拾われた後は

なか

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5.ご飯食べました

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   寝室の隣にはもう一部屋あり、洗面台とお風呂とトイレだった。
   手渡された僕サイズの服に着替えて、廊下で待っていてくれたカイルさんに案内されて屋敷内を見て回った。


   うん、これお屋敷だよね。
   僕のうちは普通の小さな一軒家だけど、何倍くらいあるの?


   僕がいたのは客間らしい。
たくさんの部屋とカイルさんの私室やメインの応接室、書庫、ダイニング、サンルーム。裏庭と言われたけど、手入れされた庭園があった。

   覚えられるかな?

   最初、カイルさんの歩幅について行けなくて、ちょっと駆け足になった僕にすぐに気づいてくれた。
   それからはゆっくり、何故か手を繋いであちこち説明してくれた。

   やっぱり子犬か子供扱い。
見上げると無表情からにこりと笑顔を見せてくれる。

   最後にダイニングに戻ると、いい匂いがしている。大きなテーブルに2人分の準備が出来ていた。
   椅子を引かれて座る。
スープにパン、付け合せの野菜とサラダかな。それから何かのお肉がステーキみたいに焼かれていた。

   よかった食べられそうだ。

「ハルカ食べられないものがあれば、遠慮なく言ってくれ。マナーも気にしなくていいからな。」

   僕がカイルさんが食べ始めるのを待っていると、困っていると思ったのか、声をかけてくれた。

「ありがとうございます。いただきます。」


   僕は手を合わせてから、フォークを取った。
   結果、パンが少し固かったくらいで、とても美味しく完食した。

   食べることも作ることも好きだし、食べないと元気も出ない。それに作ってくれた人はも失礼だ。

「ご馳走さまでした。」

   手を合わせて食事を終えると、優しい視線に気づいた。
   初めての食材と料理に興味津々で、夢中で食べたけど、行儀が悪かったのかな。

「あの、」

   心配になって話しかける。

「美味しそうに食べるな。口にあったようでよかった。少な目に準備してもらったが、足りたか?」

   優しい顔のままそう言ってもらって、ほっとした。

「はい。もうお腹いっぱいです。
あの、僕、お皿洗いとか手伝います。お世話になってばかりだと申し訳ないから、何かやらせて下さい。」

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