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6結婚したくない腐女子は結婚しました~もうしばらくは付き合いましょう①~
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結局、大鷹さんの性欲の発散方法を聞けないまま、週末を迎えた。そう、今日は一番下の妹の出産祝いを兼ねて、実家に遊びに行く日である。
子供が特段好きというわけでもないし、自分に子供などいらないと思っているのだが、自分の妹が生んだ赤ちゃんというものはぜひ見ておきたい。
大鷹さんは、出産祝いに何か買ったようで、小包のようなものを持参していた。私はどうしようかと思ったが、お金にすることにした。現金ならなんでも使えるので、一番感謝されるだろう。
実家へは大鷹さんの車で向かった。大鷹さんが今日は自分が車を出すといったので、特に異論はなく、大鷹さんの車で向かうことになった。大鷹さんは車の中ではアニソンなどの音楽は聞かないようだ。車にはラジオが流れていた。車の中で、ニュース原稿を読む女性の声が淡々と響いていた。
私には妹が二人いるのだが、二人とも順調な人生を歩んでいる。結婚して子供もできて、私から見たら、二人とも幸せそうな結婚生活を営んでいるように見える。多少の問題はあろうが、今のところ、離婚に至るようなことはなさそうだった。
どうにか結婚はできた私だが、その後のこと、将来については、普通の人とは異なる考えを持っていると自覚している。とりあえず、近い内に大鷹さんとは離婚し、実家に戻る。その後は面倒だが、親の世話をしながら仕事をする。最後は両親が死んで、自分もその後に老衰で死んでいく。
そんな未来を考えているのだが、大鷹さんはどうだろうか。
実家について、車を駐車場にとめて、車を降りる際に見た、大鷹さんの表情はいつも通りで、何を考えているのかわからなかった。
玄関のインターホンを鳴らすと、すぐに両親が玄関を開けてくれた。妹は出てこなかったので、家の中にいるのだろう。
「お邪魔します。」
私と大鷹さんは両親に挨拶して家の中に入る。
「妹と赤ちゃんなら、リビングにいるから顔を出してあげな。」
母親に言われた通り、リビングに顔を出すと、妹がテレビの前にあるソファーに座っていた。腕には赤ん坊が抱かれている。
赤ん坊を幸せそうに抱く妹を見ても、私は何も思うことはなかった。確かに可愛らしいとは思うのだが、それ以上の感情が湧いてこない。
きっと、私は生き物としての根本的なものが欠如してしまっているのかもしれない。生き物にとって、自分の子孫を残す、自分の遺伝子を将来に残したい。その行動や思いは生き物である人間にも備わっているはずだ。種の存続は、生き物にとって何よりの最優先事項だ。人間だって同じはずなのだ。
自分の子供が欲しいと思うことはおそらく、生き物として、人間として正しい感情なのだと思う。子供が欲しいと思ったら当然相手がいる。相手とつがいになることも生き物としてもとから備わっている大事なものだろう。
妹が赤ん坊を抱いているのを見て、そんな自分の人間として、生き物としての欠陥をまざまざと思い返されたので、気分が急降下してしまった。このままでは、妹に八つ当たりしかねない。そうなれば、せっかくの出産祝いで遊びに行った意味がなくなってしまう。
子供を見れば、多少は結婚して、自分の子供が欲しいと思えるのかと期待したが、どうやら私にとっては逆効果でしかなかったようだ。
そうとわかれば、和やかな雰囲気のまま退散するのが適当だろう。私は、妹のために持参した出産祝いと書かれた封筒を妹に直接渡すことにした。出産祝いなんてものを渡すのは妹が初めてだった。
