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184 ガラス工場
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ルーサイアに帰還した俺は、早速ガラス工場を作るために動いた。
場所はルーサイアの南西側、まだ手付かずだった俺の領地だ。工場なんか都心に建ててもしょうがないからな~。ガラス工場をきっかけに少しくらい発展しないかなー程度の感覚で、気軽にこの場所を選んだ。
この周辺には工場以外にもマンションなんかを建てる予定。家もお金も無くて街に住めないけど、工場で働きたい人ってのは結構いるだろうから。
家族で暮らすことを想定して、大部屋1小部屋2の2LDKで考えている。
風呂はあえて作らず、健康ランドを使ってもらおうかな?
折角交流の場を作ったのに、ここで分断させちゃ意味が無くなるからな~。
とりあえず工場を作るのが第一目標なんだけど、実際にガラスを作るには素材集めが重要だ。
バスの窓ガラスを作った時に野山を駆け回った結果、尾張の西側で珪岩が大量にある場所を発見した。それ以外の素材もそれほど離れていない場所で採掘出来るので、工場勤務の人以外にも採掘現場で働く人を募集しなければならない。
間違いなく採掘の方が大変なので、こっちの方が高給にする必要があるだろう。
そして採掘となると、これはドワーフの得意分野だ。ドワーフの街はルーサイアからそれほど離れていないので、採掘現場を仕切ってもらえそうな人材を募集しようと思う。出来るだけルーサイアの住人に仕事を与えたいとは思ってるけど、即戦力になりそうなのはやっぱりドワーフなんだよな・・・。
しばらく悩んで工場やマンションを建てる場所が決まると、エルフ達を招集し、ガラス工場の建設が始まった。
************************************************************
健康ランドを作った時と同じく、大体二ヶ月ほどでガラス工場が完成した。
エルフ達が建設している間に、俺はガラス工場で働く人や採掘や運搬の仕事をする人員を募集しまくった。
しかし就職を希望する人は多く、大人数を募集したにも関わらず簡単に人が集まった。まあ俺が経営する職場は給料が良いからな。
採掘部隊や運搬作業の方が高給だが、工場勤務でもその辺の店で働くより給料が良い。尾張はまだタダでさえ就職難な状態だから、このチャンスに飛びつくのは当然っちゃ当然か。
ドワーフの街からも、新しい事業に興味を持った人が数十人集まった。工場内での作業の方にも10人ほど入ってもらうけど、殆どは採掘の方に行ってもらった。というかむしろドワーフ達に人気があったのは採掘現場の方だ。
そしてドワーフを見ていて大変なことに気付いた。
身長が足りなくて、バスの運転手とかぜったい無理だ!
ボヤッキー以外に、もう一人運転手が欲しかったんだけどなあ・・・。
そんなこんなで、ようやくガラス工場が動き出した。
最初は鉱山などからガラス素材の採掘をせんと始まらないので、工場の方はワンテンポ遅れてのスタートだ。
一ヶ月ほど俺が付きっ切りで指導したので、採掘場や工場が順調に稼働し始めた。
だが運搬作業が非常に大変そうなことに気付き、数台の大きなトロッコを使うことを閃いた。工場を建てた場所が素晴らしく、工場から採掘場まで直通でレールを敷くことが出来たのだ。一本だと応用が利かないので二本敷いた。
これが上手く行ってドワーフ達が大喜び!ドワーフの街でもトロッコを作っていいか?と聞かれたので許可した。
これが発展すれば、将来列車が誕生するのだろうな~。
全ての街に向かってトロッコで移動出来るようにするのもアリだよな。俺のバス一台に頼るのではなく、もっと手軽な移動手段、いや、輸送手段があれば、尾張はもっと栄えるハズだ。
チェリンやリタ・リナが、動物乗り物で街から街へ移動したりしてるみたいだけど、アレを持ってるのって身分の高い兵士だけなんだよね。
ガラッ!
「「おおおおおっ!!」」
ミケネコ城の玉座の間に、出来たばかりの窓ガラスを取り付けた所だ。
工場でガラスが完成したと吹聴して回ったので、来られる人は皆玉座の間に集まっている。
「素晴らしいじゃないか!これなら窓を開けずとも外の景色が見られるし、虫も入って来ない!そしてこうやってガラスを開ければ新鮮な風が入って来る!」
「でしょう?将来、全ての民家に窓ガラスが付くことになりますよ」
「全ての民家にか!ならばみんな、ガラスを買うお金を貯めねばならんな」
「ですね~。さすがに無料で配布するわけにはいきませんから。とりあえずはミケネコ城とトラネコ城の全ての窓にガラスを取り付けて、元領主の館と健康ランド、それからミルドナーガとシェルフィーユの館にも取り付けに行きます」
「素晴らしいな!きっとみんな喜ぶぞ!」
尾張で必要な分が揃ったら、清光さんとレベッカさんに連絡入れんとな~。
「ただこれ全部を一人で取り付けるのは大変なので、皆に手伝ってもらっても良いですか?」
「んーー、わたしに出来るかなあ?」
「ガラスは割れやすいので、神経を研ぎ澄ませて丁寧にやってもらえれば・・・」
「エーーーーー!?そう言われたら怖くて出来ないよ!」
「割れてしまったら、それはしょうがありません。ただ、出来上がったガラスの量がまだそれほど多くないので、出来るだけ気を付けてやってもらえれば良いですよ」
「みんな!聞いての通り、しっかり丁寧にやるのよ!」
「壊しちゃったらごめんね」
「気を付けて頑張るしかないねっ!」
そんなこんなで、ミケネコ城の窓は、全て窓ガラスにクラスチェンジした。
・・・ちなみにガラスは2枚割れた。
場所はルーサイアの南西側、まだ手付かずだった俺の領地だ。工場なんか都心に建ててもしょうがないからな~。ガラス工場をきっかけに少しくらい発展しないかなー程度の感覚で、気軽にこの場所を選んだ。
この周辺には工場以外にもマンションなんかを建てる予定。家もお金も無くて街に住めないけど、工場で働きたい人ってのは結構いるだろうから。
家族で暮らすことを想定して、大部屋1小部屋2の2LDKで考えている。
風呂はあえて作らず、健康ランドを使ってもらおうかな?
