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21章 祭りの日
祭りの日
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撃沈したアルノーには悪いのだが、今はとばかりにトモエは話を進める。オユキにしても、己の事をあれこれとアルノーに、よく知らぬ相手に話をされても困るだろうからと。
「オユキさんは、今後も色々と思い悩むでしょう。悲しみを得る事でしょう。」
「それは、まぁ、そうだろうな。大人しくしててくれりゃと思わんでもないが。」
「オユキ様は、その辺りどうなのだ。我らに託してと、そう決断されたはずだが。」
「どうなのでしょうか。本人としても、今度の事はかなり堪えたからと言っていますが、実際には。」
そう、オユキの言葉というのは、本心だとは限らない。
「そう、実際には他にやりたいことがあるから、ですね。」
オユキは、こちらでやりたいことが出来たらしい。
それに関しては、トモエもぼんやりとした展望というのを聞かされているだけだ。本人にしても、今一つ固まり切っていないという事でもあるのだろう。ただ、トモエにしてみれば、この先どうなるかというのは、オユキよりもよほどよく理解している。
つまるところは、この世界の礎になろうとそう考えている。
世界を助けようと、この世界を改めて完成させようと。そう考えて、筋道を立てる。ミズキリという人間が考える予定ではなく、あくまでオユキという人間が考える形として。かつての世界で両親が残した世界を。かつて憧れた世界を今一度正しい形で。オユキはそう考えているのだろう。
「オユキさんは、どう言えばいいのでしょうか。こちらで、より良い形と言いますか。」
ただ、そうしたひらめきにも似た何かを、やはりトモエは言語化できない。
「難しいものですね。言葉にするというのは。」
オユキがいればと、そうトモエは考えるのだが引き離されている以上は仕方がない。それはやはり甘えになるのだろう。かつてもそう。己の伴侶が、助けが無い場でいかに振舞うべきかというのは、散々に考えてきたものだし、そのようにして来たものだ。
「言うなれば、今後を考えた上で、それがどうにかなるようにと、そうしたいと考えているのでしょうね。」
ぽつりぽつりと口にあれこれと運びながら、静かな夜にトモエの語りがただ響く。
この場にいるのは、既に寝息を立てはじめたアルノーと、未だに食事に手を伸ばしているアベル。ただ、杯を干すだけのローレンツ。そして、そのどちらもを楽しんでいるトモエ。部屋の外には使用人の気配というのは存在しているし、壁と通路の隙間には、何やら幾人かが待機している気配もある。そうしたことを纏めて感じ取った上で、トモエとしてはこの時間は良い時間なのだと、そう思うものだ。
所詮この世は常在戦場。いついかなる時にも、己の生命の責任というのが己の手の内にある。何とも気分が良いものだとトモエは思う。かつての世界では、それがどうにもならぬ理屈に任せる事になっていたのだから。こちらでも恐らくはそうした何かはあるのだろう。ただ、加護というのがあるのだ。神々に助けを願い、それに相応しいだけの物をこれまでに積み上げていれば、間違いのない助けというのが得られる。なんと素晴らしい事だろう。なんと甘えが生まれる事だろう。
それに頼りきりにならぬのだと、ただただ自制というのがこの世界では必要になる。それを忘れて怠惰を貪れば、その先に待っているものが何かというのは、何処までも分かりやすい。既に捕らわれた、捕らえる事が出来た異邦人たちというのは、要はそれに溺れた者達だ。
「オユキさん、そうした愚物に時間を割かなくても良いと、そう思うのですが。」
トモエの評価というのは、何処まで行ってもそのような物だ。
オユキとトモエの間には、なかなかに愉快な断絶というのが存在している。そして、互いにそこから手を伸ばして、手をとり合っているからこそ今がある。ただ、オユキが側にいない状況であるのならば、トモエの口から零れるのはやはりオユキに対する不満が主体となる。ないのかといわれれば、当然そんなはずもない。