おそらく、私の知り合い、学生時代の同級生たちも結婚して子供を産んでいるだろう。私が30歳になるのだから、想像に難くない。子供も1人ではなく、2人目や3人目を生んでいる人もいるだろう。しかし、それを知る術を私は持っていない。もし、出産したという情報を知りえていたとしても、そこまで親しくないので、出産祝いなど渡さない。そもそも、結婚式にも出ていないのだ。出産祝いなど論外である。
そうなると、出産祝いを渡すことになるのは、妹といとこくらいのものか。相談する相手もいないので、結局、何にでも使える現金を渡したのだが、大鷹さんは何を渡したのだろうか。後で家に帰った後にでも聞いてみよう。
大鷹さんとは玄関までは一緒だったのだが、その後、両親に捕まってしまい、客間がある部屋に連れていかれてしまった。私が迷惑をかけていないか聞いているのだろう。離婚されていない時点で、そこまでひどいことも迷惑かけていないと思わないのだろうか。
「現金か。まあ、おねえちゃんのセンスって微妙だから、現金が一番無難だよね。」
「いらないなら、返してもらう。」
「いえ、ありがたくいただきます。」
妹に出産祝いを渡し、子供の顔も見ることができた。妹が元気そうな様子も確認できた。これで、この家にいる必要はない。今日の任務は終わったということだ。さっさと家に帰ることにしよう。
「出産祝いも渡したし、私はこれで帰るわ。あんたの旦那にもよろしくといっておいて。妹が世話をかけますとでも、伝えておいてくれればいいよ。」
話しながらもすでに荷物をまとめて玄関に向かう。
「なんでよ。会っていけばいいじゃない。せっかくだし。向こうの部屋にいるから呼んでこようか。」
「遠慮しておきます。では、お邪魔しました。」
私はすっかり忘れていた。どうやってこの家まで来たのかが頭からすっかり抜けていた。
自分一人で来たわけではないことを。大鷹さんの存在が抜けていた。
玄関をでて、それに気づいた。気付いたといっても、今更どうしようもない。また家に戻るのは気が引けるし、歩いて帰るにも遠すぎる。仕方ないので、電車で帰ることにしようか。駅までは何とか歩いていけそうだと思って、歩を進めようとすると、声をかけられた。
「僕を忘れていますけど。」
「忘れていました。でも、面倒なので、今日はもう電車で帰ります。」
「そうは言わずに。」
後ろを振り返ると、なぜかニコニコとした大鷹さんの姿があった。これは絶対に怒っている。笑顔が逆に恐ろしい。その後ろでは、妹の旦那が手を振っていた。
「はあ。」
思わずため息が出てしまった。苦手なのだ。妹の旦那は私と相性が合わないのだろう。優しくて、姉である私にも何かと気を使ってくれる。それがたまらなく嫌だった。妹のことだけを見ていればいいのだ。
それでも、仕方ないので、妹の旦那に手を振り返そうとしたが、その手は大鷹さんによって止められた。手を掴まれてしまい、ぎゅっと握られた。
「別に振り返さなくてもいいと思います。」
「ふむ。」
やきもちか、嫉妬か。私みたいな性別のみ女性と自負している人間にする価値があるわけないのに、少しだけうれしくなったのはなぜだろうか。
なぜなのかはわかりたくはないので、わからないふりでもしておこう。だって、このままその気持ちに気付いてしまえば、私は自分が一番嫌いなタイプの女になってしまう。そんなことにはならないように気を付けていたつもりなのだが。
「ただのうざい面倒なキャラにはなりたくない。大して長所もないし、魅力もない女が大鷹さんの好意をうれしく思うなんて、分不相応だ。」
つい、口に出してしまったが、大鷹さんは聞いていたのだろうか。そっと大鷹さんをうかがうが、聞いていたのかいないのか、どちらともいえない表情をしていた。しかし、特に私のつぶやきに対して何も言わなかった。
「さて、帰りましょう。」
ただそれだけを大鷹さんは口にした。私は無言で頷いた。大鷹さんが一度実家に戻るのを私は慌てて追いかける。手は掴まれたままだったが、強くつかまれていないし、何よりそこから大鷹さんの体温が伝わり、温かい気持ちになった。両親に挨拶をして、そのまま私たちは自分たちが暮らす家に戻ったのだった。