折角交流の場を作ったのに、ここで分断させちゃ意味が無くなるからな~。
とりあえず工場を作るのが第一目標なんだけど、実際にガラスを作るには素材集めが重要だ。
バスの窓ガラスを作った時に野山を駆け回った結果、尾張の西側で珪岩が大量にある場所を発見した。それ以外の素材もそれほど離れていない場所で採掘出来るので、工場勤務の人以外にも採掘現場で働く人を募集しなければならない。
間違いなく採掘の方が大変なので、こっちの方が高給にする必要があるだろう。
そして採掘となると、これはドワーフの得意分野だ。ドワーフの街はルーサイアからそれほど離れていないので、採掘現場を仕切ってもらえそうな人材を募集しようと思う。出来るだけルーサイアの住人に仕事を与えたいとは思ってるけど、即戦力になりそうなのはやっぱりドワーフなんだよな・・・。
しばらく悩んで工場やマンションを建てる場所が決まると、エルフ達を招集し、ガラス工場の建設が始まった。
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健康ランドを作った時と同じく、大体二ヶ月ほどでガラス工場が完成した。
エルフ達が建設している間に、俺はガラス工場で働く人や採掘や運搬の仕事をする人員を募集しまくった。
しかし就職を希望する人は多く、大人数を募集したにも関わらず簡単に人が集まった。まあ俺が経営する職場は給料が良いからな。
採掘部隊や運搬作業の方が高給だが、工場勤務でもその辺の店で働くより給料が良い。尾張はまだタダでさえ就職難な状態だから、このチャンスに飛びつくのは当然っちゃ当然か。
ドワーフの街からも、新しい事業に興味を持った人が数十人集まった。工場内での作業の方にも10人ほど入ってもらうけど、殆どは採掘の方に行ってもらった。というかむしろドワーフ達に人気があったのは採掘現場の方だ。
そしてドワーフを見ていて大変なことに気付いた。
身長が足りなくて、バスの運転手とかぜったい無理だ!
ボヤッキー以外に、もう一人運転手が欲しかったんだけどなあ・・・。
そんなこんなで、ようやくガラス工場が動き出した。
最初は鉱山などからガラス素材の採掘をせんと始まらないので、工場の方はワンテンポ遅れてのスタートだ。
一ヶ月ほど俺が付きっ切りで指導したので、採掘場や工場が順調に稼働し始めた。
だが運搬作業が非常に大変そうなことに気付き、数台の大きなトロッコを使うことを閃いた。工場を建てた場所が素晴らしく、工場から採掘場まで直通でレールを敷くことが出来たのだ。一本だと応用が利かないので二本敷いた。
これが上手く行ってドワーフ達が大喜び!ドワーフの街でもトロッコを作っていいか?と聞かれたので許可した。
これが発展すれば、将来列車が誕生するのだろうな~。
全ての街に向かってトロッコで移動出来るようにするのもアリだよな。俺のバス一台に頼るのではなく、もっと手軽な移動手段、いや、輸送手段があれば、尾張はもっと栄えるハズだ。
チェリンやリタ・リナが、動物乗り物で街から街へ移動したりしてるみたいだけど、アレを持ってるのって身分の高い兵士だけなんだよね。
ガラッ!
「「おおおおおっ!!」」
ミケネコ城の玉座の間に、出来たばかりの窓ガラスを取り付けた所だ。
工場でガラスが完成したと吹聴して回ったので、来られる人は皆玉座の間に集まっている。
「素晴らしいじゃないか!これなら窓を開けずとも外の景色が見られるし、虫も入って来ない!そしてこうやってガラスを開ければ新鮮な風が入って来る!」
「でしょう?将来、全ての民家に窓ガラスが付くことになりますよ」
「全ての民家にか!ならばみんな、ガラスを買うお金を貯めねばならんな」
「ですね~。さすがに無料で配布するわけにはいきませんから。とりあえずはミケネコ城とトラネコ城の全ての窓にガラスを取り付けて、元領主の館と健康ランド、それからミルドナーガとシェルフィーユの館にも取り付けに行きます」
「素晴らしいな!きっとみんな喜ぶぞ!」
尾張で必要な分が揃ったら、清光さんとレベッカさんに連絡入れんとな~。
「ただこれ全部を一人で取り付けるのは大変なので、皆に手伝ってもらっても良いですか?」
「んーー、わたしに出来るかなあ?」
「ガラスは割れやすいので、神経を研ぎ澄ませて丁寧にやってもらえれば・・・」
「エーーーーー!?そう言われたら怖くて出来ないよ!」
「割れてしまったら、それはしょうがありません。ただ、出来上がったガラスの量がまだそれほど多くないので、出来るだけ気を付けてやってもらえれば良いですよ」
「みんな!聞いての通り、しっかり丁寧にやるのよ!」
「壊しちゃったらごめんね」
「気を付けて頑張るしかないねっ!」
そんなこんなで、ミケネコ城の窓は、全て窓ガラスにクラスチェンジした。
・・・ちなみにガラスは2枚割れた。
応援ありがとうございます!
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