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【4話】
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今日は生徒会の仕事があるから一緒に帰れないと、ライトニングはレミゼルに1人で帰るよう言った。
勿論生徒会には、あのアニーが居る。
アニーは生徒会役員ではないが、手伝いと言う形で仕事に携わっているのだ。
生徒会長でもあるリアメイドが許可を出しているのだから、他の誰かが口を出すことでは無い。
そしてレミゼルも手伝いを申し出たが、リアメイドに将来の皇妃にこんな雑用をやらせる訳にはいかないと拒否されたのだ。
レミゼルは一旦拒否されて何度も頼み込みをするほど気が強くなかった。
むしろレミゼルの気は弱い。
気が強ければ今頃アニーがライトニングにベタベタ出来ている訳がないのだ。
直接ライトニングに手伝うと言っていれば承諾の言葉が聞けたであろう。
皇帝の仕事を補佐するのも皇妃の役目だ。
未来の皇妃だからこそ、レミゼルは手伝うべきである。
それが雑用であろうとも。
だがライトニングにはリアメイドから「雑用など公爵令嬢のすることでは無い。社交界で笑われてしまう」と言われ、レミゼルを護るつもりで生徒会の仕事を手伝わせないようにと1人で帰らせたのだ。
幼い頃から勉学を共にした兄貴分であるリアメイドの言葉であるからライトニングはすっかり信じ切った。
その兄貴分が女に溺れてすっかり腑抜けになっているとは思いもよらず。
そうアニーとリアメイドは体の関係がある。
ライトニングと同じように、幼い頃から思春期迄勉学に励んで異性と殆ど接した事の無いリアメイドはアニーの都合の良い獲物であった。
男女での性行為の刺激はリアメイドをすっかり堕落させた。
今ではリアメイドはアニーの操り人形だ。
アニーがライトニングを狙っていると分かっていても、文句を言う事はないし協力もする。
あの刺激を、快楽をくれるならアニーが誰と結婚しても良い。
約束されているのだ。
アニーがこの先誰に嫁いでもリアメイドとの関係は持ち続けると言う事を。
アニーにとって都合のよすぎる協力関係だが、それ程アニーとの性交は刺激的だ。
リアメイドとて都合の良い男になるのは勘弁なので、金を払ってプロに相手をして貰ったこともある。
だがどんなに金を積んでも、手管に長けた女を買ってもアニーとの行為程刺激を感じない。
寧ろ虚しさがこみ上げてくるくらいだ。
こうしてリアメイドはアニーの手駒になることを自分から選んだのである。
生徒会室からは校門が見える。
ライトニングの護衛で生徒会室に居たレンは、レミゼルが馬車に乗らず歩いて帰っていく姿が見えた。
もしかしたら又1人でこっそり泣くのかも知れない。
あの夜のように。
そう思うとレンはレミゼルを放っておくことが出来なかった。
「殿下、私はレミゼル様を御送りします」
「迎えの馬車が来ているんだからお前が行かなくとも良いだろう?」
「馬車に乗らず歩いて行く姿が見えました。レミゼル様の立場上、1人で居るのは危険です。未来の皇妃を狙っている輩は少なくないのですよ?」
「そうか、ならレンに任せる」
アニーと楽しそうに喋りながら、作業をしながらライトニングが答えた。
その態度にレンは怒りでライトニングを殴り飛ばしてやりたいのを必死に堪えた。
「私がレミゼル様と2人きりで歩いても良いのですね?」
「何か問題があるか?レンなら心強いだろう?」
確かにレンは護衛としてはこれ以上ない人材だ。
だが自分の婚約者が別の男と2人で出歩くことに嫉妬の1つもしない。
自分は別の女と楽しく過ごす。
それがどういう意味か、ライトニングに問いたかった。
だがレンは所詮護衛に過ぎない。
