213 / 257
《184話》
しおりを挟む
「どうしましょうどうしましょうどうしましょうどうしましょうどうしましょうどうしましょうどうしましょうどうしましょうどうしましょうどうしましょうどうしましょうどうしましょう!!
私、セブンさん、の事、好き…です――――――っ!!!」
「ほうほう漸く自覚したか」
「何で、気付かなかった、んでしょう!?あんなに格好良い、セブンさん、好きなにならない訳、無いで、す!」
「まぁセブン氏は良い男だな」
「これから、毎日どうやって、過ごせばいい、ですか!?」
「普段通りで良いではないか」
「恥ずかしくて、心臓爆発、する、です!」
「青い春だな。良い事だ」
「サイヒ様は他人事だと、思って…サイヒ様!?」
「久しいなサラ」
「サイヒ様サイヒ様サイヒ様サイヒ様サイヒ様サイヒ様サイヒ様サイヒ様サイヒ様サイヒ様サイヒ様サイヒ様サイヒ様サイヒ様サイヒ様サイヒ様お久、ぶり、です!
今日も、素敵、ですっ!!!!」
「まぁ茶でも飲んで落ち着け」
サイヒがそう言うとサラの部屋のテーブルにいつの間にかお茶の準備がされていた。
【全知全能】の能力である。
無から有を作り出す。
サイヒは余りこの能力を好んで使わないが、こういう時には役に立つ。
テーブルの上ではカップからハーブティーの良い匂いがする。
寝る前なのでノンカフェインのハーブティーである。
良い睡眠を考慮してカモミールティーである。
ハーブティーの種類は、ドライハーブティーとフレッシュハーブティーの2種類がある。
ハーブティーが持つ独特の苦みが苦手な場合は、はちみつをプラスするのがおすすめ。
カモミールの持つリンゴのような甘さがより際立ち、飲みやすくなる。
冷え性の人は、新陳代謝を促進し、体を芯から温めてくれるショウガをすりおろして、カモミールティーにプラスしてみると良いだろう。
冷え性や冷えからくる頭痛、下痢、月経異常などの改善が期待できる。
正に今のサラにうってつけのハーブティーである。
この興奮状態ではろくに寝つけないであろうから。
「さて、お話をしようかサラ」
「あうあうあうあうあうあうあうあう………」
「顔がリンゴのように真っ赤だな。ふふ、可愛らしい。そんなところがセブン氏のお気に入りかな?」
「セブンさん、のお気に、あうあうあうあうあう…」
「何だ、セブン氏の気持ちには気付いていないのか?」
「え、え、セブンさん、の、気持ち?」
「あれ程分かりやすい男はおらんと思うのだがなぁ」
「セブンさん、が………?」
「男は好意が無い女に優しくはせんよ」
「はうはうはうはう…セブンさん、が、私、を………?」
「まぁ茶でも飲むが良い」
「頂く、です」
サラが真っ赤な顔のままカモミールティーに口を付ける。
甘党のサラが用意された蜂蜜を入れていない。
それほど混乱状態なのだろう。
(随分と可愛く育ったものだ。セブン氏も育てがいがあっただろうて)
「はぁ~サイヒ様、私、セブンさん、好きみたい、です」
「そうか、恋は良いものだ。恋する女は綺麗だと言うが、お前を見ていると本当だと思うよ。最初にあった時より愛らしく美しく育った。良い恋をしているのだな」
「はうぅぅぅっぅぅぅぅぅぅう……」
「ふふ、落ち着け落ち着け。ゆっくり、話をしようじゃないか」
「はい、です」
ふぅ、吐息をついてサラがぽつりぽつりと心の内をサイヒに語りだすのだった。
私、セブンさん、の事、好き…です――――――っ!!!」
「ほうほう漸く自覚したか」
「何で、気付かなかった、んでしょう!?あんなに格好良い、セブンさん、好きなにならない訳、無いで、す!」
「まぁセブン氏は良い男だな」
「これから、毎日どうやって、過ごせばいい、ですか!?」
「普段通りで良いではないか」
「恥ずかしくて、心臓爆発、する、です!」
「青い春だな。良い事だ」
「サイヒ様は他人事だと、思って…サイヒ様!?」
「久しいなサラ」
「サイヒ様サイヒ様サイヒ様サイヒ様サイヒ様サイヒ様サイヒ様サイヒ様サイヒ様サイヒ様サイヒ様サイヒ様サイヒ様サイヒ様サイヒ様サイヒ様お久、ぶり、です!
