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番外編【突然の出来事】5今回の体験をネタにしてみた
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僕は、動画配信で稼いで生活している。動画のネタは大食い。最近、動画の登録者数が10万人を超えて、ようやく動画配信者として有名になり始めてきたところだ。
そんな僕が好きな食べ物は寿司だ。大食いのネタも寿司関連を動画にすることが多い。今日もまた、某回転寿司チェーンで寿司ネタをどれくらい食べられるかの大食いチャレンジの動画を取っていた。
「やっぱり、マグロは最高!」
寿司の王道と言えば、マグロだろう。僕はマグロを中心に黙々と口に入れていく。異変が起こったのは食べ終えて恋人に会おうとしたときのことだった。
『今日、君に会えるのを楽しみにしているよ』
『僕も、収録終わりに会えるのを楽しみにしてる!』
配信者として活動し始めて出会ったのが彼だ。動画の登録者数が1,000人も満たないころから、熱心に僕の動画にコメントをしてくれていた。SNSでも自分のことを発信していたら、そちらにも多くのコメントをくれて、僕のファンだった。
そんな彼がDMで連絡をくれて、実際に会ってみたら……。今では恋人という関係にまで発展した。最初は、SNSのアイコンも名前も可愛らしい女の子のもので、話し方も女性っぽかったので、若い女性だとばかり思っていたが。
「まさか、僕と同い年で、しかも中学のころに転校した彼だったなんてね。人生、どうなるか分からないものだ」
収録を終えて、家に帰宅する車の中で僕は彼との出会いを思い出して笑ってしまう。本当に、あれには驚いた。
「お、お前は!」
「初めまして、ぐらトンさん。僕がトンらぶです」
当時、僕にはたまたま彼女はいなかったので、あわよくば、コメントの彼女と……なんて思っていた。だから、うきうきとした気分で待ち合わせ場所のカフェに向かっていた。そうしたら、カフェの前にいた男と目が合ったのだ。そして、あろうことか、そいつが僕に話し掛けてきた。男に興味はないので素通りしようとしたが、顔を見て身体が動かなくなってしまう。
「その顔だと覚えてくれていたようだね」
驚いて当然だ。かつての中学の同級生が目の前に突如現れて、自分のハンドルネームを呼んだのだ。そして、追い打ちをかけるように今日、会う予定だった相手の名前を語った。これを驚かずしてどうしろというのか。
「ねえ、あの人かっこいいね」
「確かに。モデルとかやっているかな?」
「声かけてみる?隣にいるのは友達、だからイイよね」
「ワンチャンアリかも」
久しぶりの彼は見違えるほど格好よくなっていた。背がすらりと伸びて、涼し気な吊り上がり気味の瞳に色白の肌。髪は染めていないようだがそこがまたチャラさを抑えて、周りの彼女たちを虜にしていた。
「さて、このままここに居ては営業妨害になってしまうけど、どうする?僕の家が近くだけど、寄っていく?いろいろ、言いたいことがありそうだしね」
「あ、当たり前だろ」
ということで、僕たちは彼の家に避難することにした。まったく、せっかく僕のファンだという女の子との交流だと思っていたのが台無しである。
それから紆余曲折があったが、僕たちは、恋人同士という関係に落ち着いた。
回想をしていたら、あっという間に家に到着した。マンションの駐車場に車を停めて、今夜の予定を確認する。今日は、この後時間があるので、恋人と会う約束をしている。とはいえ、セ○○スはお預けだ。さすがに、大食いをしたその身体での行為は危険すぎる。とはいえ、僕の仕事の方が忙しくてなかなか会えなかったので、会うのは久しぶりなので楽しみにしていた。
マンションの自分の部屋に帰ると、とりあえずシャワーを浴びる。せっかく会うのだ。身ぎれいにしておしゃれして会いたい。
「ふう、さっぱりした」
お腹はまだ膨れている。さすがに今からまた、何かを口にするということはしない。髪をドライヤーで乾かしながら、スマホで彼とのSNSでのやり取りを振り返る。今日は、彼の方が僕の家に来てくれるのだ。僕は、時間まで彼を待つだけで会える。
「あいつが来るまでまだ時間があるな。とりあえず、少しだけ仮眠しようかな」