「全く、一体どうしてそんな事に時間を割こうと。いえ、私としても理解が出来るところではあるのですが。」
何なら、そんな時間があるのならば。もっと、トモエに対して。
そう考えないでも無いのだ。
恐らく、今はどうにか話が漏れ聞こえて来るだけ、時間の使い方で予想をしているだけ、そうした事でしかないのだが、少々派手な催しを用意している事は気が付いている。こちらで改めて夫婦の誓いをというのも、まぁ気が付いている。ならば、事前に相談の一つがあってもいいではないかと、誰を呼ぶのかと、その相談があっても良いのではないかと、トモエとしては結局のところそれが不満なのだ。聊か乱暴に手に持っていた酒杯を机に叩きつけて、気炎を吐く。
「もっと、私に時間を使ってくれれば、そう考えずにはいられません。」
トモエの不満は、とにかくそこに尽きる。オユキは何処まで行ってもこちらの世界、かつての両親。とにかく過去ばかりだ。そこにトモエの存在は確かにあるのだが、今のトモエを見ているわけでは無い。かつてのトモエを見て、それに対して何かを行っているだけ。全くもって苛立たしいと。
「トモエ卿はそう考えるのか。」
「はい。」
何とも、己の心がままならない。かつての事、今の事。それにしても、色々と。
「オユキさん、どうにかならないのでしょうか。」
どうにかしたいのは、籠に閉じ込めたいのはトモエで。閉じ込められたくないと考えているのは、オユキ。どうにかなれと願っているというのに、どうにもならぬ事ばかり。何ともままならぬ。何ともいじらしい。籠に閉じ込めてしまいたい、籠に閉じ込めてはならぬ。その二つの相反する理屈が、やはりトモエの中にある。押し込めてしまえば、こちらで長く暮らすことができるだろう。解き放ってしまえば、こちらから早々に立ち去ることになるだろう。
期限はどうした所で存在する。
オユキがはっきりとそれを口にしたこともあるし、トモエにしても、事前に実はかつての世界の神とやらに聞かされている。それを聞いた時にも、それ以外の選択肢があると言われた時にも、どうなりとなどと考えた物だ。
それが今は、どうだ。
「そりゃ、お前に無理なら、無理だろ。」
「違いない。」
「それは分かっているのですが、いえ、どうにかと考えてはいるのですが。」
どうにかなれと願って、既にここまでの時間が経ったのだ。残された時間、それに対しての焦りというのは、トモエにしても間違いなく。そして、己がそれを終わらせなければならないのだと、そうした焦りというのも、難しさというのも間違いなく。
「困りました。」
ただ、結論としてトモエはそう言うしかないのだ。
オユキにかかる負担を、望みはしない。いっそ閉ざしてしまえば良いと、そう考える事を止められはしない。
「正直、困ってるのはこっちなんだが。」
「うむ。オユキ様は、ああ見えてなかなか骨がある。」
「そうなんですよね。」
では、誰が何をすればいいのかと言われれば、やはりここはトモエでは無いのだ。
「そもそも。ええ、こうした物言いはこのみませんが、そもそも皆さんがどうにかすべきことではありませんか。」
そう、こちらに残ってくれと願っているのは、他の者達で。己とオユキは、別に残らなくても良いのだ。何となれば、必要であれば、残骸に適当な形を詰めてとこちらの神々はするのだろう。それをしない理由もない。テセウスの船などと気取るつもりはないが、それが解らぬようにとすることだって可能なはずだ。トモエもオユキも、己の自我としては、自己認識としては、かつての自分たちのまま。そうでは無いと、それだけではないと感じているのも事実。では、そこから先をなんとするかと言われれば、まさに流れに任せるしかないと、そう言うしかない物だ。
「私達だけでは、どうにもなりません。私達だけでは、どうしようもありません。」
どうにもならない。いよいよ行き詰っている。
