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白い煙
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「なあ、最近うちの学校で『絶対に聞いてはならない噂』ってのが流れているらしいんだが、そんなのが本当にあると思うか?」
「さあな。あるんじゃないのか?」
放課後の教室は静かだった。
暇を持て余していた俺は、後ろの席の小林に雑談を投げかける。しかし小林は、手元のノートに何かを書き込むのに夢中でまじめに取り合ってはくれなかった。
「なに書いてんだ」
「ん。新メニュー考えてる」
小林はバレー部の部長。新メニューとは練習メニューのことだろう。
今日はあいにくの雨だった。だからだ、小林がこうして教室に残っているのは。そして帰宅部である俺がこうしているのも雨のせいで、落ち着くのを待っている。
俺は自分の椅子の背もたれを抱きつつ、お構いなしに小林に話しかけつづけた。
「仮にそういう噂があったとして、どんな内容だと思う?」
「さあな」
「絶対ってスゲーよな。知ったらどうなるんだろう」
「知らん」
「つまらんなー」
小林は噂の類に興味がない。
ついこの間、家庭科室前の廊下で異臭騒ぎがあった。うっすらと白い煙が漂っていたので最初は火災が疑われたが、調査した結果、なにも異常はなかったらしい。あの噂が流れた時も、小林はとくに気にしていなかった。
それでも俺は話しかけ続ける。
「なー小林ー」
「……」
「こーばやしー」
「……」
「小林ってばー」
「……」
返事は無し。こいつ、完全に俺のこと無視してやがる。ならば俺にも考えがある。
「なあ、こんな噂を小耳にはさんだんだが、実は小林が里中先輩のことが好きで連絡先を知りたがってるって」
すると、いままで下を向いていた小林が勢いよく顔を上げた。
「どこで聞いた」
「風の噂で」
顔が赤くなっているのを見るに、この噂は嘘ではないらしい。
小林はため息をつくと、
「それで、何の話だ」
「絶対に聞いてはならない噂が流れているって」
「ああ、そうだった」
「どんな内容だと思う?」
依然としてその顔はノートに向けている。ただ先ほどまでと違って、俺を無視してはいなかった。少し唸って考えてくれている。
「たとえばこんなのはどうだ。『校長がうちの女子生徒と援助交際をしている。それを知ったものは口封じに退学処分を受ける』」
「ほう面白い。で、本当なのか?」
「なわけないだろ」
もしも今のこの会話を誰かが聞いていたら、「うちの校長、援助交際しているって」という噂が流れるかもしれない。が、いまこの教室には俺たちしかいない。なるほど、こうして根も葉もない噂が出来上がるのか。
「内容が知りたいならその噂の発信源をたどればいい。お前は誰からその噂を聞いたんだ」
「三日くらい前に、隣のクラスの吉住からきいた」
「じゃあその吉住ってやつに噂の出どころを聞けばいい。で、聞き出した相手にも同じようにたどっていけば、どこかで内容を知っているやつにたどりつくはずだ。そいつから話を聞けばいい」
「そううまくいくと思うか?」
「思わん。だが、それが常套手段だろ」
「まあな。俺も思ったよ。吉住には話題が出た時に聞いている」
「どうだった」
「それが、吉住はどこで噂を聞いたか忘れていたし、当然内容も知らなかった。絶対に突き止めてやると息巻いてて、分かっても教えてやらないと意地悪なことを言っていた」
「聞いてはならない話を聞かせようとしないんだから、そいつはいいやつだろ」
「いや、むしろ俺は知りたいね」
ただ、まあ、知ろうと思えば知れる方法を俺はすでに知っている。
「実は、俺との会話のあとで吉住は例の噂の内容を知ったらしいんだ」
すると小林は不思議なものを見る顔で俺を見た。
「じゃあなぜ聞かない」
「やっぱり知らないのか」
「なにが」
「吉住が校内で煙草を吸っていたところを教師が見つけてな。いま停学くらってんだ」
「へえ、それはまた馬鹿なことを」
「だからあれから会ってないんだ」
「会えないから聞けずにいると? でもじゃあなんでお前はその吉住が噂の内容を知ったと知っている」
「それは本人から電話で聞かされた。連絡先は互いに知っている。あいつからかけてきた」
小林の眉根が寄る。言いたいことはわかる。だから先に答える。