今日も、素敵、ですっ!!!!」
「まぁ茶でも飲んで落ち着け」
サイヒがそう言うとサラの部屋のテーブルにいつの間にかお茶の準備がされていた。
【全知全能】の能力である。
無から有を作り出す。
サイヒは余りこの能力を好んで使わないが、こういう時には役に立つ。
テーブルの上ではカップからハーブティーの良い匂いがする。
寝る前なのでノンカフェインのハーブティーである。
良い睡眠を考慮してカモミールティーである。
ハーブティーの種類は、ドライハーブティーとフレッシュハーブティーの2種類がある。
ハーブティーが持つ独特の苦みが苦手な場合は、はちみつをプラスするのがおすすめ。
カモミールの持つリンゴのような甘さがより際立ち、飲みやすくなる。
冷え性の人は、新陳代謝を促進し、体を芯から温めてくれるショウガをすりおろして、カモミールティーにプラスしてみると良いだろう。
冷え性や冷えからくる頭痛、下痢、月経異常などの改善が期待できる。
正に今のサラにうってつけのハーブティーである。
この興奮状態ではろくに寝つけないであろうから。
「さて、お話をしようかサラ」
「あうあうあうあうあうあうあうあう………」
「顔がリンゴのように真っ赤だな。ふふ、可愛らしい。そんなところがセブン氏のお気に入りかな?」
「セブンさん、のお気に、あうあうあうあうあう…」
「何だ、セブン氏の気持ちには気付いていないのか?」
「え、え、セブンさん、の、気持ち?」
「あれ程分かりやすい男はおらんと思うのだがなぁ」
「セブンさん、が………?」
「男は好意が無い女に優しくはせんよ」
「はうはうはうはう…セブンさん、が、私、を………?」
「まぁ茶でも飲むが良い」
「頂く、です」
サラが真っ赤な顔のままカモミールティーに口を付ける。
甘党のサラが用意された蜂蜜を入れていない。
それほど混乱状態なのだろう。
(随分と可愛く育ったものだ。セブン氏も育てがいがあっただろうて)
「はぁ~サイヒ様、私、セブンさん、好きみたい、です」
「そうか、恋は良いものだ。恋する女は綺麗だと言うが、お前を見ていると本当だと思うよ。最初にあった時より愛らしく美しく育った。良い恋をしているのだな」
「はうぅぅぅっぅぅぅぅぅぅう……」
「ふふ、落ち着け落ち着け。ゆっくり、話をしようじゃないか」
「はい、です」
ふぅ、吐息をついてサラがぽつりぽつりと心の内をサイヒに語りだすのだった。
0
お気に入りに追加
2,808
あなたにおすすめの小説
石塔に幽閉って、私、石の聖女ですけど
ハツカ
恋愛
私はある日、王子から役立たずだからと、石塔に閉じ込められた。
でも私は石の聖女。
石でできた塔に閉じ込められても何も困らない。
幼馴染の従者も一緒だし。
お飾り公爵夫人の憂鬱
初瀬 叶
恋愛
空は澄み渡った雲1つない快晴。まるで今の私の心のようだわ。空を見上げた私はそう思った。
私の名前はステラ。ステラ・オーネット。夫の名前はディーン・オーネット……いえ、夫だった?と言った方が良いのかしら?だって、その夫だった人はたった今、私の足元に埋葬されようとしているのだから。
やっと!やっと私は自由よ!叫び出したい気分をグッと堪え、私は沈痛な面持ちで、黒い棺を見つめた。
そう自由……自由になるはずだったのに……
※ 中世ヨーロッパ風ですが、私の頭の中の架空の異世界のお話です
※相変わらずのゆるふわ設定です。細かい事は気にしないよ!という読者の方向けかもしれません
※直接的な描写はありませんが、性的な表現が出てくる可能性があります
王子様は王妃の出産後すぐ離縁するつもりです~貴方が欲しいのは私の魔力を受け継ぐ世継ぎだけですよね?~
五月ふう
恋愛
ここはロマリア国の大神殿。ロマリア歴417年。雪が降りしきる冬の夜。
「最初から……子供を奪って……離縁するつもりだったのでしょう?」
ロマリア国王子エドワーズの妃、セラ・スチュワートは無表情で言った。セラは両手両足を拘束され、王子エドワーズの前に跪いている。
「……子供をどこに隠した?!」
質問には答えず、エドワーズはセラを怒鳴りつけた。背が高く黒い髪を持つ美しい王子エドワードの顔が、醜く歪んでいる。
「教えてあげない。」
その目には何の感情も浮かんでいない。セラは魔導士達が作る魔法陣の中央に座っていた。魔法陣は少しずつセラから魔力を奪っていく。
