594 / 1,235
17章 次なる旅は
室内は安息が
しおりを挟む
危険域を移動する事もあり、夜はどうした所で野営という形式をとることになる。それこそ夜通し移動を、そのような事も検討された物だが、護衛ではなく乗っている者達が耐えられまいという話に落ち着いた。
「私たちは、確かに大丈夫でしょうが。」
周囲は篝火が集れ、魔道具の明りも置かれている場所。加えて周囲には、この機会に試しをとカナリアとメリルの手によって、新しい魔術が施されている。安全という意味では、その内部にとうとうに魔物が出現することが無いという結果は得られており、安全であるというのは間違いない。だが、それで安穏と出来る人間というのはやはり少ない。
「えっと、でもあの人たちは。」
「馬車の用意が間に合わなかった、それが悔やまれますね。」
先代アルゼオ公爵は、年齢もあり、本人の懸念通りに疲労がやはり隠せていない。オユキ達の物に比べて急ごしらえであるため、よりひどい揺れに苛まれた空だろう。他にも多くの非戦闘員たちは、新しい魔術の恩恵を得る事が出来ていないため、誰も彼も立ち上がる事すら難しいと、そのような状態だ。
「皆さん、揺れ、苦手なんですね。」
「得意な人の方が少ないと思いますよ。」
「私は平気なので、よくわからなくって。」
以前の事で、サキが乗り物の揺れに対して非常に強いというのは理解できている。今回の行程にしても、他の者が意識を失うような馬車に乗っていたにもかかわらず、大変だったことは体がぶつかって痣になったこと以外には無いというような相手だ。
「限度はあるはずなのですが。」
「えっと。その、やめて欲しいかなって。」
「失礼。」
そんな相手に対して、当身がどの程度から効果があるのかと、そのような好奇の視線をトモエが向ければすぐに半歩さがる。生憎とオユキは軽度な揺れでも多少の気持ち悪さを覚えたようで、用意された今夜の休憩場所、その一角の机について舐めるようにお茶を飲んでいる。そして、他方では、こうしてサキとアルノーを含めて、簡単な料理を用意している。アルノーの手伝いを日々している子供たちは、いよいよ許容値を超えたようで、今は揃って意識を失っている。他の者達も、離れた場所に用意されたアナと仲良くしている者が多い。だからこそ、これから数日の料理はいよいよ簡単な物でしかない。
「えっと、こうして細かくするくらいなら、お粥とか、重湯とか。」
「材料があれば、それも良かったのですが。」
「持ってこなかったんですか。」
「袋の耐久度がという話でしたね。おがくずの中に放り込んでしまっても、中身がその中に出てしまえば。」
「こう、木箱に詰めてとか。」
「粉にしてしまえば、やはり隙間から。そして、馬車の中がより一層大変な事になるでしょう。」
購入するときに使う袋そのままでは、耐えられないという話になった。そしてサキの思い付きである、現状破損が無いように見えている木箱にという事も理解ができる。しかし、その容器には隙間がある。ワイン樽のように、隙間なくというものもあるにはあるが、あれはいよいよ水分を吸って膨張が等、細かい要素が絡んでいる。それに、過剰な振動が無い事を前提としているため、衝撃でたわめばその隙間から。
「そう考えると、やっぱり便利だったんですね。料理も、色々大変ですし。」
「ええ。簡便にしようと、何処までも努力した人々、その苦労が偲ばれますね。」
「あ、アルノーさん、お野菜切れました。」
「有難う御座います。」
サキが切った野菜を簡単にスキレットに取り分けては、アルノーが一度炒めてからオーブンにそれぞれ放り込んでいく。
「前から気になっていましたけど、一度焼いてそれからオーブンなんですか。」
「確かに、一般家庭では馴染みがありませんか。色々理由はありますが、今回については大量に作る、それを考えたときにですね。」
「あ。確かにコンロってお鍋で埋まりますもんね。」
「他には熱の通り方の違いというものもありますが、それは実例があるほうが分かりやすいので、今後興味がおありでしたら。」
