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第三章 王都攻防編
新しいものたちに囲まれて⑩
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カトリーナが来てしばらくたったある日。
バルトとカトリーナはいつも通り新しく作った庭園にいた。
日々、花を植え、手入れを欠かさなかった庭園はつつましやかだがとても美しいものになっていた。
二人は、顔に泥を付けながらそれを眺めている。
「ようやくだな」
「うん、完成ね」
そう互いに呟きながら視線を合わせると、二人は手のひらをぱちんと叩き合い、声を出して笑いあった。
午前中を使い切り仕上げた庭園の真ん中には、公爵領にある庭園と同じく真ん中に空間を作っていた。
二人はそこで昼食がてら、屋敷の使用人を集めて軽いティーパーティーを開こうとしていたのだ。
既に料理やお茶の準備は整っており、使用人達も全員集まっている。
バルトも仕事は休んでおり、今日ばかりはラフな格好でリラックスしていた。
「俺がここに住まいを移してからしばらくたった。多くの者にとってなれないことの連続だろうが、今まで通り俺達を支えてほしい」
「今日は、バルト様が皆のために特別にこの場を用意してくれたわ。一緒に楽しみましょう!」
二人を中心に、ここ、王都の屋敷の使用人達全員が輪を作ってそれを聞いている。
全員の手にはグラスが握られており、バルトはそれを高く掲げて声をあげた。
「では、乾杯」
「乾杯!!」
そう言って、皆でワインやシャンパンを喉に流し込んだ。
今日ばかりは、この屋敷の主人であるバルトといえど自分のことは自分でやると取り決めた。そうしないと、使用人達が気を使って楽しめない。
カトリーナは、この場で一番そういったことに慣れていないバルトを世話しながら、自分も一緒になって楽しもうと料理に手を伸ばした。
「それにしても、こうやってゆっくりするのは久しぶりよね。バルト様の帰りも最近遅いし」
「そうだな。前任者が残した仕事が多すぎて終わらないんだ」
バルトは苦笑いを浮かべて肩を竦める。
カトリーナは、その言葉を聞いて少しだけ憤った。
「そんなの! 前の人にやらせればいいのに! バルト様はお人よしよね。そんなことまでしりぬぐいするなんて」
「仕方ないんだ。俺は新参者だからな」
「でも……やっぱりあまり家にいないのは、寂しいんですよ?」
そっとカトリーナはバルトの肩に体重をかける。
当然、その程度では重さすら感じないはずなのだが、突然のスキンシップにバルトは狼狽えた。不自然に体を硬直させる様は、どこかひょうきんで面白い。カトリーナはほほ笑みながらそっと腕を組む。
「今だけは少しだけこうしていてもいいですか?」
「も、もちろんだ」
バルトはもちろん、どこか挑発的な言葉を発するカトリーナも実は顔が赤い。
二人の初々しい様子を見ながら、プリ―ニオはにんまりを笑みを浮かべていた。
「お二人が仲がいいことはとてもよろしいことですな。そう遠くないうちに世継ぎも期待できそうだな」
「本当ですか? あの二人に限ってそれは難しいかと……だって、あんなですよ? もう結婚してしばらくたってるのに、あの様子ですからね」
だが、ダシャはプリ―ニオの言葉を切って落とす。
まあ、彼女だけは現状を正確に把握しているのだしその言葉には真実味が帯びていた。
「しかし、あまり待たせるとエリアナ様もうるさいだろう?」
「ですが、私達が無理強いできることでもありませんからねぇ」
プリ―ニオはまだしも、いまだ若いダシャにすらこう言わせる夫婦である。
初心なだけでは片づけられないなにかがあるのだろう。
そんなことをプリ―ニオは考えながら、料理に舌鼓を打っていた。
視線を伸ばすと、そこにはリリとララがいた。
二人は、これみよがしに料理にとびつき、必死になって口に詰め込んでいた。
それも無理のないことだ。
これらの料理は普段、バルトやカトリーナしか食べていないほどの豪華さを誇っていた。
使用人の給与では、到底食べることのできないものだったのだ。
「ララ! こんなこと、滅多にないんだからしっかり食べないと! あ! このお肉美味しい!」
「だめだよ、リリ! そんながっついちゃ」
「いいじゃない! これが終わったら、また奥様の監視しなきゃいけないんだから! 退屈なのよ、この仕事!」
「でもっ、奥様の安全をお守りするには――」
「あ! あっちにあるの、もしかしてケーキじゃない!?」
「ちょっと、リリ!?」