(もう……限界ね)
セラは生まれたときから誰よりも強い魔力を持っていた。その強い魔力は彼女から大切なものを奪い、不幸をもたらすものだった。魔力が人並み外れて強くなければ、セラはエドワーズの妃に望まれることも、大切な人と引き離されることもなかったはずだ。
「ちくしょう!もういいっ!セラの魔力を奪え!」
「良いのかしら?魔力がすべて失われたら、私は死んでしまうわよ?貴方の探し物は、きっと見つからないままになるでしょう。」
「魔力を失い、死にたくなかったら、子供の居場所を教えろ!」
「嫌よ。貴方には……絶対見つけられない場所に……隠しておいたから……。」
セラの体は白く光っている。魔力は彼女の生命力を維持するものだ。魔力がなくなれば、セラは空っぽの動かない人形になってしまう。
「もういいっ!母親がいなくなれば、赤子はすぐに見つかるっ。さあ、この死にぞこないから全ての魔力を奪え!」
広い神殿にエドワーズのわめき声が響いた。耳を澄ませば、ゴゴオオオという、吹雪の音が聞こえてくる。
(ねえ、もう一度だけ……貴方に会いたかったわ。)
セラは目を閉じて、大切な元婚約者の顔を思い浮かべる。彼はセラが残したものを見つけて、幸せになってくれるだろうか。
「セラの魔力をすべて奪うまで、あと少しです!」
魔法陣は目を開けていられないほどのまばゆい光を放っている。セラに残された魔力が根こそぎ奪われていく。もはや抵抗は無意味だった。
(ああ……ついに終わるのね……。)
ついにセラは力を失い、糸が切れた人形のようにその場に崩れ落ちた。
「ねえ、***…………。ずっと貴方を……愛していたわ……。」
彼の傍にいる間、一度も伝えたことのなかった想いをセラは最後にそっと呟いた。
完結 「愛が重い」と言われたので尽くすのを全部止めたところ
音爽(ネソウ)
恋愛
アルミロ・ルファーノ伯爵令息は身体が弱くいつも臥せっていた。財があっても自由がないと嘆く。
だが、そんな彼を幼少期から知る婚約者ニーナ・ガーナインは献身的につくした。
相思相愛で結ばれたはずが健気に尽くす彼女を疎ましく感じる相手。
どんな無茶な要望にも応えていたはずが裏切られることになる。
あなたをかばって顔に傷を負ったら婚約破棄ですか、なおその後
アソビのココロ
恋愛
「その顔では抱けんのだ。わかるかシンシア」 侯爵令嬢シンシアは婚約者であるバーナビー王太子を暴漢から救ったが、その際顔に大ケガを負ってしまい、婚約破棄された。身軽になったシンシアは冒険者を志して辺境へ行く。そこに出会いがあった。
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
神のいとし子は追放された私でした〜異母妹を選んだ王太子様、今のお気持ちは如何ですか?〜
星井柚乃(旧名:星里有乃)
恋愛
「アメリアお姉様は、私達の幸せを考えて、自ら身を引いてくださいました」
「オレは……王太子としてではなく、一人の男としてアメリアの妹、聖女レティアへの真実の愛に目覚めたのだ!」
(レティアったら、何を血迷っているの……だって貴女本当は、霊感なんてこれっぽっちも無いじゃない!)
美貌の聖女レティアとは対照的に、とにかく目立たない姉のアメリア。しかし、地味に装っているアメリアこそが、この国の神のいとし子なのだが、悪魔と契約した妹レティアはついに姉を追放してしまう。
やがて、神のいとし子の祈りが届かなくなった国は災いが増え、聖女の力を隠さなくなったアメリアに救いの手を求めるが……。
* 2023年01月15日、連載完結しました。
* ヒロインアメリアの相手役が第1章は精霊ラルド、第2章からは隣国の王子アッシュに切り替わります。最終章に該当する黄昏の章で、それぞれの関係性を決着させています。お読みくださった読者様、ありがとうございました!
* 初期投稿ではショートショート作品の予定で始まった本作ですが、途中から長編版に路線を変更して完結させました。
* この作品は小説家になろうさんとアルファポリスさんに投稿しております。
* ブクマ、感想、ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる