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最終章〜終結。そして始まる
136話〜過去に残された書物①
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ここは、中央の祭壇と南側の祭壇の中間に位置する場所。
数分前アキリシアはニャムと戦っていた。
だがニャムは、これ以上アキリシアと戦っても勝ち目がないと悟り、あっさり負けを認め降参する。__
__そして現在アキリシアとニャムは、なぜか言い合いをしていた。
「あのねぇ。さっきから聞いてるんだけど、なんでそこで誤魔化すわけ?」
「はて、誤魔化す? なんのことでしょう。ただ僕は、!? ……」
そう言いかけたその時、偶然南側の祭壇に視線を向けると驚きその後沈黙する。
「ニャム? 急に黙り込んでどうしたの?」
そう言いニャムの顔を覗きみた。
ニャムは祭壇付近にいるガインの手元をジーっとみている。
(ガイン、どういうつもりだ!? お前の能力はまだ未完成……って、その前に、なんでここにいる? まさかバルムもこの城に、)
まさかと思い辺りを見渡してみた。
アキリシアは、急にニャムが黙り込み南側の祭壇の方をみていたので不思議に思う。そして、気になり祭壇の方へと視線を向けたその瞬間。
「えっ!?」
と驚きのけぞる。
(待って。ブレードガンボルギガを……ううん、なんであの能力をアイツが会得しているわけ?
あの方角をみたまま黙り込んだってことは、ニャムがこれに関して何か知ってるのかも。
ってことは徹底的に問い詰めないとね)
そう思い笑みを浮かべ、牙をその隙間から覗かせるとキランと光った。
「ねぇ、ニャムっ!」
そう言いニャムの肩を叩く。
ニャムは肩を叩かれハッと驚き辺りをキョロキョロしたあとアキリシアの方をみる。
「ハァ~、ビックリした。ってその顔は……。流石に気づいたみたいですね。さて、どうしましょうか、ハハハハハ……」
「ハハハ、じゃないよ! あのねぇ。ハァ、まさかと思うけどさぁ。あの能力について書かれた書物、保管庫から持ち出してないよねっ!」
そう言いニャムに詰め寄り腕を掴んだ。
「ヒェッ! ちょ、待て。それは、え、えっと……」
「ニャムっ! その様子だと図星だね」
「あ、……うん」
アキリシアに見抜かれもう駄目だと思い肩を落とすと一変して暗い表情になる。
「あの書物を、なんで保管庫に封印したか知ってるよね? 一応、ニャムも王族なんだから」
「ああ、勿論知ってる。だけど、あの能力が完成すれば、」
「確かにあの能力が完成すれば僕たち……ううん、この世界にとっていいのかもしれない。けど、やっぱり異世界の人たちのようには、」
そう言いながら遠くの方へと視線を向けた。
「でもあれの一部って、二百年前に召喚された者が途中まで書いて残していった能力の作成方法」
「うん、それをみつけた先代王たちが作り出そうとした。そして、完成しその能力を会得できる者も」
「だけど、会得した者はその能力を使った直後、」
ニャムはその話を思い出し、ブルっと体を震わせる。
「未完成だったのか、能力が暴走してその者は跡形もなく消えた。って、僕は聞いてるよ」
「うん、僕も聞いてる。だけど、」
「ニャム? 分かってるなら、なんでこんなこと」
そう言われニャムは口を閉ざした。
(ごめん、アキリシア。今は言えないんだ。だけどガイン、このままじゃ――)
そう思い再び南側の祭壇の方をみる。
(また黙っちゃったけど、なんで言えないのかな?
それにあの能力が書かれた書物って、各国で均等に分けて保管してるはず。ってことは、他の国でも誰かが、)
その後アキリシアとニャムは、しばらく沈黙を続けたのだった。
数分前アキリシアはニャムと戦っていた。
だがニャムは、これ以上アキリシアと戦っても勝ち目がないと悟り、あっさり負けを認め降参する。__
__そして現在アキリシアとニャムは、なぜか言い合いをしていた。
「あのねぇ。さっきから聞いてるんだけど、なんでそこで誤魔化すわけ?」
「はて、誤魔化す? なんのことでしょう。ただ僕は、!? ……」
そう言いかけたその時、偶然南側の祭壇に視線を向けると驚きその後沈黙する。
「ニャム? 急に黙り込んでどうしたの?」
そう言いニャムの顔を覗きみた。
ニャムは祭壇付近にいるガインの手元をジーっとみている。
(ガイン、どういうつもりだ!? お前の能力はまだ未完成……って、その前に、なんでここにいる? まさかバルムもこの城に、)
まさかと思い辺りを見渡してみた。
アキリシアは、急にニャムが黙り込み南側の祭壇の方をみていたので不思議に思う。そして、気になり祭壇の方へと視線を向けたその瞬間。
「えっ!?」
と驚きのけぞる。
(待って。ブレードガンボルギガを……ううん、なんであの能力をアイツが会得しているわけ?
あの方角をみたまま黙り込んだってことは、ニャムがこれに関して何か知ってるのかも。
ってことは徹底的に問い詰めないとね)
そう思い笑みを浮かべ、牙をその隙間から覗かせるとキランと光った。
「ねぇ、ニャムっ!」
そう言いニャムの肩を叩く。
ニャムは肩を叩かれハッと驚き辺りをキョロキョロしたあとアキリシアの方をみる。
「ハァ~、ビックリした。ってその顔は……。流石に気づいたみたいですね。さて、どうしましょうか、ハハハハハ……」
「ハハハ、じゃないよ! あのねぇ。ハァ、まさかと思うけどさぁ。あの能力について書かれた書物、保管庫から持ち出してないよねっ!」
そう言いニャムに詰め寄り腕を掴んだ。
「ヒェッ! ちょ、待て。それは、え、えっと……」
「ニャムっ! その様子だと図星だね」
「あ、……うん」
アキリシアに見抜かれもう駄目だと思い肩を落とすと一変して暗い表情になる。
「あの書物を、なんで保管庫に封印したか知ってるよね? 一応、ニャムも王族なんだから」
「ああ、勿論知ってる。だけど、あの能力が完成すれば、」
「確かにあの能力が完成すれば僕たち……ううん、この世界にとっていいのかもしれない。けど、やっぱり異世界の人たちのようには、」
そう言いながら遠くの方へと視線を向けた。
「でもあれの一部って、二百年前に召喚された者が途中まで書いて残していった能力の作成方法」
「うん、それをみつけた先代王たちが作り出そうとした。そして、完成しその能力を会得できる者も」
「だけど、会得した者はその能力を使った直後、」
ニャムはその話を思い出し、ブルっと体を震わせる。
「未完成だったのか、能力が暴走してその者は跡形もなく消えた。って、僕は聞いてるよ」
「うん、僕も聞いてる。だけど、」
「ニャム? 分かってるなら、なんでこんなこと」
そう言われニャムは口を閉ざした。
(ごめん、アキリシア。今は言えないんだ。だけどガイン、このままじゃ――)
そう思い再び南側の祭壇の方をみる。
(また黙っちゃったけど、なんで言えないのかな?
それにあの能力が書かれた書物って、各国で均等に分けて保管してるはず。ってことは、他の国でも誰かが、)
その後アキリシアとニャムは、しばらく沈黙を続けたのだった。
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