トモエは、何度となくそうはならない道を探していた。しかし、オユキはやはり頑なだ。そうでは無い選択肢というもの、それを互いに探そうと、それ以外の手段もあるだろうと考えていたのだとしても、やはりオユキは何処まで行ってもトモエよりもその辺りが上手。何度となく、これまで何度となくそれ以外の選択肢を互いに探しているのだが、常にオユキが一つ手元に残す形になっている。こちらに来る時に願った事、それが恐らく良くなかったのだろう。それが因果となって、此処までの事が起きているのだ。他に何か手立てがあったのかもしれない、他に何もなかったのかもしれない。ただ、選択の時は既に過ぎた。今となっては、全て遠い過去。
「ですから皆さんの協力をお願いしますと、以前そう申し上げたつもりなのですが。」
トモエの認識では、かつて用意した場というのは、そのつもりであったのだ。しかし、どうやらその理解が無かったらしい。もしくは、そうでは無かったのかと。
「いや、繰り返すが分かっちゃいるんだ。分かって入るんだが。」
「うむ。我にしても、なかなか難しくてな。」
全く、男どもはどうにも言い訳ばかりと、トモエとしては留飲を下げるしかない。
こうして少し八つ当たりをして、それでどうなるものではないと分かっているのだ。だからこそ、どうにかと願ってやまない事を、二人に誘いを出してみる。
「どうでしょう。」
せっかくなのだ。祭りの場があるのだ。
そして、オユキは確かにフスカに挑むのだろう。その結果、更に何かを得るのだろう。トモエでは、届かなくなるかもしれない。万が一が起こりえるかもしれない。であれば、なればこそ。
「お二方も、如何でしょうか。祭りの場です。得難い場です。」
そう、そこでこの二人と相対してみるのも、申し分ない事ではないだろうか。
「挑んでみる気はあるでしょうか。私がそれを望むと言えば、お受けして頂ける物でしょうか。」
水と癒しの神に感謝を捧げる。男衆は、やはり女性陣から離れてとなる。そこで、もしも叶うなら、トモエと戦うのもいいだろう。それすらも踏まえて、そこに至るために、こうして話を組み立てた事もある。こうすれば、二人も断りはしないだろうと。
勿論、酒の席での事。二人も断りはせず、ただ頷いて。
「オユキさんは、今後も色々と思い悩むでしょう。悲しみを得る事でしょう。」
「それは、まぁ、そうだろうな。大人しくしててくれりゃと思わんでもないが。」
「オユキ様は、その辺りどうなのだ。我らに託してと、そう決断されたはずだが。」
「どうなのでしょうか。本人としても、今度の事はかなり堪えたからと言っていますが、実際には。」
そう、オユキの言葉というのは、本心だとは限らない。
「そう、実際には他にやりたいことがあるから、ですね。」
オユキは、こちらでやりたいことが出来たらしい。
それに関しては、トモエもぼんやりとした展望というのを聞かされているだけだ。本人にしても、今一つ固まり切っていないという事でもあるのだろう。ただ、トモエにしてみれば、この先どうなるかというのは、オユキよりもよほどよく理解している。
つまるところは、この世界の礎になろうとそう考えている。
世界を助けようと、この世界を改めて完成させようと。そう考えて、筋道を立てる。ミズキリという人間が考える予定ではなく、あくまでオユキという人間が考える形として。かつての世界で両親が残した世界を。かつて憧れた世界を今一度正しい形で。オユキはそう考えているのだろう。
「オユキさんは、どう言えばいいのでしょうか。こちらで、より良い形と言いますか。」
ただ、そうしたひらめきにも似た何かを、やはりトモエは言語化できない。
「難しいものですね。言葉にするというのは。」
オユキがいればと、そうトモエは考えるのだが引き離されている以上は仕方がない。それはやはり甘えになるのだろう。かつてもそう。己の伴侶が、助けが無い場でいかに振舞うべきかというのは、散々に考えてきたものだし、そのようにして来たものだ。
「言うなれば、今後を考えた上で、それがどうにかなるようにと、そうしたいと考えているのでしょうね。」
