ナイトポーションには感謝してますが、コナーの趣味は理解しがたいですからね……」
真っ赤な長い箱を2つ抱えて戻ってきたコナーは、良い顔です。
はっきり言いましょう、怖すぎます。
「開けてみて」
期待に満ちた顔で見られて、まあ、種と違って危険はなさそうな普通の赤い箱です。
嫌ですが、見たさもあり、恐る恐る開けました。
アレックスもため息を吐きながらも、仕方なさそうに蓋を外しました。
何の種か…なんて、アサヒがいても鑑定にはよさそうなものなのに。
結果的にはカランデュエルの種でしたし、教会の話になったのでアサヒがいなくて良かったのですが、コナーにしては気が利きすぎといいますか、他人に遠慮し過ぎといいますか、いずれにしても少しだけ違和感があります。
「何言ってんの、あの子たちが来てからまだ1カ月も経ってないのよ?
ただでさえ理不尽な思いしてるのに、変なこと巻き込みたくないでしょ?
極力、マイナスイメージは避けるべきって思ったのよ」
「あー…そういえば、まだ日が浅いですね」
「種のことも教会のことも、あの子に伝えるのは、あなたの判断に任せるわ」
アサヒの適応能力が高すぎて、馴染むのが早かったのでそういったことはあまり考えていませんでしたが。
ですが、教会のことは別です。
嫌な思いをした場所ですから、今まだ鮮明なうちは教会の話題は避けておきたいところです。
「アサヒは適応力が高いからな…すでに経営にも関わってると聞いたが」
「ええ。タイラーから毎日学んでいますし、楽しそうにアバカスを器用にはじいてますよ」
「あら、最初からアバカスが使えるなんてすごいじゃない!」
「元の世界で似たようなものを習ったことがあったそうです。
さっきのように交渉もしてくださいますし、薬草の世話も手伝ってくれます。
今回もですが、一緒に商品開発もしてくれますし、とても真面目で努力家なんですよ」
神器様なのに、です。
教会の入れ知恵や、召喚時が異例だったこともあるかもしれませんが、本来の性格も大いにあると思います。
神器としてでなく、私が人として求めていることに最大限応えようとしてくれているのです。
愛情も、それ以外のことも、全て。
感謝しかありません。
「真面目で努力家でエロいなんて、いい子貰ったわね」
「あなたに色気は出してないでしょう!」
なんてこと言うんです、コナーは!
確かに、確かに、アサヒは色気が日々駄々洩れているように思います。
故意にすることもあれば、自然に漏れていることもあります。
熟れた苺の可愛い匂いをさせて、誘惑させられる身にもなって……はもらいたいくないですが、とにかく。
そんなアサヒの色気や可愛らしさなんて私だけが知っていればいいことです。
「あの目元の黒子がすでにエロいのよ、何アレ、年齢詐欺だけじゃないわよ。ねえ?」
「まあ、アサヒは美人だし独特の雰囲気はあると思うが」
コナーがアレックスに同意を求め、アレックスがアサヒを思い出しながら感想を述べます。
アレックスに全く気がないとはいえ、思い出さなくていい上に、美人、なんて言葉ははっきり言わなくていいことです。
わかってますよ、アサヒは美人ですよ、本当に、美人で可愛らしい。
ああ、でも、アレックスは思ったことをぺらっとそのまま口にしてしまうところがありますからね、今も昔も。
良い時もあれば悪い時もあります…むしろ悪い時の方が多いです。
言動が貴族らしくない、と言えばそうかもしれませんが仕草は流石に上流階級の洗練された仕草です。
これで、ころっと……いかないのは、闇属性だからこそなんでしょうね。
私も他人のことをどうこう言えないくらいには誤解されることが多いですが、アレックスもまた、誤解されることが多いと思います。
「確かに美人で可愛らしくてエロいですよ、アサヒは。でも、エロい話は今はいいでしょう?」
「良くないわよ、それこそ話したかった1つっていうか。あー、待って、今すぐ持ってくるわ。
アレックスにも試してほしくて」
なんだか目がらんらんと輝いてものすごい楽しそうな足取りで部屋を出ていきました。
またもや悪い予感しかしません。
「嫌な予感しかしねえな、何持ってくる気だあいつは」
「ナイトポーションには感謝してますが、コナーの趣味は理解しがたいですからね……」
真っ赤な長い箱を2つ抱えて戻ってきたコナーは、良い顔です。
はっきり言いましょう、怖すぎます。
「開けてみて」
期待に満ちた顔で見られて、まあ、種と違って危険はなさそうな普通の赤い箱です。
嫌ですが、見たさもあり、恐る恐る開けました。
アレックスもため息を吐きながらも、仕方なさそうに蓋を外しました。
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