自分の気持ちの整理に精一杯で、大鷹さんが妹の出産祝いに何をあげたのか聞くことは忘れてしまった。
子供が特段好きというわけでもないし、自分に子供などいらないと思っているのだが、自分の妹が生んだ赤ちゃんというものはぜひ見ておきたい。
大鷹さんは、出産祝いに何か買ったようで、小包のようなものを持参していた。私はどうしようかと思ったが、お金にすることにした。現金ならなんでも使えるので、一番感謝されるだろう。
実家へは大鷹さんの車で向かった。大鷹さんが今日は自分が車を出すといったので、特に異論はなく、大鷹さんの車で向かうことになった。大鷹さんは車の中ではアニソンなどの音楽は聞かないようだ。車にはラジオが流れていた。車の中で、ニュース原稿を読む女性の声が淡々と響いていた。
私には妹が二人いるのだが、二人とも順調な人生を歩んでいる。結婚して子供もできて、私から見たら、二人とも幸せそうな結婚生活を営んでいるように見える。多少の問題はあろうが、今のところ、離婚に至るようなことはなさそうだった。
どうにか結婚はできた私だが、その後のこと、将来については、普通の人とは異なる考えを持っていると自覚している。とりあえず、近い内に大鷹さんとは離婚し、実家に戻る。その後は面倒だが、親の世話をしながら仕事をする。最後は両親が死んで、自分もその後に老衰で死んでいく。
そんな未来を考えているのだが、大鷹さんはどうだろうか。
実家について、車を駐車場にとめて、車を降りる際に見た、大鷹さんの表情はいつも通りで、何を考えているのかわからなかった。
玄関のインターホンを鳴らすと、すぐに両親が玄関を開けてくれた。妹は出てこなかったので、家の中にいるのだろう。
「お邪魔します。」
私と大鷹さんは両親に挨拶して家の中に入る。
「妹と赤ちゃんなら、リビングにいるから顔を出してあげな。」
母親に言われた通り、リビングに顔を出すと、妹がテレビの前にあるソファーに座っていた。腕には赤ん坊が抱かれている。
赤ん坊を幸せそうに抱く妹を見ても、私は何も思うことはなかった。確かに可愛らしいとは思うのだが、それ以上の感情が湧いてこない。
きっと、私は生き物としての根本的なものが欠如してしまっているのかもしれない。生き物にとって、自分の子孫を残す、自分の遺伝子を将来に残したい。その行動や思いは生き物である人間にも備わっているはずだ。種の存続は、生き物にとって何よりの最優先事項だ。人間だって同じはずなのだ。
自分の子供が欲しいと思うことはおそらく、生き物として、人間として正しい感情なのだと思う。子供が欲しいと思ったら当然相手がいる。相手とつがいになることも生き物としてもとから備わっている大事なものだろう。
妹が赤ん坊を抱いているのを見て、そんな自分の人間として、生き物としての欠陥をまざまざと思い返されたので、気分が急降下してしまった。このままでは、妹に八つ当たりしかねない。そうなれば、せっかくの出産祝いで遊びに行った意味がなくなってしまう。
子供を見れば、多少は結婚して、自分の子供が欲しいと思えるのかと期待したが、どうやら私にとっては逆効果でしかなかったようだ。
そうとわかれば、和やかな雰囲気のまま退散するのが適当だろう。私は、妹のために持参した出産祝いと書かれた封筒を妹に直接渡すことにした。出産祝いなんてものを渡すのは妹が初めてだった。
おそらく、私の知り合い、学生時代の同級生たちも結婚して子供を産んでいるだろう。私が30歳になるのだから、想像に難くない。子供も1人ではなく、2人目や3人目を生んでいる人もいるだろう。しかし、それを知る術を私は持っていない。もし、出産したという情報を知りえていたとしても、そこまで親しくないので、出産祝いなど渡さない。そもそも、結婚式にも出ていないのだ。出産祝いなど論外である。