ぽつりぽつりと口にあれこれと運びながら、静かな夜にトモエの語りがただ響く。
この場にいるのは、既に寝息を立てはじめたアルノーと、未だに食事に手を伸ばしているアベル。ただ、杯を干すだけのローレンツ。そして、そのどちらもを楽しんでいるトモエ。部屋の外には使用人の気配というのは存在しているし、壁と通路の隙間には、何やら幾人かが待機している気配もある。そうしたことを纏めて感じ取った上で、トモエとしてはこの時間は良い時間なのだと、そう思うものだ。
所詮この世は常在戦場。いついかなる時にも、己の生命の責任というのが己の手の内にある。何とも気分が良いものだとトモエは思う。かつての世界では、それがどうにもならぬ理屈に任せる事になっていたのだから。こちらでも恐らくはそうした何かはあるのだろう。ただ、加護というのがあるのだ。神々に助けを願い、それに相応しいだけの物をこれまでに積み上げていれば、間違いのない助けというのが得られる。なんと素晴らしい事だろう。なんと甘えが生まれる事だろう。
それに頼りきりにならぬのだと、ただただ自制というのがこの世界では必要になる。それを忘れて怠惰を貪れば、その先に待っているものが何かというのは、何処までも分かりやすい。既に捕らわれた、捕らえる事が出来た異邦人たちというのは、要はそれに溺れた者達だ。
「オユキさん、そうした愚物に時間を割かなくても良いと、そう思うのですが。」
トモエの評価というのは、何処まで行ってもそのような物だ。
オユキとトモエの間には、なかなかに愉快な断絶というのが存在している。そして、互いにそこから手を伸ばして、手をとり合っているからこそ今がある。ただ、オユキが側にいない状況であるのならば、トモエの口から零れるのはやはりオユキに対する不満が主体となる。ないのかといわれれば、当然そんなはずもない。
「全く、一体どうしてそんな事に時間を割こうと。いえ、私としても理解が出来るところではあるのですが。」
何なら、そんな時間があるのならば。もっと、トモエに対して。
そう考えないでも無いのだ。
恐らく、今はどうにか話が漏れ聞こえて来るだけ、時間の使い方で予想をしているだけ、そうした事でしかないのだが、少々派手な催しを用意している事は気が付いている。こちらで改めて夫婦の誓いをというのも、まぁ気が付いている。ならば、事前に相談の一つがあってもいいではないかと、誰を呼ぶのかと、その相談があっても良いのではないかと、トモエとしては結局のところそれが不満なのだ。聊か乱暴に手に持っていた酒杯を机に叩きつけて、気炎を吐く。
「もっと、私に時間を使ってくれれば、そう考えずにはいられません。」
トモエの不満は、とにかくそこに尽きる。オユキは何処まで行ってもこちらの世界、かつての両親。とにかく過去ばかりだ。そこにトモエの存在は確かにあるのだが、今のトモエを見ているわけでは無い。かつてのトモエを見て、それに対して何かを行っているだけ。全くもって苛立たしいと。
「トモエ卿はそう考えるのか。」
「はい。」
何とも、己の心がままならない。かつての事、今の事。それにしても、色々と。
「オユキさん、どうにかならないのでしょうか。」
どうにかしたいのは、籠に閉じ込めたいのはトモエで。閉じ込められたくないと考えているのは、オユキ。どうにかなれと願っているというのに、どうにもならぬ事ばかり。何ともままならぬ。何ともいじらしい。籠に閉じ込めてしまいたい、籠に閉じ込めてはならぬ。その二つの相反する理屈が、やはりトモエの中にある。押し込めてしまえば、こちらで長く暮らすことができるだろう。解き放ってしまえば、こちらから早々に立ち去ることになるだろう。
期限はどうした所で存在する。
オユキがはっきりとそれを口にしたこともあるし、トモエにしても、事前に実はかつての世界の神とやらに聞かされている。それを聞いた時にも、それ以外の選択肢があると言われた時にも、どうなりとなどと考えた物だ。
それが今は、どうだ。
「そりゃ、お前に無理なら、無理だろ。」
「違いない。」
「それは分かっているのですが、いえ、どうにかと考えてはいるのですが。」
どうにかなれと願って、既にここまでの時間が経ったのだ。残された時間、それに対しての焦りというのは、トモエにしても間違いなく。そして、己がそれを終わらせなければならないのだと、そうした焦りというのも、難しさというのも間違いなく。
「困りました。」
ただ、結論としてトモエはそう言うしかないのだ。
オユキにかかる負担を、望みはしない。いっそ閉ざしてしまえば良いと、そう考える事を止められはしない。
「正直、困ってるのはこっちなんだが。」
「うむ。オユキ様は、ああ見えてなかなか骨がある。」
「そうなんですよね。」
では、誰が何をすればいいのかと言われれば、やはりここはトモエでは無いのだ。
「そもそも。ええ、こうした物言いはこのみませんが、そもそも皆さんがどうにかすべきことではありませんか。」
そう、こちらに残ってくれと願っているのは、他の者達で。己とオユキは、別に残らなくても良いのだ。何となれば、必要であれば、残骸に適当な形を詰めてとこちらの神々はするのだろう。それをしない理由もない。テセウスの船などと気取るつもりはないが、それが解らぬようにとすることだって可能なはずだ。トモエもオユキも、己の自我としては、自己認識としては、かつての自分たちのまま。そうでは無いと、それだけではないと感じているのも事実。では、そこから先をなんとするかと言われれば、まさに流れに任せるしかないと、そう言うしかない物だ。
「私達だけでは、どうにもなりません。私達だけでは、どうしようもありません。」
どうにもならない。いよいよ行き詰っている。
トモエは、何度となくそうはならない道を探していた。しかし、オユキはやはり頑なだ。そうでは無い選択肢というもの、それを互いに探そうと、それ以外の手段もあるだろうと考えていたのだとしても、やはりオユキは何処まで行ってもトモエよりもその辺りが上手。何度となく、これまで何度となくそれ以外の選択肢を互いに探しているのだが、常にオユキが一つ手元に残す形になっている。こちらに来る時に願った事、それが恐らく良くなかったのだろう。それが因果となって、此処までの事が起きているのだ。他に何か手立てがあったのかもしれない、他に何もなかったのかもしれない。ただ、選択の時は既に過ぎた。今となっては、全て遠い過去。
「ですから皆さんの協力をお願いしますと、以前そう申し上げたつもりなのですが。」
トモエの認識では、かつて用意した場というのは、そのつもりであったのだ。しかし、どうやらその理解が無かったらしい。もしくは、そうでは無かったのかと。
「いや、繰り返すが分かっちゃいるんだ。分かって入るんだが。」
「うむ。我にしても、なかなか難しくてな。」
全く、男どもはどうにも言い訳ばかりと、トモエとしては留飲を下げるしかない。
こうして少し八つ当たりをして、それでどうなるものではないと分かっているのだ。だからこそ、どうにかと願ってやまない事を、二人に誘いを出してみる。
「どうでしょう。」
せっかくなのだ。祭りの場があるのだ。
そして、オユキは確かにフスカに挑むのだろう。その結果、更に何かを得るのだろう。トモエでは、届かなくなるかもしれない。万が一が起こりえるかもしれない。であれば、なればこそ。
「お二方も、如何でしょうか。祭りの場です。得難い場です。」
そう、そこでこの二人と相対してみるのも、申し分ない事ではないだろうか。
「挑んでみる気はあるでしょうか。私がそれを望むと言えば、お受けして頂ける物でしょうか。」
水と癒しの神に感謝を捧げる。男衆は、やはり女性陣から離れてとなる。そこで、もしも叶うなら、トモエと戦うのもいいだろう。それすらも踏まえて、そこに至るために、こうして話を組み立てた事もある。こうすれば、二人も断りはしないだろうと。
勿論、酒の席での事。二人も断りはせず、ただ頷いて。
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