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【44話】
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パンを食べてお茶を飲んで、私たちは手を繋いで庭園内を歩いていました。
そうすると開けた場所に出ました。
「カノン、アレは何だ?」
「あーあれはですね…」
大きな皿や深いお椀をいくつも組み合わせたような、複雑な形をした窪地状のコースがあります
パーク競技。
直線的なセクションが中心のストリートに対して、パークはアール(湾曲)がついた曲線的な形状をしています。
その窪地の底から曲面を昇ると傾斜は急になり、上部は垂直もしくは垂直に近いです。
ここを一気に駆け上がり、空中へ飛び出す美しいエア・トリックが、パークでは中心となるのです。
「スケートボード場ですね、略してスケボーです」
「スケボー、楽しいのか?」
「少しやって見せましょうか?」
「是非見たいぞ!」
皇太子様の目がキラキラ輝いています。
本来少年じみた性格の方なんですよね。
皇太子として凛として振舞っていますが。
私と2人の時くらいは素で居た欲しいな、なんて思いました。
街にあるような階段や手すり、縁石やベンチ、壁や坂道などを模した直線的なセクション(構造物)を配したコースで行われます。
選手は1人ずつ競技を行い、セクションを使いながらさまざまなトリック(技)を繰り出します。
そのトリックの難易度や高さ、スピード、オリジナリティ、完成度、そして全体の流れを見て審査員が総合的に判断し、採点されるのです。
今日は試合では無いので審査員は居ないですけどね。
縁石を模したレッジや、手すりを模したハンドレールでは、デッキ(板)を直接レールやレッジに当てて滑る「スライド」、デッキとウィール(車輪)をつなぐ金属部分のトラックを当てて滑る「グラインド」が私の得意技です。
レールやレッジに飛び乗る際には、選手が手を使うことなくボードとともにジャンプする「オーリー」というトリックを活用します。
これはなかなか難しいテクニックですが、私のレベルなら普通にこれを繰り出すせます。
ここでは、レールやレッジへの乗り方や降り方、レールやレッジ上を滑る距離にも注目して貰いたいです。
スケートボードやサーフィンのように横向きに乗る競技には「スタンス」と呼ばれる選手の向きがあり、進行方向に対して左足が前になるスタンスを「レギュラースタンス」、右足が前になるスタンスを「グーフィースタンス」と呼びます。
これは右利き、左利きのように個々それぞれ違い、本来のスタンスを「メインスタンス」、逆のスタンスを「スイッチスタンス」と呼びます。
同じトリックでもメインスタンスで行う場合とスイッチスタンスで行う場合の評価は違い、もちろん難易度も格段に上がります。
デッキを回転させるフリップもよく行いますが、自身が回りながらデッキも回し、手を使わずに再び足に戻すというハイレベルなトリックも行って行きます。
まるで足にデッキがマグネットで吸いつけられているように見えるトリックです。
デッキの回し方も、水平、縦、横とまさに三次元。
見ている者の意表を突くテクニックを成功させることこそ、スケートボード最大の見どころなのです。
パーク内を一回りすると、皇太子様が爛々と目を輝かせていました。
私は借りたスケボーを還してきました。
借りていた動きやすい洋服も着替えます。
こちらのパークでは受付でスケボーと洋服、メットなどを貸してくれます。
手ぶらで来ても何時でも楽しめるようになっているんです。
着替えるところもあるので女の子でも安心。
たまに神様が変装して来てることはトップシークレットです。
「恰好良かったぞカノン!」
「フォルテシモ様もやってみますか?」
「教えてくれるか?」
「はい、勿論です!」
こうして私と皇太子様は借りるものを借りて、初心者コースで2人でスケボーを楽しんだのでした。
そうすると開けた場所に出ました。
「カノン、アレは何だ?」
「あーあれはですね…」
大きな皿や深いお椀をいくつも組み合わせたような、複雑な形をした窪地状のコースがあります
パーク競技。
直線的なセクションが中心のストリートに対して、パークはアール(湾曲)がついた曲線的な形状をしています。
その窪地の底から曲面を昇ると傾斜は急になり、上部は垂直もしくは垂直に近いです。
ここを一気に駆け上がり、空中へ飛び出す美しいエア・トリックが、パークでは中心となるのです。
「スケートボード場ですね、略してスケボーです」
「スケボー、楽しいのか?」
「少しやって見せましょうか?」
「是非見たいぞ!」
皇太子様の目がキラキラ輝いています。
本来少年じみた性格の方なんですよね。
皇太子として凛として振舞っていますが。
私と2人の時くらいは素で居た欲しいな、なんて思いました。
街にあるような階段や手すり、縁石やベンチ、壁や坂道などを模した直線的なセクション(構造物)を配したコースで行われます。
選手は1人ずつ競技を行い、セクションを使いながらさまざまなトリック(技)を繰り出します。
そのトリックの難易度や高さ、スピード、オリジナリティ、完成度、そして全体の流れを見て審査員が総合的に判断し、採点されるのです。
今日は試合では無いので審査員は居ないですけどね。
縁石を模したレッジや、手すりを模したハンドレールでは、デッキ(板)を直接レールやレッジに当てて滑る「スライド」、デッキとウィール(車輪)をつなぐ金属部分のトラックを当てて滑る「グラインド」が私の得意技です。
レールやレッジに飛び乗る際には、選手が手を使うことなくボードとともにジャンプする「オーリー」というトリックを活用します。
これはなかなか難しいテクニックですが、私のレベルなら普通にこれを繰り出すせます。
ここでは、レールやレッジへの乗り方や降り方、レールやレッジ上を滑る距離にも注目して貰いたいです。
スケートボードやサーフィンのように横向きに乗る競技には「スタンス」と呼ばれる選手の向きがあり、進行方向に対して左足が前になるスタンスを「レギュラースタンス」、右足が前になるスタンスを「グーフィースタンス」と呼びます。
これは右利き、左利きのように個々それぞれ違い、本来のスタンスを「メインスタンス」、逆のスタンスを「スイッチスタンス」と呼びます。
同じトリックでもメインスタンスで行う場合とスイッチスタンスで行う場合の評価は違い、もちろん難易度も格段に上がります。
デッキを回転させるフリップもよく行いますが、自身が回りながらデッキも回し、手を使わずに再び足に戻すというハイレベルなトリックも行って行きます。
まるで足にデッキがマグネットで吸いつけられているように見えるトリックです。
デッキの回し方も、水平、縦、横とまさに三次元。
見ている者の意表を突くテクニックを成功させることこそ、スケートボード最大の見どころなのです。
パーク内を一回りすると、皇太子様が爛々と目を輝かせていました。
私は借りたスケボーを還してきました。
借りていた動きやすい洋服も着替えます。
こちらのパークでは受付でスケボーと洋服、メットなどを貸してくれます。
手ぶらで来ても何時でも楽しめるようになっているんです。
着替えるところもあるので女の子でも安心。
たまに神様が変装して来てることはトップシークレットです。
「恰好良かったぞカノン!」
「フォルテシモ様もやってみますか?」
「教えてくれるか?」
「はい、勿論です!」
こうして私と皇太子様は借りるものを借りて、初心者コースで2人でスケボーを楽しんだのでした。
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