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第三章 カーナ王国の混迷
開店、レストラン・サルモーネ
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そんな経緯でルシウスが開いた店の名前はレストラン・サルモーネ。サルモーネは鮭を意味する単語だ。
本店はアケロニア王国の王都にあるらしいので、こちらはカーナ王国支店になる。
2階建ての建物で、前に入っていた店舗も飲食店だったそうで改装は一週間とかからなかった。
木のよく使い込まれたテーブルや椅子は手入れしてそのまま使い回すことになった。
店内にバーカウンターのある、一階だけでも50席ほどのレストランだ。
昼間は一階で庶民向けに廉価なランチとカフェなど飲み物、軽食のテイクアウトを。
夜は一階は酒類を、開放した二階では価格帯を上げたコース料理を提供する。
店に入ると一番目立つ場所に、魔法樹脂の中に入った大きな鮭がでーんと鎮座していて客の目に入る。
今にも泳ぎ出しそうなほど巨大で躍動感あるオブジェだ。
そんなレストラン・サルモーネは初動から大成功だった。
「飯ウマのルシウスさん監修だもん。一度食べたら虜になるに決まってる」
「夜の部はもう予約で一杯ですって。さすがね」
開店前日、仲の良いご近所さんたちと一緒に招待されて、トオンもアイシャもレストラン・サルモーネのお味は堪能済みだ。
一階ではカーナ王国でよく食べられているタコスやブリトーで鮭を食べられる。
スモークサーモンや生の鮭を包丁で細かく叩いて玉ねぎや香草のみじん切りと合わせたタルタル、それにフライにした鮭をレモンとマヨネーズソースでいただくものはまさに絶品だった。
これらは店内で座って食べることもできるし、テイクアウトも可能だ。
他にはベイクドサーモンなどバターでじっくり焼き上げた料理もある。
ガーリックやレモンなど風味を何種類か選べるようになっており、柑橘系好きのアイシャは嬉々としてレモンスライス添えのサーモンを摘んでいた。
「昼と夜営業が軌道に乗るようなら、朝も開店してパンケーキやサンドイッチ類を販売しようと考えている」
スモークサーモンを添えたエッグベネディクトや、やはり味の良いスモークサーモンとクリームチーズ、カーナ王国の新鮮な野菜を挟んだベーグルサンドなども予定しているらしい。
「間違いないやつだ……」
「朝、お散歩の足を伸ばして来ちゃいそうね」
価格帯は、同規模で同ランクの飲食店よりちょっとだけお高めだという。
国外の貴族が経営していることの付加価値だ。
オーナーはルシウスで、マネージャーは秘書のユキレラ氏が担う。
フロアやキッチンの責任者はそれぞれリースト一族の者が就任し、慣れて来たら地元民を積極的に雇用していくそうだ。
そして一ヶ月も経つとレストラン・サルモーネはすっかり王都の人気店となって大繁盛した。
本店はアケロニア王国の王都にあるらしいので、こちらはカーナ王国支店になる。
2階建ての建物で、前に入っていた店舗も飲食店だったそうで改装は一週間とかからなかった。
木のよく使い込まれたテーブルや椅子は手入れしてそのまま使い回すことになった。
店内にバーカウンターのある、一階だけでも50席ほどのレストランだ。
昼間は一階で庶民向けに廉価なランチとカフェなど飲み物、軽食のテイクアウトを。
夜は一階は酒類を、開放した二階では価格帯を上げたコース料理を提供する。
店に入ると一番目立つ場所に、魔法樹脂の中に入った大きな鮭がでーんと鎮座していて客の目に入る。
今にも泳ぎ出しそうなほど巨大で躍動感あるオブジェだ。
そんなレストラン・サルモーネは初動から大成功だった。
「飯ウマのルシウスさん監修だもん。一度食べたら虜になるに決まってる」
「夜の部はもう予約で一杯ですって。さすがね」
開店前日、仲の良いご近所さんたちと一緒に招待されて、トオンもアイシャもレストラン・サルモーネのお味は堪能済みだ。
一階ではカーナ王国でよく食べられているタコスやブリトーで鮭を食べられる。
スモークサーモンや生の鮭を包丁で細かく叩いて玉ねぎや香草のみじん切りと合わせたタルタル、それにフライにした鮭をレモンとマヨネーズソースでいただくものはまさに絶品だった。
これらは店内で座って食べることもできるし、テイクアウトも可能だ。
他にはベイクドサーモンなどバターでじっくり焼き上げた料理もある。
ガーリックやレモンなど風味を何種類か選べるようになっており、柑橘系好きのアイシャは嬉々としてレモンスライス添えのサーモンを摘んでいた。
「昼と夜営業が軌道に乗るようなら、朝も開店してパンケーキやサンドイッチ類を販売しようと考えている」
スモークサーモンを添えたエッグベネディクトや、やはり味の良いスモークサーモンとクリームチーズ、カーナ王国の新鮮な野菜を挟んだベーグルサンドなども予定しているらしい。
「間違いないやつだ……」
「朝、お散歩の足を伸ばして来ちゃいそうね」
価格帯は、同規模で同ランクの飲食店よりちょっとだけお高めだという。
国外の貴族が経営していることの付加価値だ。
オーナーはルシウスで、マネージャーは秘書のユキレラ氏が担う。
フロアやキッチンの責任者はそれぞれリースト一族の者が就任し、慣れて来たら地元民を積極的に雇用していくそうだ。
そして一ヶ月も経つとレストラン・サルモーネはすっかり王都の人気店となって大繁盛した。
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