「電話では話せないと言っていた。直接会わないと話せないと」
「そんなにやばい話なのか」
「わからない。ただ俺はそのとき、妙な違和感を感じた。教えてやらないと言っていたのに、わざわざ電話をかけてきたこともそうだし、なんというか言葉にしづらいんだが、とにかく変だと感じた。そもそも吉住が煙草を吸っていたという話がおかしいと思った。そんな不良っぽいことはしない男だと思っていたから」
「噂と煙草にはなにか関係があるのか?」
「それもわからない。いろいろ聞いてもはぐらかしてきて、最後には直接会って話そうと迫ってくる。その強引さが怖くて、だから俺は吉住に会ってない」
「なるほどな……」
俺が小林に話を聞いたのは、小林が噂に興味がないからだった。下手に情報を仕入れているやつよりは、偏見がなくていいと思ったのだ。それに小林は頭が切れて、自衛もできると俺は見込んでいる。
それにしても吉住は一体どうしておかしくなってしまったのだろう。
「宗教勧誘、霊感商法、投資詐欺……。会って話そうと聞いて、まず浮かんだのがこれだ。ただ、何を吹き込まれたのかは知らないが、話が急展開すぎる。もっとも煙草を吸っていたというのが本当なら、その急展開もなくはない話なのかもしれない。世の中にはフラれた恋人に直接会って釈明したいと嘯いて暴力をふるう輩もいるそうで、お前と吉住は別にそういった間柄でもなさそうだが、実際はどうだ」
「どうだもなにも、あるかそんなこと」
「だろうな」
なぜ吉住は電話では教えてくれなかったのだろう。盗聴を気にしていた? だとしたら、あちらから電話をかけてきた意味がよくわからない。それに、知りたいとは思っていたが、俺は吉住にわかったら教えてくれとは言ってなかった。
「俺が思うに」
小林は言った。
「その噂を聞くとあまりの内容の酷さに落胆するだとか、知った内容の真偽を確かめようとして危険な目に遭ってしまうだとか、ってわけではないと思う。もっとこう、知ろうとするその行為自体が危険に巻き込まれるような、そういう内容なんだと思う。もっともその内容は絶対にわからないし、絶対に知りたくもないが」
「つまり、聞かない方がいいってことだな」
「最初からそう言っているだろ。それよりこんな噂を知ってるか」
「なんだ?」
「どうやら雨はあがったらしい」
小林に言われて窓を見ると、たしかにいつのまにか雨は止んでいた。
ノートをかばんにしまって、小林が立ち上がる。
「ほら帰るぞ」
俺たちは帰路についた。なんとも実にならない会話だったが、時間は潰せたので良しとしよう。
◆
あれから数日が経った。小林の様子がどこかおかしい。
なんとあの小林が噂を広めているらしいのだ。しかもその噂とは、例の噂のことだった。
「おいどういうことだよ小林。お前、噂になんて興味なかったんじゃねーのかよ」
「ああ、お前か。実はあのあと、里中先輩と話すことがあってな。先輩があの噂の具体的な内容を知ってるって言うんだ。で、普段の俺なら聞きもしなかったんだが、聞いてみることにした。どうせ大したことないだろうって思ってさ。そしたら」
「そしたら?」
「おっと、聞いてもいいのか? 絶対に聞いてはならない噂だぞ」
「小林は聞いて何ともないんだろ」
「さあな」
含みを持たせた言い方に俺はイラっとした。
気にならないわけがなかった。
「教えろよ」
「本当にいいのか。聞いたら後悔するぞ」
「お前は後悔したのかよ」
「後悔はしてない。いや、俺は一瞬だけしたのか。でもまあ、実際はもう後悔できないとも言える」
「はあ?」
「人は禁止されるとやってみたくなるもんなんだ」
意味の分からないことを言っている小林が不気味に笑っている。
「なあ、教えてくれよ」
「いいけど、後悔するぞ」
「聞かない方が後悔しそうだ」
「わかったよ。それじゃあ──」
小林は手招きして、手を口の端に立てた。だから俺は、耳のうしろに手を当てて、その口もとに耳を近づけた。
「……その噂ってのは、とある怪異に関する噂だ。見た目はそう、白い煙。そいつは人の脳に侵入して、侵入した人間の人格を乗っ取ってしまう。乗っ取られた人間は死んだも同然。ただ、傍目には気づかれない。なぜならその怪異が不自然に思われないように振舞うからだ。まるで操り人形のようにな。その怪異は口に住まう。そして自身の存在を増やそうとする。増やし方には条件があって、でも難しくはなく、むしろ簡単だ。こうして耳元で囁けば、耳の穴から頭の中に侵入することができる」
えっ──、と思ったがもう遅い。その時、俺の耳の奥で奇妙な音がした。
「さあな。あるんじゃないのか?」
放課後の教室は静かだった。
暇を持て余していた俺は、後ろの席の小林に雑談を投げかける。しかし小林は、手元のノートに何かを書き込むのに夢中でまじめに取り合ってはくれなかった。
「なに書いてんだ」
「ん。新メニュー考えてる」
小林はバレー部の部長。新メニューとは練習メニューのことだろう。
今日はあいにくの雨だった。だからだ、小林がこうして教室に残っているのは。そして帰宅部である俺がこうしているのも雨のせいで、落ち着くのを待っている。
俺は自分の椅子の背もたれを抱きつつ、お構いなしに小林に話しかけつづけた。
「仮にそういう噂があったとして、どんな内容だと思う?」
「さあな」
「絶対ってスゲーよな。知ったらどうなるんだろう」
「知らん」
「つまらんなー」
小林は噂の類に興味がない。
ついこの間、家庭科室前の廊下で異臭騒ぎがあった。うっすらと白い煙が漂っていたので最初は火災が疑われたが、調査した結果、なにも異常はなかったらしい。あの噂が流れた時も、小林はとくに気にしていなかった。
それでも俺は話しかけ続ける。
「なー小林ー」
「……」
「こーばやしー」
「……」
「小林ってばー」
「……」
返事は無し。こいつ、完全に俺のこと無視してやがる。ならば俺にも考えがある。
「なあ、こんな噂を小耳にはさんだんだが、実は小林が里中先輩のことが好きで連絡先を知りたがってるって」
すると、いままで下を向いていた小林が勢いよく顔を上げた。
「どこで聞いた」
「風の噂で」
顔が赤くなっているのを見るに、この噂は嘘ではないらしい。
小林はため息をつくと、
「それで、何の話だ」
「絶対に聞いてはならない噂が流れているって」
「ああ、そうだった」
「どんな内容だと思う?」
依然としてその顔はノートに向けている。ただ先ほどまでと違って、俺を無視してはいなかった。少し唸って考えてくれている。
「たとえばこんなのはどうだ。『校長がうちの女子生徒と援助交際をしている。それを知ったものは口封じに退学処分を受ける』」
「ほう面白い。で、本当なのか?」
「なわけないだろ」
もしも今のこの会話を誰かが聞いていたら、「うちの校長、援助交際しているって」という噂が流れるかもしれない。が、いまこの教室には俺たちしかいない。なるほど、こうして根も葉もない噂が出来上がるのか。
「内容が知りたいならその噂の発信源をたどればいい。お前は誰からその噂を聞いたんだ」
「三日くらい前に、隣のクラスの吉住からきいた」
「じゃあその吉住ってやつに噂の出どころを聞けばいい。で、聞き出した相手にも同じようにたどっていけば、どこかで内容を知っているやつにたどりつくはずだ。そいつから話を聞けばいい」
「そううまくいくと思うか?」
「思わん。だが、それが常套手段だろ」
「まあな。俺も思ったよ。吉住には話題が出た時に聞いている」
「どうだった」
「それが、吉住はどこで噂を聞いたか忘れていたし、当然内容も知らなかった。絶対に突き止めてやると息巻いてて、分かっても教えてやらないと意地悪なことを言っていた」
「聞いてはならない話を聞かせようとしないんだから、そいつはいいやつだろ」
「いや、むしろ俺は知りたいね」
ただ、まあ、知ろうと思えば知れる方法を俺はすでに知っている。
「実は、俺との会話のあとで吉住は例の噂の内容を知ったらしいんだ」
すると小林は不思議なものを見る顔で俺を見た。
「じゃあなぜ聞かない」
「やっぱり知らないのか」
「なにが」
「吉住が校内で煙草を吸っていたところを教師が見つけてな。いま停学くらってんだ」
「へえ、それはまた馬鹿なことを」
「だからあれから会ってないんだ」
「会えないから聞けずにいると? でもじゃあなんでお前はその吉住が噂の内容を知ったと知っている」
「それは本人から電話で聞かされた。連絡先は互いに知っている。あいつからかけてきた」
小林の眉根が寄る。言いたいことはわかる。だから先に答える。
「電話では話せないと言っていた。直接会わないと話せないと」
「そんなにやばい話なのか」
「わからない。ただ俺はそのとき、妙な違和感を感じた。教えてやらないと言っていたのに、わざわざ電話をかけてきたこともそうだし、なんというか言葉にしづらいんだが、とにかく変だと感じた。そもそも吉住が煙草を吸っていたという話がおかしいと思った。そんな不良っぽいことはしない男だと思っていたから」
「噂と煙草にはなにか関係があるのか?」
「それもわからない。いろいろ聞いてもはぐらかしてきて、最後には直接会って話そうと迫ってくる。その強引さが怖くて、だから俺は吉住に会ってない」
「なるほどな……」
俺が小林に話を聞いたのは、小林が噂に興味がないからだった。下手に情報を仕入れているやつよりは、偏見がなくていいと思ったのだ。それに小林は頭が切れて、自衛もできると俺は見込んでいる。
それにしても吉住は一体どうしておかしくなってしまったのだろう。
「宗教勧誘、霊感商法、投資詐欺……。会って話そうと聞いて、まず浮かんだのがこれだ。ただ、何を吹き込まれたのかは知らないが、話が急展開すぎる。もっとも煙草を吸っていたというのが本当なら、その急展開もなくはない話なのかもしれない。世の中にはフラれた恋人に直接会って釈明したいと嘯いて暴力をふるう輩もいるそうで、お前と吉住は別にそういった間柄でもなさそうだが、実際はどうだ」
「どうだもなにも、あるかそんなこと」
「だろうな」
なぜ吉住は電話では教えてくれなかったのだろう。盗聴を気にしていた? だとしたら、あちらから電話をかけてきた意味がよくわからない。それに、知りたいとは思っていたが、俺は吉住にわかったら教えてくれとは言ってなかった。
「俺が思うに」
小林は言った。
「その噂を聞くとあまりの内容の酷さに落胆するだとか、知った内容の真偽を確かめようとして危険な目に遭ってしまうだとか、ってわけではないと思う。もっとこう、知ろうとするその行為自体が危険に巻き込まれるような、そういう内容なんだと思う。もっともその内容は絶対にわからないし、絶対に知りたくもないが」
「つまり、聞かない方がいいってことだな」
「最初からそう言っているだろ。それよりこんな噂を知ってるか」
「なんだ?」
「どうやら雨はあがったらしい」
小林に言われて窓を見ると、たしかにいつのまにか雨は止んでいた。
ノートをかばんにしまって、小林が立ち上がる。
「ほら帰るぞ」
俺たちは帰路についた。なんとも実にならない会話だったが、時間は潰せたので良しとしよう。
◆
あれから数日が経った。小林の様子がどこかおかしい。
なんとあの小林が噂を広めているらしいのだ。しかもその噂とは、例の噂のことだった。
「おいどういうことだよ小林。お前、噂になんて興味なかったんじゃねーのかよ」
「ああ、お前か。実はあのあと、里中先輩と話すことがあってな。先輩があの噂の具体的な内容を知ってるって言うんだ。で、普段の俺なら聞きもしなかったんだが、聞いてみることにした。どうせ大したことないだろうって思ってさ。そしたら」
「そしたら?」
「おっと、聞いてもいいのか? 絶対に聞いてはならない噂だぞ」
「小林は聞いて何ともないんだろ」
「さあな」
含みを持たせた言い方に俺はイラっとした。
気にならないわけがなかった。
「教えろよ」
「本当にいいのか。聞いたら後悔するぞ」
「お前は後悔したのかよ」
「後悔はしてない。いや、俺は一瞬だけしたのか。でもまあ、実際はもう後悔できないとも言える」
「はあ?」
「人は禁止されるとやってみたくなるもんなんだ」
意味の分からないことを言っている小林が不気味に笑っている。
「なあ、教えてくれよ」
「いいけど、後悔するぞ」
「聞かない方が後悔しそうだ」
「わかったよ。それじゃあ──」
小林は手招きして、手を口の端に立てた。だから俺は、耳のうしろに手を当てて、その口もとに耳を近づけた。
「……その噂ってのは、とある怪異に関する噂だ。見た目はそう、白い煙。そいつは人の脳に侵入して、侵入した人間の人格を乗っ取ってしまう。乗っ取られた人間は死んだも同然。ただ、傍目には気づかれない。なぜならその怪異が不自然に思われないように振舞うからだ。まるで操り人形のようにな。その怪異は口に住まう。そして自身の存在を増やそうとする。増やし方には条件があって、でも難しくはなく、むしろ簡単だ。こうして耳元で囁けば、耳の穴から頭の中に侵入することができる」
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