そうなると、出産祝いを渡すことになるのは、妹といとこくらいのものか。相談する相手もいないので、結局、何にでも使える現金を渡したのだが、大鷹さんは何を渡したのだろうか。後で家に帰った後にでも聞いてみよう。
大鷹さんとは玄関までは一緒だったのだが、その後、両親に捕まってしまい、客間がある部屋に連れていかれてしまった。私が迷惑をかけていないか聞いているのだろう。離婚されていない時点で、そこまでひどいことも迷惑かけていないと思わないのだろうか。
「現金か。まあ、おねえちゃんのセンスって微妙だから、現金が一番無難だよね。」
「いらないなら、返してもらう。」
「いえ、ありがたくいただきます。」
妹に出産祝いを渡し、子供の顔も見ることができた。妹が元気そうな様子も確認できた。これで、この家にいる必要はない。今日の任務は終わったということだ。さっさと家に帰ることにしよう。
「出産祝いも渡したし、私はこれで帰るわ。あんたの旦那にもよろしくといっておいて。妹が世話をかけますとでも、伝えておいてくれればいいよ。」
話しながらもすでに荷物をまとめて玄関に向かう。
「なんでよ。会っていけばいいじゃない。せっかくだし。向こうの部屋にいるから呼んでこようか。」
「遠慮しておきます。では、お邪魔しました。」
私はすっかり忘れていた。どうやってこの家まで来たのかが頭からすっかり抜けていた。
自分一人で来たわけではないことを。大鷹さんの存在が抜けていた。
玄関をでて、それに気づいた。気付いたといっても、今更どうしようもない。また家に戻るのは気が引けるし、歩いて帰るにも遠すぎる。仕方ないので、電車で帰ることにしようか。駅までは何とか歩いていけそうだと思って、歩を進めようとすると、声をかけられた。
「僕を忘れていますけど。」
「忘れていました。でも、面倒なので、今日はもう電車で帰ります。」
「そうは言わずに。」
後ろを振り返ると、なぜかニコニコとした大鷹さんの姿があった。これは絶対に怒っている。笑顔が逆に恐ろしい。その後ろでは、妹の旦那が手を振っていた。
「はあ。」
思わずため息が出てしまった。苦手なのだ。妹の旦那は私と相性が合わないのだろう。優しくて、姉である私にも何かと気を使ってくれる。それがたまらなく嫌だった。妹のことだけを見ていればいいのだ。
それでも、仕方ないので、妹の旦那に手を振り返そうとしたが、その手は大鷹さんによって止められた。手を掴まれてしまい、ぎゅっと握られた。
「別に振り返さなくてもいいと思います。」
「ふむ。」
やきもちか、嫉妬か。私みたいな性別のみ女性と自負している人間にする価値があるわけないのに、少しだけうれしくなったのはなぜだろうか。
なぜなのかはわかりたくはないので、わからないふりでもしておこう。だって、このままその気持ちに気付いてしまえば、私は自分が一番嫌いなタイプの女になってしまう。そんなことにはならないように気を付けていたつもりなのだが。
「ただのうざい面倒なキャラにはなりたくない。大して長所もないし、魅力もない女が大鷹さんの好意をうれしく思うなんて、分不相応だ。」
つい、口に出してしまったが、大鷹さんは聞いていたのだろうか。そっと大鷹さんをうかがうが、聞いていたのかいないのか、どちらともいえない表情をしていた。しかし、特に私のつぶやきに対して何も言わなかった。
「さて、帰りましょう。」
ただそれだけを大鷹さんは口にした。私は無言で頷いた。大鷹さんが一度実家に戻るのを私は慌てて追いかける。手は掴まれたままだったが、強くつかまれていないし、何よりそこから大鷹さんの体温が伝わり、温かい気持ちになった。両親に挨拶をして、そのまま私たちは自分たちが暮らす家に戻ったのだった。
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