とまあ、二人は年相応の様子を見せていた。
そんな二人とは対照的に、セヴェリーノは庭園の端っこで一人、ぼんやりとしていた。
彼は料理も手に取らず、ぼんやりと立っている。
「ほら、どうぞ。料理、少し取ってきたから食べたらどう?」
セヴェリーノが顔をあげると、そこにはカトリーナが立っていた。
彼はすぐに視線を逸らすと、そこから立ち去ろうとする。
「ちょっと待って。少し話しましょう? ここに来てからほとんど話してないのよ? セヴェリーノのこともっと知りたいの」
そういってカトリーナがほほ笑むと、彼は彼女から料理を受け取って静かに食べ始める。
「この料理を食べ終えるまでなら」
「そうこなくっちゃ」
セヴェリーノの横にそっと立つと、カトリーナはしずかに彼に話しかけた。
「どうして、料理を食べていなかったの? お腹、すいてなかった?」
「いえ。私はまだ見習いですので。食べることなど恐れ多いと思ったのです」
「まじめなのね、セヴェリーノは」
「いえ」
そうしてそのまま無言の時間が訪れる。
カトリーナは、どうしたものかと悩みながら目線を合わせた。
「そういえば、今度またララと外に出かけるのよ。よかったらセヴェリーノもどう? 少しは楽しめるかもしれないわよ」
「いいえ。私は仕事を覚えるので精一杯なのです。奥様とララでお楽しみください」
「なら、一緒にお茶を――」
「使用人と一緒の席など、奥様の品格が疑われてしまいます」
「好きなものは――」
「特にございません」
「仕事は大変――」
「執事長に教わりながら、一生懸命身に着けようと努力しております」
「じゃあ、その――」
「その……奥様」
「な、なぁに!?」
質問を繰り返していたカトリーナだったが、そろそろ話題に困っていた。そんな矢先にセヴェリーノ自身から声をかけてくれ嬉々とした声をあげる。
「料理を食べ終えてしまいましたので、これで失礼いたします」
そういってセヴェリーノは颯爽と立ち去っていく。
カトリーナは、首をかしげながらその後ろ姿を見つめていた。
そんなカトリーナのもとに、プリ―ニオがそっと近づいてきた。
「とても真面目なのですが、あまり心を開いてくれないのです」
「うーん。そうみたいね。せっかく一緒の屋敷に住んでいるんだから、仲良くしたいんだけどな」
小さくなっていくセヴェリーノを見ながら、カトリーナは皆とのお茶会に戻っていった。
彼は、それきりその場には戻ってこなかった。
バルトとカトリーナはいつも通り新しく作った庭園にいた。
日々、花を植え、手入れを欠かさなかった庭園はつつましやかだがとても美しいものになっていた。
二人は、顔に泥を付けながらそれを眺めている。
「ようやくだな」
「うん、完成ね」
そう互いに呟きながら視線を合わせると、二人は手のひらをぱちんと叩き合い、声を出して笑いあった。
午前中を使い切り仕上げた庭園の真ん中には、公爵領にある庭園と同じく真ん中に空間を作っていた。
二人はそこで昼食がてら、屋敷の使用人を集めて軽いティーパーティーを開こうとしていたのだ。
既に料理やお茶の準備は整っており、使用人達も全員集まっている。
バルトも仕事は休んでおり、今日ばかりはラフな格好でリラックスしていた。
「俺がここに住まいを移してからしばらくたった。多くの者にとってなれないことの連続だろうが、今まで通り俺達を支えてほしい」
「今日は、バルト様が皆のために特別にこの場を用意してくれたわ。一緒に楽しみましょう!」
二人を中心に、ここ、王都の屋敷の使用人達全員が輪を作ってそれを聞いている。
全員の手にはグラスが握られており、バルトはそれを高く掲げて声をあげた。
「では、乾杯」
「乾杯!!」
そう言って、皆でワインやシャンパンを喉に流し込んだ。
今日ばかりは、この屋敷の主人であるバルトといえど自分のことは自分でやると取り決めた。そうしないと、使用人達が気を使って楽しめない。
カトリーナは、この場で一番そういったことに慣れていないバルトを世話しながら、自分も一緒になって楽しもうと料理に手を伸ばした。
「それにしても、こうやってゆっくりするのは久しぶりよね。バルト様の帰りも最近遅いし」
「そうだな。前任者が残した仕事が多すぎて終わらないんだ」
バルトは苦笑いを浮かべて肩を竦める。
カトリーナは、その言葉を聞いて少しだけ憤った。
「そんなの! 前の人にやらせればいいのに! バルト様はお人よしよね。そんなことまでしりぬぐいするなんて」
「仕方ないんだ。俺は新参者だからな」
「でも……やっぱりあまり家にいないのは、寂しいんですよ?」
