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《番外》とある厨房side

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「今日は第2週目の日曜日だ!あの《悪魔》が来るぞ!今日こそ我々が勝利する番だ!!」

「「「「「「うおぉぉぉぉぉっぉぉっ!!!」」」」」」」

 ディノートの中心街、とある厨房でパティシエたちが軍隊の様に士気を上げていた。

「あの《幼児体型の悪魔》を今日こそぎゃふんと言わせましょう!」

「今日の為に生クリームの泡立て特訓しましたよ!」

「俺はテンパリングの特訓だ!」

「俺はシュー生地を早く絞る特訓を!」

「俺は生地伸ばしの特訓だぜ!」

 とある厨房ーケーキバイキング店《オノミアマ》での風景である。

 そして彼らが恐れているのは…過去2回メニューの品切れを5品も出した茶髪に茶色の瞳の少女《幼児体型の悪魔》ことサラである。

 本人が聞いたら涙する事間違いない。

 だがバイキング店での品切れを5つも出す女…。
 普通に考えてソレはもう女の子の「甘いものは別腹~♬」の域を超えている。

「ところでチョコレートファウンテンのホワイトチョコが品に加わっているのはどうしてだ?」

 オーナーパティシエが従業員に問い詰める。
 別にホワイトチョコのチョコレートファウンテンがあるのは悪いことでは無い。
 だがその為に道具をそろえる必要があったはずだ。
 オーナーパティシエはその旨を知らされていなかった。

「その、店の外で《幼児体型の悪魔》のお連れの方に会いまして…」

「あの《青髪の女神》にか!」

「お、おい、《女神》はどんな服を着てたんだ!?」

 厨房がざわつく。

「チューブトップに超ローライズなホットパンツでした……」

 うっとりと頬を赤らめ新人パティシエが呟いた。

「「「「「「おぉおぉぉぉぉぉぉぉ!!」」」」」」」

「チューブトップ!谷間!谷間は!?」

「トップ限界まで谷間が見えておりました!ノーブラだったのでトップの位置と形も記憶に焼き付いております!」

「ノーブラ!何と羨ましい!!」

「下の方は!」

「超ローライズでも毛が見えてなかったので恐らくパイ〇ンだと思われます!!」

「あの体と顔でパ〇パン!!」

「けしからん!全くもってけしからん!!いいぞ、もっとヤレ!!」

「そして下着を履いていないのか…形がくっきり浮かんでおりました!!」

「「「「「「おぉおぉぉぉぉぉぉぉっ!!」」」」」」」

 厨房に男たちの熱い声が響いた。

 エロ顔エロ体型にパイパ〇…しかも下着は付けない主義。
 これほど男の欲望を体現する女がいただろうか?
 いや、居ない。
 男たちはだからこそ《青髪の女神》を崇拝するのだ。

「そして《女神》はホワイトチョコのチョコレートファウンテンをお望みでした!白くてトロトロしたのをバナナに浸らせて食したい、との事です!!」

「白くてトロトロのバナナをあのぽってりとしたエロ唇が!」

「《女神》だ!良くぞ事前に用意しておいたな新人!」

「お褒めの言葉有難うございますオーナー!」

 オーナーパティシエと新人はガッ、と力強い握手を交わした。
 開店時間が一気に楽しみになった。
 後は《幼児体型の悪魔》を攻略するだけである。
 材料は普段の3倍揃えた。
 何のメニューにも対応出来るよう全員が持ち場以外でも働けるよう特訓もした。

 午後に向け、《幼児体型の悪魔》襲来に備え、ケーキバイキング店《オノミアマ》熱く燃えるのであった。
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