【完結】だいすきな人〜義理の兄に恋をしました〜

本編

友兄に、抱かれたよ

　心臓が痛い。
　お腹もベッドももうぐっしょり濡れてる。
　何度もキスをされて、飲み込みきれない唾液が口の端っこから流れ落ちる。

「理玖…可愛すぎる」
「は、ぁ、ぅ、んぅ」

　ぐりゅりゅって、俺の中の指がかき混ぜていく。もう気持ちいいしかない。くっぱりと広げられたそこに、空気を感じるくらい。
　一体どれだけ使うの…って不安に思うくらい、また、その広がったところにトピトプと液体を入れてくる。

「さすがにローションが流れ落ちてきちゃうか」
「とも、ゆきっ」
「理玖…目を閉じたらだめだよ」
「ん…」

　ふに…って、また唇が重なった。歯をねろ…って舐められて、舌をきゅっと吸われる。

「ん…んふ……」

　そうしてる間に、足の間に友兄の体が入り込んできて、胸を重ねるように覆いかぶさってくる。

「あふ……っ、あっ」

　俺の体どろどろだったから、友兄の体もどろどろになる。胸を動かされるたびに、ぬるぬるするのもきもちよくなる。
　俺の中にいた指が抜けて、そこを広げた。
　押し当てられたのは、火傷しそうなほど熱くて硬い、友兄のもの。

「あ」

　くぷ、って頭が入った。

「あっ」
「息を止めないで」
「とも…っ」
「愛してるよ」

　頭だけだったものが、ずりゅずりゅって中に入り込む。

「あ………あああっ」
「愛してる……愛してる」

　俺、友兄に抱かれてる。
　俺の中に友兄がいる。

「ともゆき…………ぁうんっ」

　痛くない。気持ち良すぎて頭がくらくらする。
　どれくらい入ったんだろう。
　まだ進んでくる。

「理玖、息を吸って」
「は……」

　知らず、息を止めてたらしい。
　言われた通りにした。
　胸の中一杯に息を吸い込む。

「吐いて」

　口を開けて息を吐いている間に…友兄が腰を押し進めてきた。

「は……ああっ」
「続けて」
「あ……は………あ、あぁ…」

　耳元で友兄の息遣いを感じる。熱くて荒くて、友兄も興奮してる…ってよくわかる。
　足を抑えていた手を離して、友兄の背に縋った。
　背中はしっとりと汗で濡れていた。

「あ……あ…」

　抱きついたから、友兄が近くなった。
　自由になった足を友兄の腰に絡めたら、耳もとでふっと笑う気配がして、じわじわ進めていた腰をぐい…って一気に打ち付けてきた。

「ぃあ……！！」
「…すごく熱い…」

　友兄の声も熱い。
　お尻の中に友兄が入っているのがよくわかる。
　ビクビクしてる。
　太くて硬くて、友兄の形になっていく。

「とも……ゅ、き」
「理玖の中は気持ちいい」
「あ…あん……」
「締めつけてくる。……馴染むまで待とうと思ったのに、そんなに欲しいかな」

　何を…って聞く余裕はなかった。
　友兄は体を起して……ものすごく唐突に腰を動かし始めた。

「ひあああ！？」

　ずちゅぐちゅって音が響く。
　内側を擦られる。
　細かく突いたと思ったら、ぎりぎりまで引き抜いて、一気に最奥を抉られる。
　………いきなりそんなことをされて、もつはずもない。

「友兄……むり…も…むりぃ…っ！！」
「無理じゃないよ。理玖のここは…喜んでる。感じるんだよ。大丈夫。出したければいくらでも出していいからね」

　激しく腰を打ちつけながら、友兄が俺のそこを弄り始めた。

「あう…んっ、い、イっ、いい……ア、あっ、きもちいい……っ」

　扱かれて、…あっという間に弾けた。
　それまであんなにたくさん出したのに、あっさりと友兄の手を濡らして、お腹のあたりにも熱い飛沫がかかる。

「…っ、やばっ、俺も…っ」

　俺の中で友兄のものが大きく膨らんで……爆ぜた。

「あ…っ！！！」

　ぶわっとした感覚。
　意識を持って行かれそうな……快感。
　でも、それで終わりじゃなかった。

「理玖…愛してる」

　俺の中で放たれたもののせいで、それまで以上に大きく濡れた音をたてて、友兄が擦りあげてくる。

「あっ、あっ、」
「いいよ…もっと、気持ちよくなって、理玖」

　重なる唇。
　貪るような、激しい口づけ。
　好きで…嬉しくて、離れたくなくて友兄の背中をまた抱き締めた。