僕はソファに横になり、目を閉じる。なんだか首元やひじなどがかゆい気がしたが、それよりも眠気が勝り、僕はそのまま眠りに落ちた。
そんな僕が好きな食べ物は寿司だ。大食いのネタも寿司関連を動画にすることが多い。今日もまた、某回転寿司チェーンで寿司ネタをどれくらい食べられるかの大食いチャレンジの動画を取っていた。
「やっぱり、マグロは最高!」
寿司の王道と言えば、マグロだろう。僕はマグロを中心に黙々と口に入れていく。異変が起こったのは食べ終えて恋人に会おうとしたときのことだった。
『今日、君に会えるのを楽しみにしているよ』
『僕も、収録終わりに会えるのを楽しみにしてる!』
配信者として活動し始めて出会ったのが彼だ。動画の登録者数が1,000人も満たないころから、熱心に僕の動画にコメントをしてくれていた。SNSでも自分のことを発信していたら、そちらにも多くのコメントをくれて、僕のファンだった。
そんな彼がDMで連絡をくれて、実際に会ってみたら……。今では恋人という関係にまで発展した。最初は、SNSのアイコンも名前も可愛らしい女の子のもので、話し方も女性っぽかったので、若い女性だとばかり思っていたが。
「まさか、僕と同い年で、しかも中学のころに転校した彼だったなんてね。人生、どうなるか分からないものだ」
収録を終えて、家に帰宅する車の中で僕は彼との出会いを思い出して笑ってしまう。本当に、あれには驚いた。
「お、お前は!」
「初めまして、ぐらトンさん。僕がトンらぶです」
当時、僕にはたまたま彼女はいなかったので、あわよくば、コメントの彼女と……なんて思っていた。だから、うきうきとした気分で待ち合わせ場所のカフェに向かっていた。そうしたら、カフェの前にいた男と目が合ったのだ。そして、あろうことか、そいつが僕に話し掛けてきた。男に興味はないので素通りしようとしたが、顔を見て身体が動かなくなってしまう。
「その顔だと覚えてくれていたようだね」
驚いて当然だ。かつての中学の同級生が目の前に突如現れて、自分のハンドルネームを呼んだのだ。そして、追い打ちをかけるように今日、会う予定だった相手の名前を語った。これを驚かずしてどうしろというのか。
「ねえ、あの人かっこいいね」
「確かに。モデルとかやっているかな?」
「声かけてみる?隣にいるのは友達、だからイイよね」
「ワンチャンアリかも」
久しぶりの彼は見違えるほど格好よくなっていた。背がすらりと伸びて、涼し気な吊り上がり気味の瞳に色白の肌。髪は染めていないようだがそこがまたチャラさを抑えて、周りの彼女たちを虜にしていた。
「さて、このままここに居ては営業妨害になってしまうけど、どうする?僕の家が近くだけど、寄っていく?いろいろ、言いたいことがありそうだしね」
「あ、当たり前だろ」
ということで、僕たちは彼の家に避難することにした。まったく、せっかく僕のファンだという女の子との交流だと思っていたのが台無しである。
それから紆余曲折があったが、僕たちは、恋人同士という関係に落ち着いた。
回想をしていたら、あっという間に家に到着した。マンションの駐車場に車を停めて、今夜の予定を確認する。今日は、この後時間があるので、恋人と会う約束をしている。とはいえ、セ○○スはお預けだ。さすがに、大食いをしたその身体での行為は危険すぎる。とはいえ、僕の仕事の方が忙しくてなかなか会えなかったので、会うのは久しぶりなので楽しみにしていた。
マンションの自分の部屋に帰ると、とりあえずシャワーを浴びる。せっかく会うのだ。身ぎれいにしておしゃれして会いたい。
「ふう、さっぱりした」
お腹はまだ膨れている。さすがに今からまた、何かを口にするということはしない。髪をドライヤーで乾かしながら、スマホで彼とのSNSでのやり取りを振り返る。今日は、彼の方が僕の家に来てくれるのだ。僕は、時間まで彼を待つだけで会える。
「あいつが来るまでまだ時間があるな。とりあえず、少しだけ仮眠しようかな」
僕はソファに横になり、目を閉じる。なんだか首元やひじなどがかゆい気がしたが、それよりも眠気が勝り、僕はそのまま眠りに落ちた。
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