そっとカトリーナはバルトの肩に体重をかける。
当然、その程度では重さすら感じないはずなのだが、突然のスキンシップにバルトは狼狽えた。不自然に体を硬直させる様は、どこかひょうきんで面白い。カトリーナはほほ笑みながらそっと腕を組む。
「今だけは少しだけこうしていてもいいですか?」
「も、もちろんだ」
バルトはもちろん、どこか挑発的な言葉を発するカトリーナも実は顔が赤い。
二人の初々しい様子を見ながら、プリ―ニオはにんまりを笑みを浮かべていた。
「お二人が仲がいいことはとてもよろしいことですな。そう遠くないうちに世継ぎも期待できそうだな」
「本当ですか? あの二人に限ってそれは難しいかと……だって、あんなですよ? もう結婚してしばらくたってるのに、あの様子ですからね」
だが、ダシャはプリ―ニオの言葉を切って落とす。
まあ、彼女だけは現状を正確に把握しているのだしその言葉には真実味が帯びていた。
「しかし、あまり待たせるとエリアナ様もうるさいだろう?」
「ですが、私達が無理強いできることでもありませんからねぇ」
プリ―ニオはまだしも、いまだ若いダシャにすらこう言わせる夫婦である。
初心なだけでは片づけられないなにかがあるのだろう。
そんなことをプリ―ニオは考えながら、料理に舌鼓を打っていた。
視線を伸ばすと、そこにはリリとララがいた。
二人は、これみよがしに料理にとびつき、必死になって口に詰め込んでいた。
それも無理のないことだ。
これらの料理は普段、バルトやカトリーナしか食べていないほどの豪華さを誇っていた。
使用人の給与では、到底食べることのできないものだったのだ。
「ララ! こんなこと、滅多にないんだからしっかり食べないと! あ! このお肉美味しい!」
「だめだよ、リリ! そんながっついちゃ」
「いいじゃない! これが終わったら、また奥様の監視しなきゃいけないんだから! 退屈なのよ、この仕事!」
「でもっ、奥様の安全をお守りするには――」
「あ! あっちにあるの、もしかしてケーキじゃない!?」
「ちょっと、リリ!?」
とまあ、二人は年相応の様子を見せていた。
そんな二人とは対照的に、セヴェリーノは庭園の端っこで一人、ぼんやりとしていた。
彼は料理も手に取らず、ぼんやりと立っている。
「ほら、どうぞ。料理、少し取ってきたから食べたらどう?」
セヴェリーノが顔をあげると、そこにはカトリーナが立っていた。
彼はすぐに視線を逸らすと、そこから立ち去ろうとする。
「ちょっと待って。少し話しましょう? ここに来てからほとんど話してないのよ? セヴェリーノのこともっと知りたいの」
そういってカトリーナがほほ笑むと、彼は彼女から料理を受け取って静かに食べ始める。
「この料理を食べ終えるまでなら」
「そうこなくっちゃ」
セヴェリーノの横にそっと立つと、カトリーナはしずかに彼に話しかけた。
「どうして、料理を食べていなかったの? お腹、すいてなかった?」
「いえ。私はまだ見習いですので。食べることなど恐れ多いと思ったのです」
「まじめなのね、セヴェリーノは」
「いえ」
そうしてそのまま無言の時間が訪れる。
カトリーナは、どうしたものかと悩みながら目線を合わせた。
「そういえば、今度またララと外に出かけるのよ。よかったらセヴェリーノもどう? 少しは楽しめるかもしれないわよ」
「いいえ。私は仕事を覚えるので精一杯なのです。奥様とララでお楽しみください」
「なら、一緒にお茶を――」
「使用人と一緒の席など、奥様の品格が疑われてしまいます」
「好きなものは――」
「特にございません」
「仕事は大変――」
「執事長に教わりながら、一生懸命身に着けようと努力しております」
「じゃあ、その――」
「その……奥様」
「な、なぁに!?」
質問を繰り返していたカトリーナだったが、そろそろ話題に困っていた。そんな矢先にセヴェリーノ自身から声をかけてくれ嬉々とした声をあげる。
「料理を食べ終えてしまいましたので、これで失礼いたします」
そういってセヴェリーノは颯爽と立ち去っていく。
カトリーナは、首をかしげながらその後ろ姿を見つめていた。
そんなカトリーナのもとに、プリ―ニオがそっと近づいてきた。
「とても真面目なのですが、あまり心を開いてくれないのです」
「うーん。そうみたいね。せっかく一緒の屋敷に住んでいるんだから、仲良くしたいんだけどな」
小さくなっていくセヴェリーノを見ながら、カトリーナは皆とのお茶会に戻っていった。
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