過去についても、少しづつ話は聞いている。ただ、サキについては直近の事があってだろう。食べ物に対する執着というのが、かなり大きな割合を彼女の中で占めている。
「オーブンって、こう焼目を付けたりって言うのが大きいのかなって。」
「勿論どれもあります。こうしてコンロに置くものは底からですが、やはりオーブンは表面に対してが大きいですから。」
「そう言えば、そうですね。」
そうして元気に料理をしている姿を、実に頼もしげに見る者もいれば、比較して不甲斐無いとそういった事を考えている者達もいる。
「トモエ卿。」
「おや、ありがとうございます。」
「わ、美味しそう。あの、有難う御座います。この鍋は、えっと、アルノーさん。」
「最後に胡椒を足してあげてください。」
「分かりました。えっと、出来上がったので皆さんで。」
味見をすることもなく、完全にサキに任せていた料理ではあるが、助言を求められればそれだけでアルノーから回答がある。彼自身、持ち込まれてくる肉を捌き、オーブンだけでなくグリルも活用しながら大量の料理を作っているというのに、トモエの調理場まで全て彼が最終的に完成の判断を下している。
「わ。すごい。」
「今持ち帰った肉と比べても、こちらの方が軽いですから。」
そして、次々と作る料理は、こうして追加の食材を護衛が持ち帰るたびに素材と交換等いう形で持ち出されていく。
「サキさんとトモエさんは、同郷と分かりやすいので見ておくのが楽ですね。」
「あの、トモエさん程毎日ではないんですけど。」
「いえ、基本については私も人から習っているわけですから。特に学校で習った物が基本になっているところは大きいですよ。」
トモエにしても、最初は見様見真似どころでは無いものであったし、何となれば道場に通っている相手が厚意でしてくれたものを見て学んでとなっている。最低限はいよいよサキと同じような流れで身に着けた物だ。
「以前テキストには目を通したことがありますが、優秀な物でしたよ。」
「その、洋食とは結構差があると思いますけど。」
「ええ、それは事実です。東洋の食事で重要視されている物が、こちらに無い言語であり外来語としてそのまま使われるようになった。その辺りが如実にそれを示しているでしょう。」
外来語というのは、あちらこちらの国であるものだ。既存の物と違う概念を輸入した際に、それを象徴する言葉を新たに作ってしまうより、そのままというのが実に簡単なのだ。
「そんな事って、あるんですか。」
「ええ。野菜の種類にしても、シイタケ、シシトウ。レディーフィンガーと呼ばない場所もままありました。素材というものから離れても、ノリ、テリヤキ、ウマミといった言葉は、そのまま私たちも使いましたね。」
「実際にはストック、ブイヨンというのは洋食にもあるので、だしを取るのが和食だけというのは誤解なのですが。」
「あ、そう言えば、コンソメとかデミグラスとか。」
サキとしては気軽に口にしたのだろう。知っている物の実例として。
「サキさんも興味があれば、あの子たちにも教えていますし、一緒に学ばれますか。」
「丸二日かかるようなものですから、よく考えてから決めてくださいね。」
「え。」
「二日で出来るのは最低限ですね。弱火で数時間は置けますし、火から外して余熱調理といった期間もありますので、実際の調理時間はそこまででもありませんよ。」
「私が言うような事でもありませんが、お手伝いの子たちから簡単に話を聞いて、それからとしてください。ただ、剣術の鍛錬は諦める事になるでしょう。」
オユキですら苦笑いをして評価したこととして。
アルノーの組む日程というのはめちゃくちゃだ。確かに休憩時間はある。実際の労働時間は少ない。何となれば、二時間作業すれば、一時間から三時間の休憩時間がある。問題はそれが一週間続く事だ。一日の労働時間として、10時間自覚なっている事については、議論の余地もある。しかし許容範囲だ。しかしそれが一日の全ての時間帯に配置されているのが問題なのだ。
「えっと、どういう事なんですか。」
「一週間、水を足しながらに出し続ける、そのような料理もありますので。」
