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【33話】
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「久しぶりに娘に会った母親の言葉では無いでしょうソレ!」
「まぁそう怒るな。私のコピーのような存在が出来るのかと思ったが、以外にルークにも似ていたので嬉しいぞ。自分と瓜2つの存在を愛でたいとも思わんからな。
ソレにお前が女性になったので賭けは私の1人勝ちだ。
コレについてはソレイユ殿に礼を言わねばならんな。カマラが女になる事を選んだのは、ソレイユ殿の為なのだからな」
「僕の、ため…………?」
「ふふ、私の子供たちは性別が生まれつき無くてな。愛したものに合わせて性別が変わるように生まれて来た。そこのドラジュなど子供の頃はきっと美少女になるだろうと言われていたのだぞ?
だがユラさんと出会って恋に落ちて男になった。
カマラも同じだ。私に瓜2つの男に育つのかと思いきや、ソレイユ殿に惚れ込んで女性化した。天界を出る理由が”1人の少女の笑顔を見たい”だったから皆はカマラが男になると思っていた。
まぁ私はカマラは女になると想像していたがな
そのお陰で良い思いも出来た。ふふふ私の1人勝ちだ。暫くはこれでゆっくり出来るな」
唇に弧を描いて優雅な仕草で全能神サイヒは紅茶を口に運ぶ。
本当に何から何まで絵になる存在だ。
ライトニングやレミゼルはその美しさに心奪われている。
免疫が無いものは本来はそうだ。
だが時にサイヒの色香に揺らがない者が存在するのだ。
そして今この場に居る、サイヒとほぼ面識がない中でソレイユだけがそうであった。
「ちょっと待ってください母上…まさか、私の性別がどちらになるかで皆で賭けをしていたのですか!?」
「大人とは汚い生き物なのだよ」
ふっ、とサイヒが鼻で笑う。
そして「大人とは」のワードでカマラは気付いた。
父である魔王ルークに視線を合わせる。
逸らされる。
ルークの副官であるクオンに視線を向ける。
逸らされる。
サイヒの専属侍女であるマロンに視線を向ける。
逸らされる。
ドラジュの恋人となったユラに視線を向ける。
逸らされる。
アンドュアイスに視線を向ける。
頭に「?」を浮かべながらニコニコ笑っている。
ルーシュに視線を向ける。
逸らされる。
再びサイヒに視線を向ける。
ソレを真正面から受け止めて、サイヒはにっこりと笑った。
「大人って汚い―――――っ!!母上とユラ様だけならともかくクオンさんにマロンさんにルーシュ叔母様迄―――――ッ!そして伯父様は相変わらず無垢で唯一の癒しです!!
もう大人はアンドュ伯父様しか信用しませんからね!!!」
カマラの高い声が応接間に響き渡った。
「まぁそう怒るな。私のコピーのような存在が出来るのかと思ったが、以外にルークにも似ていたので嬉しいぞ。自分と瓜2つの存在を愛でたいとも思わんからな。
ソレにお前が女性になったので賭けは私の1人勝ちだ。
コレについてはソレイユ殿に礼を言わねばならんな。カマラが女になる事を選んだのは、ソレイユ殿の為なのだからな」
「僕の、ため…………?」
「ふふ、私の子供たちは性別が生まれつき無くてな。愛したものに合わせて性別が変わるように生まれて来た。そこのドラジュなど子供の頃はきっと美少女になるだろうと言われていたのだぞ?
だがユラさんと出会って恋に落ちて男になった。
カマラも同じだ。私に瓜2つの男に育つのかと思いきや、ソレイユ殿に惚れ込んで女性化した。天界を出る理由が”1人の少女の笑顔を見たい”だったから皆はカマラが男になると思っていた。
まぁ私はカマラは女になると想像していたがな
そのお陰で良い思いも出来た。ふふふ私の1人勝ちだ。暫くはこれでゆっくり出来るな」
唇に弧を描いて優雅な仕草で全能神サイヒは紅茶を口に運ぶ。
本当に何から何まで絵になる存在だ。
ライトニングやレミゼルはその美しさに心奪われている。
免疫が無いものは本来はそうだ。
だが時にサイヒの色香に揺らがない者が存在するのだ。
そして今この場に居る、サイヒとほぼ面識がない中でソレイユだけがそうであった。
「ちょっと待ってください母上…まさか、私の性別がどちらになるかで皆で賭けをしていたのですか!?」
「大人とは汚い生き物なのだよ」
ふっ、とサイヒが鼻で笑う。
そして「大人とは」のワードでカマラは気付いた。
父である魔王ルークに視線を合わせる。
逸らされる。
ルークの副官であるクオンに視線を向ける。
逸らされる。
サイヒの専属侍女であるマロンに視線を向ける。
逸らされる。
ドラジュの恋人となったユラに視線を向ける。
逸らされる。
アンドュアイスに視線を向ける。
頭に「?」を浮かべながらニコニコ笑っている。
ルーシュに視線を向ける。
逸らされる。
再びサイヒに視線を向ける。
ソレを真正面から受け止めて、サイヒはにっこりと笑った。
「大人って汚い―――――っ!!母上とユラ様だけならともかくクオンさんにマロンさんにルーシュ叔母様迄―――――ッ!そして伯父様は相変わらず無垢で唯一の癒しです!!
もう大人はアンドュ伯父様しか信用しませんからね!!!」
カマラの高い声が応接間に響き渡った。
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