醜さを理由に毒を盛られたけど、何だか綺麗になってない?

京月

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中編 変貌

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 エリーナの体格はお世辞でもいいと言えるものではなかった。
 背は低く、手足は短い。
 顔は整っているが、痣のせいで醜いと言われ続けてきた。
 しかし鏡に映るエリーナの姿はまったくの別人だった。

 背は伸び、手足は長く、そして何より、今までずっと悩まされてきた痣が消え、透き通るような白い肌に生まれ変わっている。


「これが私ですか?」


 凄く綺麗。
 自分でも見惚れてしまいそう。


 部屋の扉が叩かれるのと同時に声が聞こえる。
 この声はエリーナの母親の声である。


「エリーナ、入るわよ」

「お母様」

「エリーナ・・・!?エリーナなの!?あ、あなたー!!」

「どうしたんだい大声を出して。エリーナ!?どうしたんだいその姿は?」


 起き上がっていることに驚くと共にあまりにも変わったエリーナの姿に腰を抜かしてしまう母親。
 駆けつけてきた父親も驚きを隠せていない。


「なんだか綺麗になってしまいました」


◇◇


 着替えた後お父様とお母様が待つ食堂へと向かう。
 エリーナとすれ違ったメイド達は足を止め、エリーナの姿につい見惚れてしまう。

「お嬢様、物凄くお綺麗になれたわよね」
「本当!天使と見間違うほど綺麗」


食堂で待っていたお父様とお母様はエリーナのドレス姿を見て、涙した。


「どうして泣くのですか?」

「すまない。エリーナは今まで痣を理由にドレスを着たがらなかったから」

「お父様はエリーナの結婚式でドレス姿が見られると楽しみにしていたのよ。でも急に食中毒で倒れて、命が危ないってなって、無事で良かったわ」

「迷惑かけてごめんなさいお父様、お母様」


 その場の全員が涙していた。
 
 家族で食卓を囲みながら、あの日に在ったこと説明するエリーナ。
 お父様は憤怒した。


「あのリゾットが!好青年だと思っていたが猫を被っていたか。すまないエリーナ。私の見る目無さで酷い思いをさせた」

「お父様は悪くないです」

「そうよ。あなたは悪くないわ。悪いのはリゾットよ。婚約は無かったことにしましょう。それでエリーナ、学園には戻るの?」


 エリーナは学園に通っている学生だ。
 学園には貴族が多く、学園生活を通じて多くの人脈と交流を深めることが出来る。
 婚約者が決まったためエリーナは休学していたのだ。

「はい。戻ろうと思います。やりたいことも見つけました」

「やりたいこと?一体どんな?」

「それは―」
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