「え。」
「料理と言いますか、下準備ですが。大丈夫ですよ。二次がんごとに起きて、数十分作業すればまた眠れますから。」
そして、起き上がれば、また仕事が待っているのだ。
職人気質、そのような相手だ。寝ても覚めても料理の事ばかりを考える、そう言った相手。趣味を仕事にすると、休みとの区別がなくなるとオユキとトモエが実感したことを当然としている相手。その相手が実にしれっと話をするものだ。そして、何やらしっかりと不穏を感じたらしいサキが、そっとアルノーから距離を取っている。
「そう言えば、パンやさんのバイトって朝が早いって。」
「ベーカリーですか。パティスリーの資格まで取っていれば、私たちよりもさらに多忙ですからね。」
サキから、軽く息が詰まるような音が漏れる。
「えっと、ベーカリーがパン屋さんで、パティスリーはお菓子やさんじゃないんですか。」
「いえ、国によって制度も違いますが、パティスリーはベーカリーの資格を持った方がパティシエの資格を持ったときに初めて出せる店舗です。」
「私のレストランでもパティシエは別で雇用していましたが、やはり定番であったり数がというものは近隣のパティスリーと協力していましたからね。」
それ以外にも、日々料理を少しとはいえしていたトモエでも驚くことをアルノーは当然のように行うのだ。
お湯の温度を確かめるために、平然と鍋に指を入れる。焼き加減、弾力を確かめるために火にかけたフライパンで油の跳ねる音を響かせる食材をつまむ。高温のオーブンに平然と素手を突っ込んで温度を確かめる。そう言った慣れが無ければただ怪我をすることを、当然としているのだ。
「人の感覚器官というのは、侮れませんよ。そもそも人が食べる物ですから、それに合わせてというのが最善と私はそう信じていますし。」
「えーと、食育でしたっけ。」
「そちらはより広範な概念ですね。」
ただ、少々仕事の場に慣れていない少女が極限環境で働くことを当然とする人の在り方に後ずさったりしている物だが、それでも和気あいあいと話をしながらも作業は続く。
「私たちは、確かに大丈夫でしょうが。」
周囲は篝火が集れ、魔道具の明りも置かれている場所。加えて周囲には、この機会に試しをとカナリアとメリルの手によって、新しい魔術が施されている。安全という意味では、その内部にとうとうに魔物が出現することが無いという結果は得られており、安全であるというのは間違いない。だが、それで安穏と出来る人間というのはやはり少ない。
「えっと、でもあの人たちは。」
「馬車の用意が間に合わなかった、それが悔やまれますね。」
先代アルゼオ公爵は、年齢もあり、本人の懸念通りに疲労がやはり隠せていない。オユキ達の物に比べて急ごしらえであるため、よりひどい揺れに苛まれた空だろう。他にも多くの非戦闘員たちは、新しい魔術の恩恵を得る事が出来ていないため、誰も彼も立ち上がる事すら難しいと、そのような状態だ。
「皆さん、揺れ、苦手なんですね。」
「得意な人の方が少ないと思いますよ。」
「私は平気なので、よくわからなくって。」
以前の事で、サキが乗り物の揺れに対して非常に強いというのは理解できている。今回の行程にしても、他の者が意識を失うような馬車に乗っていたにもかかわらず、大変だったことは体がぶつかって痣になったこと以外には無いというような相手だ。
「限度はあるはずなのですが。」
「えっと。その、やめて欲しいかなって。」
「失礼。」
そんな相手に対して、当身がどの程度から効果があるのかと、そのような好奇の視線をトモエが向ければすぐに半歩さがる。生憎とオユキは軽度な揺れでも多少の気持ち悪さを覚えたようで、用意された今夜の休憩場所、その一角の机について舐めるようにお茶を飲んでいる。そして、他方では、こうしてサキとアルノーを含めて、簡単な料理を用意している。アルノーの手伝いを日々している子供たちは、いよいよ許容値を超えたようで、今は揃って意識を失っている。他の者達も、離れた場所に用意されたアナと仲良くしている者が多い。だからこそ、これから数日の料理はいよいよ簡単な物でしかない。