ライトニングに文句を言える立場ではない。
「では失礼します」
言うが早いか、レンは全速力でレミゼルを追いかけた。
勿論生徒会には、あのアニーが居る。
アニーは生徒会役員ではないが、手伝いと言う形で仕事に携わっているのだ。
生徒会長でもあるリアメイドが許可を出しているのだから、他の誰かが口を出すことでは無い。
そしてレミゼルも手伝いを申し出たが、リアメイドに将来の皇妃にこんな雑用をやらせる訳にはいかないと拒否されたのだ。
レミゼルは一旦拒否されて何度も頼み込みをするほど気が強くなかった。
むしろレミゼルの気は弱い。
気が強ければ今頃アニーがライトニングにベタベタ出来ている訳がないのだ。
直接ライトニングに手伝うと言っていれば承諾の言葉が聞けたであろう。
皇帝の仕事を補佐するのも皇妃の役目だ。
未来の皇妃だからこそ、レミゼルは手伝うべきである。
それが雑用であろうとも。
だがライトニングにはリアメイドから「雑用など公爵令嬢のすることでは無い。社交界で笑われてしまう」と言われ、レミゼルを護るつもりで生徒会の仕事を手伝わせないようにと1人で帰らせたのだ。
幼い頃から勉学を共にした兄貴分であるリアメイドの言葉であるからライトニングはすっかり信じ切った。
その兄貴分が女に溺れてすっかり腑抜けになっているとは思いもよらず。
そうアニーとリアメイドは体の関係がある。
ライトニングと同じように、幼い頃から思春期迄勉学に励んで異性と殆ど接した事の無いリアメイドはアニーの都合の良い獲物であった。
男女での性行為の刺激はリアメイドをすっかり堕落させた。
今ではリアメイドはアニーの操り人形だ。
アニーがライトニングを狙っていると分かっていても、文句を言う事はないし協力もする。
あの刺激を、快楽をくれるならアニーが誰と結婚しても良い。
約束されているのだ。
アニーがこの先誰に嫁いでもリアメイドとの関係は持ち続けると言う事を。
アニーにとって都合のよすぎる協力関係だが、それ程アニーとの性交は刺激的だ。
リアメイドとて都合の良い男になるのは勘弁なので、金を払ってプロに相手をして貰ったこともある。
だがどんなに金を積んでも、手管に長けた女を買ってもアニーとの行為程刺激を感じない。
寧ろ虚しさがこみ上げてくるくらいだ。
こうしてリアメイドはアニーの手駒になることを自分から選んだのである。
生徒会室からは校門が見える。
ライトニングの護衛で生徒会室に居たレンは、レミゼルが馬車に乗らず歩いて帰っていく姿が見えた。
もしかしたら又1人でこっそり泣くのかも知れない。
あの夜のように。
そう思うとレンはレミゼルを放っておくことが出来なかった。
「殿下、私はレミゼル様を御送りします」
「迎えの馬車が来ているんだからお前が行かなくとも良いだろう?」
「馬車に乗らず歩いて行く姿が見えました。レミゼル様の立場上、1人で居るのは危険です。未来の皇妃を狙っている輩は少なくないのですよ?」
「そうか、ならレンに任せる」
アニーと楽しそうに喋りながら、作業をしながらライトニングが答えた。
その態度にレンは怒りでライトニングを殴り飛ばしてやりたいのを必死に堪えた。
「私がレミゼル様と2人きりで歩いても良いのですね?」
「何か問題があるか?レンなら心強いだろう?」
確かにレンは護衛としてはこれ以上ない人材だ。
だが自分の婚約者が別の男と2人で出歩くことに嫉妬の1つもしない。
自分は別の女と楽しく過ごす。
それがどういう意味か、ライトニングに問いたかった。
だがレンは所詮護衛に過ぎない。
ライトニングに文句を言える立場ではない。
「では失礼します」
言うが早いか、レンは全速力でレミゼルを追いかけた。
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