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本編
-84- 搾精機 オリバー視点*
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中には、金属の凹凸のある長い棒と、真っ白な筒状のものが現れました。
この長い棒の方は覚えがありますが……この真っ白な筒状のものは何でしょうか?
一部透明になっていて、中が透けて見える部分がありますし、ボタンが4つついているので魔法具……ではありえませんね、魔道具なのでしょう。
「はー……いらない、使わない、使えない。これは、試しにも無理だ」
「要望が多かったから作ったのよ、試してちょうだい」
「自分で試してくれよ」
「もちろんやったわよ。安全性も確認できたわ。後は、いくつかの感想が欲しいのよ」
「尿道プジーなんて、教会であれだけ嫌な思いさせてたんだぞ。また思いだしちまうだろうが!無理だっつってんだろ。お前なあ、さっきの種が配慮出来て、なんで自分の趣味になると暴走しちまうんだよ、勘弁してくれよ」
ああ、アレックスが本気で怒ってますね。
それもそうでしょう。
アサヒだって、あれだけ嫌な思いをさせているんです。
レン君にしたら、もっとでしょう。
彼は、カランデュエルの茎と花の蕾が体内にあったそうです。
アサヒですら細いと思いますが、それに輪をかけてレン君は華奢です。
その彼の体内から抜き出したのですから、少なからず…いえ、かなりの負担があったのではないでしょうか。
そしてなにより、アレックスがかなり無茶をした、と聞いています。
多少、と言っていましたが、言わせれば、かなり、でしょう。
障壁張るのが精一杯で、吹っ飛んだ挙句、部屋は使い物にならなくなったのです。
そんなときのことを無理やり思い出させる必要なんてありません。
「私もこちらは使いたくありません。
こっちの白い方はなにかわかりませんが、少なくとも性交においてアサヒに少したりとも嫌な思いはさせたくありません」
「なら、こっちはどう?」
「てか、なんだこれは」
「搾精機よ。ここに男根を入れてボタンを押して魔力を流すのよ。
拘ったのよー、かなり!
上のボタンは口内の感触に近づけたわ。
下のボタンはお尻ね。
それと、ここのボタンを押すだけで遅漏のご老人でも瞬時に射精出来るのよ、凄いでしょ」
「こっちこそいらないだろ、本当に要望があったのか?」
「あったわよ、若い子からも性の悩みは多いんだから。
手で抜きすぎて炎症になったなんて子もいたし、力加減が分からないとか。
あとは、人にやってもらいたいけれどこの年ではとか、相手が亡くなったが彼を思うと店には、とか。
魔道具に頼れるなら頼りたいって人はそれなりにいるのよ、あと、相手をもっと気持ちよくさせてやりたいとかね。
こっちならいいでしょう?抜き差ししてる間はめてあげたらいいんだから」
「要らない、必要ねえよ」
「相手がいるものより、相手がいないものに使ってもらった方が良いのではないでしょうか?
私は、私がアサヒを気持ちよくさせることはいくらでもしてあげたいですが、他人はもっての他、もう魔道具ですら頼りたくありません」
「なら、すぐにとは言わないわ。
持ってって。二人とも自分自身で使う時が遠くないうちに絶対くると思うから、そしたら感想を頂戴」
「俺自身も使わねえって。レンがいない独り身のときなら兎も角、もう必要ない。なんで絶対なんて言いきれるんだ」
「だって、子供が出来たらそうバカスカ出来ないでしょ?抜きたいときだってあるじゃない」
確かに、子供が出来たら、もう少し配慮しなければならないでしょうね。
しかも最初の子で、神器様です。
神器様であっても、最初は負担が大きいと聞きます。
ですが、魔道具に頼るのはどうなのでしょう?
せめて、アサヒの負担がないよう、アサヒの手でいかされる方が、こんな魔道具よりもずっと魅力的なのですが。
アレックスの出方を伺うと、大きなため息を一つ吐きました。
「わかった。これだけ要らないと言っても引かないのなら、搾精機の方は持って帰る。ただし、使わないし、使いたいとも思えない。こんな魔法具に頼るより、俺はレンの手をかりたい。
それから、尿道プジーは置いていく。
何かの拍子にレンに目に入れられたら困らせるだけだ」
「それでは、私も同じようにさせていただきます」
不満げなコナーの表情なんて、可愛くもなんともありません。
それらしく身なりを整えたら美形ですが、我が道を行く人ですからね。
私はともかく、侯爵であるアレックスにここまで折れさせるのは、流石だと言いたいです。
この長い棒の方は覚えがありますが……この真っ白な筒状のものは何でしょうか?
一部透明になっていて、中が透けて見える部分がありますし、ボタンが4つついているので魔法具……ではありえませんね、魔道具なのでしょう。
「はー……いらない、使わない、使えない。これは、試しにも無理だ」
「要望が多かったから作ったのよ、試してちょうだい」
「自分で試してくれよ」
「もちろんやったわよ。安全性も確認できたわ。後は、いくつかの感想が欲しいのよ」
「尿道プジーなんて、教会であれだけ嫌な思いさせてたんだぞ。また思いだしちまうだろうが!無理だっつってんだろ。お前なあ、さっきの種が配慮出来て、なんで自分の趣味になると暴走しちまうんだよ、勘弁してくれよ」
ああ、アレックスが本気で怒ってますね。
それもそうでしょう。
アサヒだって、あれだけ嫌な思いをさせているんです。
レン君にしたら、もっとでしょう。
彼は、カランデュエルの茎と花の蕾が体内にあったそうです。
アサヒですら細いと思いますが、それに輪をかけてレン君は華奢です。
その彼の体内から抜き出したのですから、少なからず…いえ、かなりの負担があったのではないでしょうか。
そしてなにより、アレックスがかなり無茶をした、と聞いています。
多少、と言っていましたが、言わせれば、かなり、でしょう。
障壁張るのが精一杯で、吹っ飛んだ挙句、部屋は使い物にならなくなったのです。
そんなときのことを無理やり思い出させる必要なんてありません。
「私もこちらは使いたくありません。
こっちの白い方はなにかわかりませんが、少なくとも性交においてアサヒに少したりとも嫌な思いはさせたくありません」
「なら、こっちはどう?」
「てか、なんだこれは」
「搾精機よ。ここに男根を入れてボタンを押して魔力を流すのよ。
拘ったのよー、かなり!
上のボタンは口内の感触に近づけたわ。
下のボタンはお尻ね。
それと、ここのボタンを押すだけで遅漏のご老人でも瞬時に射精出来るのよ、凄いでしょ」
「こっちこそいらないだろ、本当に要望があったのか?」
「あったわよ、若い子からも性の悩みは多いんだから。
手で抜きすぎて炎症になったなんて子もいたし、力加減が分からないとか。
あとは、人にやってもらいたいけれどこの年ではとか、相手が亡くなったが彼を思うと店には、とか。
魔道具に頼れるなら頼りたいって人はそれなりにいるのよ、あと、相手をもっと気持ちよくさせてやりたいとかね。
こっちならいいでしょう?抜き差ししてる間はめてあげたらいいんだから」
「要らない、必要ねえよ」
「相手がいるものより、相手がいないものに使ってもらった方が良いのではないでしょうか?
私は、私がアサヒを気持ちよくさせることはいくらでもしてあげたいですが、他人はもっての他、もう魔道具ですら頼りたくありません」
「なら、すぐにとは言わないわ。
持ってって。二人とも自分自身で使う時が遠くないうちに絶対くると思うから、そしたら感想を頂戴」
「俺自身も使わねえって。レンがいない独り身のときなら兎も角、もう必要ない。なんで絶対なんて言いきれるんだ」
「だって、子供が出来たらそうバカスカ出来ないでしょ?抜きたいときだってあるじゃない」
確かに、子供が出来たら、もう少し配慮しなければならないでしょうね。
しかも最初の子で、神器様です。
神器様であっても、最初は負担が大きいと聞きます。
ですが、魔道具に頼るのはどうなのでしょう?
せめて、アサヒの負担がないよう、アサヒの手でいかされる方が、こんな魔道具よりもずっと魅力的なのですが。
アレックスの出方を伺うと、大きなため息を一つ吐きました。
「わかった。これだけ要らないと言っても引かないのなら、搾精機の方は持って帰る。ただし、使わないし、使いたいとも思えない。こんな魔法具に頼るより、俺はレンの手をかりたい。
それから、尿道プジーは置いていく。
何かの拍子にレンに目に入れられたら困らせるだけだ」
「それでは、私も同じようにさせていただきます」
不満げなコナーの表情なんて、可愛くもなんともありません。
それらしく身なりを整えたら美形ですが、我が道を行く人ですからね。
私はともかく、侯爵であるアレックスにここまで折れさせるのは、流石だと言いたいです。
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