「えっと、こうして細かくするくらいなら、お粥とか、重湯とか。」
「材料があれば、それも良かったのですが。」
「持ってこなかったんですか。」
「袋の耐久度がという話でしたね。おがくずの中に放り込んでしまっても、中身がその中に出てしまえば。」
「こう、木箱に詰めてとか。」
「粉にしてしまえば、やはり隙間から。そして、馬車の中がより一層大変な事になるでしょう。」
購入するときに使う袋そのままでは、耐えられないという話になった。そしてサキの思い付きである、現状破損が無いように見えている木箱にという事も理解ができる。しかし、その容器には隙間がある。ワイン樽のように、隙間なくというものもあるにはあるが、あれはいよいよ水分を吸って膨張が等、細かい要素が絡んでいる。それに、過剰な振動が無い事を前提としているため、衝撃でたわめばその隙間から。
「そう考えると、やっぱり便利だったんですね。料理も、色々大変ですし。」
「ええ。簡便にしようと、何処までも努力した人々、その苦労が偲ばれますね。」
「あ、アルノーさん、お野菜切れました。」
「有難う御座います。」
サキが切った野菜を簡単にスキレットに取り分けては、アルノーが一度炒めてからオーブンにそれぞれ放り込んでいく。
「前から気になっていましたけど、一度焼いてそれからオーブンなんですか。」
「確かに、一般家庭では馴染みがありませんか。色々理由はありますが、今回については大量に作る、それを考えたときにですね。」
「あ。確かにコンロってお鍋で埋まりますもんね。」
「他には熱の通り方の違いというものもありますが、それは実例があるほうが分かりやすいので、今後興味がおありでしたら。」
過去についても、少しづつ話は聞いている。ただ、サキについては直近の事があってだろう。食べ物に対する執着というのが、かなり大きな割合を彼女の中で占めている。
「オーブンって、こう焼目を付けたりって言うのが大きいのかなって。」
「勿論どれもあります。こうしてコンロに置くものは底からですが、やはりオーブンは表面に対してが大きいですから。」
「そう言えば、そうですね。」
そうして元気に料理をしている姿を、実に頼もしげに見る者もいれば、比較して不甲斐無いとそういった事を考えている者達もいる。
「トモエ卿。」
「おや、ありがとうございます。」
「わ、美味しそう。あの、有難う御座います。この鍋は、えっと、アルノーさん。」
「最後に胡椒を足してあげてください。」
「分かりました。えっと、出来上がったので皆さんで。」
味見をすることもなく、完全にサキに任せていた料理ではあるが、助言を求められればそれだけでアルノーから回答がある。彼自身、持ち込まれてくる肉を捌き、オーブンだけでなくグリルも活用しながら大量の料理を作っているというのに、トモエの調理場まで全て彼が最終的に完成の判断を下している。
「わ。すごい。」
「今持ち帰った肉と比べても、こちらの方が軽いですから。」
そして、次々と作る料理は、こうして追加の食材を護衛が持ち帰るたびに素材と交換等いう形で持ち出されていく。
「サキさんとトモエさんは、同郷と分かりやすいので見ておくのが楽ですね。」
「あの、トモエさん程毎日ではないんですけど。」
「いえ、基本については私も人から習っているわけですから。特に学校で習った物が基本になっているところは大きいですよ。」
トモエにしても、最初は見様見真似どころでは無いものであったし、何となれば道場に通っている相手が厚意でしてくれたものを見て学んでとなっている。最低限はいよいよサキと同じような流れで身に着けた物だ。
「以前テキストには目を通したことがありますが、優秀な物でしたよ。」
「その、洋食とは結構差があると思いますけど。」
「ええ、それは事実です。東洋の食事で重要視されている物が、こちらに無い言語であり外来語としてそのまま使われるようになった。その辺りが如実にそれを示しているでしょう。」
外来語というのは、あちらこちらの国であるものだ。既存の物と違う概念を輸入した際に、それを象徴する言葉を新たに作ってしまうより、そのままというのが実に簡単なのだ。
「そんな事って、あるんですか。」
「ええ。野菜の種類にしても、シイタケ、シシトウ。レディーフィンガーと呼ばない場所もままありました。素材というものから離れても、ノリ、テリヤキ、ウマミといった言葉は、そのまま私たちも使いましたね。」
「実際にはストック、ブイヨンというのは洋食にもあるので、だしを取るのが和食だけというのは誤解なのですが。」
「あ、そう言えば、コンソメとかデミグラスとか。」
サキとしては気軽に口にしたのだろう。知っている物の実例として。
「サキさんも興味があれば、あの子たちにも教えていますし、一緒に学ばれますか。」
「丸二日かかるようなものですから、よく考えてから決めてくださいね。」
「え。」
「二日で出来るのは最低限ですね。弱火で数時間は置けますし、火から外して余熱調理といった期間もありますので、実際の調理時間はそこまででもありませんよ。」
「私が言うような事でもありませんが、お手伝いの子たちから簡単に話を聞いて、それからとしてください。ただ、剣術の鍛錬は諦める事になるでしょう。」
オユキですら苦笑いをして評価したこととして。
アルノーの組む日程というのはめちゃくちゃだ。確かに休憩時間はある。実際の労働時間は少ない。何となれば、二時間作業すれば、一時間から三時間の休憩時間がある。問題はそれが一週間続く事だ。一日の労働時間として、10時間自覚なっている事については、議論の余地もある。しかし許容範囲だ。しかしそれが一日の全ての時間帯に配置されているのが問題なのだ。
「えっと、どういう事なんですか。」
「一週間、水を足しながらに出し続ける、そのような料理もありますので。」
「え。」
「料理と言いますか、下準備ですが。大丈夫ですよ。二次がんごとに起きて、数十分作業すればまた眠れますから。」
そして、起き上がれば、また仕事が待っているのだ。
職人気質、そのような相手だ。寝ても覚めても料理の事ばかりを考える、そう言った相手。趣味を仕事にすると、休みとの区別がなくなるとオユキとトモエが実感したことを当然としている相手。その相手が実にしれっと話をするものだ。そして、何やらしっかりと不穏を感じたらしいサキが、そっとアルノーから距離を取っている。
「そう言えば、パンやさんのバイトって朝が早いって。」
「ベーカリーですか。パティスリーの資格まで取っていれば、私たちよりもさらに多忙ですからね。」
サキから、軽く息が詰まるような音が漏れる。
「えっと、ベーカリーがパン屋さんで、パティスリーはお菓子やさんじゃないんですか。」
「いえ、国によって制度も違いますが、パティスリーはベーカリーの資格を持った方がパティシエの資格を持ったときに初めて出せる店舗です。」
「私のレストランでもパティシエは別で雇用していましたが、やはり定番であったり数がというものは近隣のパティスリーと協力していましたからね。」
それ以外にも、日々料理を少しとはいえしていたトモエでも驚くことをアルノーは当然のように行うのだ。
お湯の温度を確かめるために、平然と鍋に指を入れる。焼き加減、弾力を確かめるために火にかけたフライパンで油の跳ねる音を響かせる食材をつまむ。高温のオーブンに平然と素手を突っ込んで温度を確かめる。そう言った慣れが無ければただ怪我をすることを、当然としているのだ。
「人の感覚器官というのは、侮れませんよ。そもそも人が食べる物ですから、それに合わせてというのが最善と私はそう信じていますし。」
「えーと、食育でしたっけ。」
「そちらはより広範な概念ですね。」
ただ、少々仕事の場に慣れていない少女が極限環境で働くことを当然とする人の在り方に後ずさったりしている物だが、それでも和気あいあいと話をしながらも作業は続く。
0
あなたにおすすめの小説
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
S級スキル『剣聖』を授かった俺はスキルを奪われてから人生が一変しました
白崎なまず
ファンタジー
この世界の人間の多くは生まれてきたときにスキルを持っている。スキルの力は強大で、強力なスキルを持つ者が貧弱なスキルしか持たない者を支配する。
そんな世界に生まれた主人公アレスは大昔の英雄が所持していたとされるSランク『剣聖』を持っていたことが明らかになり一気に成り上がっていく。
王族になり、裕福な暮らしをし、将来は王女との結婚も約束され盤石な人生を歩むアレス。
しかし物事がうまくいっている時こそ人生の落とし穴には気付けないものだ。
突如現れた謎の老人に剣聖のスキルを奪われてしまったアレス。
スキルのおかげで手に入れた立場は当然スキルがなければ維持することが出来ない。
王族から下民へと落ちたアレスはこの世に絶望し、生きる気力を失いかけてしまう。
そんなアレスに手を差し伸べたのはとある教会のシスターだった。
Sランクスキルを失い、この世はスキルが全てじゃないと知ったアレス。
スキルがない自分でも前向きに生きていこうと冒険者の道へ進むことになったアレスだったのだが――
なんと、そんなアレスの元に剣聖のスキルが舞い戻ってきたのだ。
スキルを奪われたと王族から追放されたアレスが剣聖のスキルが戻ったことを隠しながら冒険者になるために学園に通う。
スキルの優劣がものを言う世界でのアレスと仲間たちの学園ファンタジー物語。
この作品は小説家になろうに投稿されている作品の重複投稿になります
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
転生したらスキル転生って・・・!?
ノトア
ファンタジー
世界に危機が訪れて転生することに・・・。
〜あれ?ここは何処?〜
転生した場所は森の中・・・右も左も分からない状態ですが、天然?な女神にサポートされながらも何とか生きて行きます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初めて書くので、誤字脱字や違和感はご了承ください。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
捨てられた貴族六男、ハズレギフト『家電量販店』で僻地を悠々開拓する。~魔改造し放題の家電を使って、廃れた土地で建国目指します~
荒井竜馬@書籍発売中
ファンタジー
ある日、主人公は前世の記憶を思いだし、自分が転生者であることに気がつく。転生先は、悪役貴族と名高いアストロメア家の六男だった。しかし、メビウスは前世でアニメやラノベに触れていたので、悪役転生した場合の身の振り方を知っていた。『悪役転生ものということは、死ぬ気で努力すれば最強になれるパターンだ!』そう考えて死ぬ気で努力をするが、チート級の力を身につけることができなかった。
それどころか、授かったギフトが『家電量販店』という理解されないギフトだったせいで、一族から追放されてしまい『死地』と呼ばれる場所に捨てられてしまう。
「……普通、十歳の子供をこんな場所に捨てるか?」
『死地』と呼ばれる何もない場所で、メビウスは『家電量販店』のスキルを使って生き延びることを決意する。
しかし、そこでメビウスは自分のギフトが『死地』で生きていくのに適していたことに気がつく。
家電を自在に魔改造して『家電量販店』で過ごしていくうちに、メビウスは周りから天才発明家として扱われ、やがて小国の長として建国を目指すことになるのだった。
メビウスは知るはずがなかった。いずれ、自分が『機械仕掛けの大魔導士』と呼ばれ存在になるなんて。
努力しても最強になれず、追放先に師範も元冒険者メイドもついてこず、領地どころかどの国も管理していない僻地に捨てられる……そんな踏んだり蹴ったりから始まる領地(国家)経営物語。
『ノベマ! 異世界ファンタジー:8位(2025/04/22)』
※別サイトにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる